UNMAP YOUR LIFE 〜岐阜県白川郷編~ 自分を解放する、こだわりの時間
「人生は、どこへ行くかではない。どう楽しむかだ」を体現する企画、UNMAP YOUR LIFE。今回はジープ ラングラー アンリミテッド サハラとともに、岐阜県の豪雪地“白川郷”を旅し、日本のアラスカ“ジャラスカパン”とも喩えられる山を目指した。
ラングラーとともに豪雪地、白川郷へ
世界遺産にも登録される日本の原風景、岐阜県は白川郷。日本百名山の一座、白山の懐奥深くに抱かれるその村には日本海から吹き付ける寒気を一身に受け、冬には大粒の雪が降り積もる。
深い山間の村を囲むように、三方岩岳(1,736m)、野谷荘司山(1,792m)をはじめとした急峻な山々が頂を並べる。これらの山は誰しもが簡単に滑れるようなバックカントリーエリアではない。3時間以上のハイクアップが必要で、腕に自信のあるスキーヤーやスノーボーダーたちが冒険心と爽快感を求めてやってくる。
今回は相棒『ジープ ラングラー アンリミテッド サハラ(Jeep Wrangler Unlimited Sahara)』との旅にふさわしいこの豪雪地を訪れた。
▲白川郷までの道のりはアイスバーンと曲がりくねった峠道。たとえ一晩で降り積もった新雪路でもラングラーなら安心して走れる。
幾たびの峠を越えてたどり着く白川郷は、真冬ともなれば常時氷点下を下回る世界。
雪が降り積もって凹凸の激しい道路や凍った路面、乾いた路上。様々な状況が合いまった道のりだったが、ラングラーなら安定した走行が可能だ。それは複雑な路面状況に応じて、セレクトラック フルタイム4×4システムが活躍するためだ。
高速クルージング用の4×2レンジである「2H」、雪道や砂利道などの未舗装路に有効な4×4レンジ「4H」、深い雪での発進・悪路や岩登り時などに対応した最大の駆動力を発生するローギアードの「4L」といったパートタイム4×4に加え、自動的に前後輪のトラクションを配分し、オン・オフロード問わず4×4を使用できるフルタイム4×4の「4H AUTO」モードを搭載。自動的に走行状況に合わせてシフトしてくれる。
▲標高1,700mの馬狩荘司山。高さはないながらもピークエリアは荒涼としたアルパイン。来るものを寄せ付けない様相がある。
白川郷は石川県、富山県とも隣接しており、標高2,702mの白山山域の麓にある。関東からは長野県を通り過ぎ、何度も峠を越え、安房トンネルや日本で3番目に長い飛騨トンネルを抜ける、片道5時間のロングドライブ。時間はかかるが、どのような悪路も快適に走破してみせるラングラーならその時間も楽しい。力強いその走りは信頼のおける相棒のような存在だ。
道路の脇には除雪した雪の壁が融雪して崩れ、道にかかっているところもあったが、ボディ底部をスキッドプレートで保護しているラングラーはびくともしない。多少の雪の塊は乗り潰して走れてしまう。
▲早朝の白川郷は霧に包まれ幻想的な景色が広がる。
▲日本の原風景を眺めながら相棒とのドライブは旅の醍醐味。
白川郷を見て回り、白川郷の山上のコンディションが良くないため、一日目は高鷲スノーパークの山頂からアクセスできる、大日ヶ岳を滑ることに。念願の“ジャラスカパン”は二日目に滑ることにした。
▲山頂リフトを下りてからクライミングスキンを取り付ける。ゲレンデ山頂の標高は1,550m。
▲今回のガイドはリズムワークスの旭立太さん。雪山登山やバックカントリーなど岐阜エリアを中心に全国幅広く案内する。
▲雪が降りしきるなか、まずは30分ほど登る。足慣らしには丁度いい。
▲大日ヶ岳の森はブナ、白樺、ダケカンバなど多様な森林に囲まれ、歩くだけで美しい世界が楽しめる。その証拠にバックカントリ―スキーヤー・スノーボーダーのみならず、スノーシューを履いた登山者も多く見受けられた。
▲旭さんのファーストラン。勝手知る雪質と地形なだけに華麗なラインを描く。
▲10cmほどのクリーミーな雪が積もっていた。
大日ヶ岳はスキー場からアクセスでき、比較的緩やかな斜面が滑れるとあって、バックカントリー初級者にも人気だ。白川郷のハイライトである、“ジャラスカパン”と呼ばれる斜面を滑る前に足慣らし的に岐阜の雪山を堪能できたので、結果オーライだ。
▲リフトアクセスで体力を温存しているので、数本滑るうちに体も温まり、もっと滑りたいという欲求が湧いてくる。
▲見事なダケカンバの下を歩く。
旅の疲れを癒してくれる地元の食材と源泉掛け流しの温泉
大日ヶ岳を下山したら白川郷方面に戻り、『平瀬温泉 藤助の湯 ふじや』へ向かう。ここが旅の宿泊地だ。白山の麓を源泉にしている硫黄質の温泉で15km離れた源泉から湯を引いている。男女それぞれの浴場と別に貸し切り露天風呂を備え、贅沢な旅気分を味わえる。
旅館の女将さんに山スキー客は多いのかと尋ねたところ、「山スキーなんてどこでできるのですか」という返答だった。どうやらこのエリアを滑ることは地元の人も知らないし、スキーのためにこの宿に泊まる人も少ないマニアな場所らしい。
▲宿泊先となる『ふじや』は古民家を活かした旅館。母屋と離れに分かれている。
▲離れに続く廊下。外は両脇に雪が積もり和の情緒をより演出。
▲客室には囲炉裏が設置されており、観賞用の火を焚くこともできる。
▲温泉のすばらしさは、『日本秘湯を守る会』にも登録されるほど。
▲飛騨牛のサーロインステーキや白川郷産のきくらげなどが卓上を彩る。朝食の朴葉味噌は絶品でご飯茶碗何杯でもいける。
▲滑った後は源泉かけ流しのお湯が疲れた身体を癒してくれる。
2日目は念願のジャラスカパンへ
2日目の天候は曇り。風は吹いていないようだが、山には濃い雲がかかっている。目指すは野谷荘司山(1,792m)の1,300m付近の小ピーク。今回は山頂付近の天候を考慮して、手前まで行くことにした。
アプローチは3時間のハイクアップ。出だしは歩きやすい平坦な道が続く。荘厳な雰囲気が漂う杉林のなかを歩き、その後は急な坂道に変わった。息を切らしながら一歩一歩足を進める。ふと見上げた時の真っ白になった木々が美しい。
途中、今シーズンに発生したレベル4の雪崩現場を目にした。国内でこの規模の雪崩が起きるのは珍しい。いくつか同時発生した雪崩が集まり、大きな雪崩になったと推測される。木々や山小屋が流された跡を見て、改めて人間の力は全く及ばない、自然の力強さを感じた。
▲ベースエリアの標高は約600m。目標地点となる1,300mまでおよそ標高差700mのハイクアップだ。
▲相棒のラングラーに見守られて出発。
▲出だしは厳かな佇まいの杉並木に囲まれる。
▲中盤からは景色が変わってブナなどの広葉樹林が生える。
▲森林限界を抜けてアルパインエリアを歩く。景色の変化も楽しめる。
▲二日目の旭さん一本目のラン。リッジに当て込んで大きなスプレーを上げる。
▲旭さんと同じリッジを使って壁にシュプールを刻む。
▲標高1,300m付近は雪質も良好。3時間ハイクアップしたあとのご褒美を堪能する。
▲真っ白な斜面に思い思いの弧を描く。写真右上には白川郷が見える。
▲滑り終わってボトムエリアに到着。ここにも合掌造りの家屋があった。
急登続きのハイクアップで決して楽とは言えないバックカントリーだが、終わってみればそれだけの充足感に満たされた。念願だった“ジャラスカパン”は噂通り急峻かつ広大な斜面を有し、その一端に触れられて改めて日本の雪山の奥深さを知れた。
Jeepとのかけがえない旅の思い出がまた一つ増えた。
今回使用したクルマ
『ジープ ラングラー アンリミテッド サハラ3.6L(Jeep Wrangler Unlimited Sahara)』
【主要諸元】
全長:4,870mm/全幅:1,895m/全高:1,840mm/エンジン:V型6気筒 DOHC/総排気量:3,604cc/右ハンドル/乗車定員:5名/無鉛レギュラーガソリン/最高出力(kW/rpm):209(284ps)/6,400(ECE/最大トルク(N・m/rpm):347(35.4kg・m)/4,100(ECE)
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▲Jeepらしい丸型ヘッドライトとフォグランプはLEDを採用。
▲スペアタイヤは後ろに搭載され、バックモニター用のカメラはその中心に設置されている。
▲ラングラーは嗜好性に合わせてタイプが複数ある。上記のLEDライトや8.4インチ大型ディスプレイ、そして走行中の安全性能など、より一層の快適性能を高めたのが“サハラ”だ。
▲リアシートは左右のシートが別々に倒れるので、用途に合わせてカスタムできる。
▲カーゴルームにALPINE(アルパイン)のスピーカーが設置されている。これによってアウトドアでも窓を解放しながらでも音楽が楽しめたり、車内全体に音が行き渡る。
▲広いフロントスペースは居住性能に優れ、長時間の運転も疲れない。さらにはハンドルヒーターとフロントシートヒーターが搭載されているので寒い冬にはこの上ない快適さが得られる。
▲マニュアルで切り替える伝統的なパートタイム4×4に加え、自動的に前後輪に駆動力を分配するフルタイム4×4システムを採用している。
▲Apple Car PlayとAndroid Autoでスマートフォンとも連動。
▲トランクドアにはキャンプなどで大活躍するテーブル付き。
今回の旅で使用した、こだわりギア紹介
▲(上)SALOMON(サロモン)『SHIFT PRO100 AT』(中)Black Diamond(ブラックダイヤモンド)『コンパクターポール』(下)SALOMON(サロモン)『QST 99』、『S/LAB SHIFT MNC 13』
▲(左)YAMAtune(ヤマチューン)『Snow Performance Medium Arch 2toe Long /Long Length』(右上)Arc’teryx(アークテリクス)『Motus Balaclava』(右下)Black Diamond『ライトウェイト スクリーンタップ』
▲THE NORTH FACE(ザ・ノース・フェイス)『Chugach35』
【Information】
高鷲スノーパーク
〒501-5305
岐阜県郡上市高鷲町西洞3086-1
TEL:0575-72-7000
https://www.takasu.gr.jp/
大白川の湯 平瀬温泉 藤助の湯 ふじや
〒501-5507
岐阜県大野郡白川村平瀬325-1
TEL:05769-5-2611
http://www.tousuke-fujiya.com/
Rhythm Works【リズムワークス】山岳ガイド&バックカントリーガイド
TEL:090-9936-1884
http://www.ne.jp/asahi/rhythm/works/index.html
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Text:BRAVOSKI
Photos:WATARU SUGIMURA