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2020.07.16

“本物の実力”が遺憾なく発揮された、白馬オフロード試乗会レポート

開業60周年を超える白馬の老舗ホテル

オフロード試乗会から一旦離れ、白馬に関する話題を。今回の宿泊先は、『白馬 東急ホテル』。1959年に開業したグループ内最古参のホテルだ。

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「白馬は明治時代から山岳案内人が多かったこともあって、元は登山の村でした。それが戦後になりスキーブームが訪れたのが、ここに優美なホテルが建てられた主な理由です」
白馬 東急ホテルの開業経緯を説明してくれたのは、総支配人の吉野良平氏だ。三角屋根のエントランスや太い木を組んだインテリアは、ヨーロッパのスキーリゾートを意識した設計意図を今に残すものだという。

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▲『白馬 東急ホテル』総支配人の吉野良平氏

「白馬の魅力は、登山もスキーも楽しめる自然の懐の深さです。1998年の長野オリンピックを契機に、県外の方だけでなく海外の方も大勢住まわれるようになりましたが、それも白馬の人々の開放的な人間性によるものだと思います」
二度の改装工事を経て昨年末、全室リニューアルに向けて昨年12月に第二次工事を完了した。ディナーパーティで振る舞われたフレンチのコースも、2019年12月に新装開店したレストラン『シャモニー』が供した。

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▲鮮魚と甘海老のミキュイ“こて焼き”季節野菜とオランデーズで…

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▲牛肉とクールジェットのグリル・リグーリア風 エピスとパルミジャーノの香り

「リニューアルの目玉としたのは、2階に設けたファミリー層向けのコンセプトルーム『ピケニケ』です。ツリーハウスを模したベッドやプラネタリウムを用意しました。季節を問わずご家族で気軽に白馬へ訪れていただけたらと。周囲には4WDのイメージにふさわしい美しい景観があふれていますから、ぜひJeepでお越しください」

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▲ファミリー層向けのコンセプトルーム『ピケニケ』

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どこへ行くにも何をするにも最良の関係であること

試乗会に戻り、次は車名そのままのラングラーコースを走る“アドベンチャーチーム”について。こちらもタイヤを換装。ラングラー アンリミテッド サハラにはBFグッドリッチのオールテレインタイヤを。一方で2台のルビコンは、同じくBFグッドリッチのマッドテレインタイヤが標準仕様。気合いの入り方が違うのである。しかもルビコンの名は、ネバダ州からカリフォルニア州に続く世界一過酷とされる22マイルのルビコントレイル(Jeepがオフロード性能試験を行うというコース)に由来としているにも関わらずTRAIL RATEDのバッジまで授かっている。だからバッジがついて当然なのだろうが、こうなると“Jeepの”、というより“オフロードモデル地上最強”と言ったほうが正しいかもしれない。

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▲左:BF グッドリッチのオールテレインタイヤ(ラングラー アンリミテッド サハラ)、右:BF グッドリッチのマッドテレインタイヤ(ラングラー アンリミテッド ルビコン)

ラングラーコースもまた下りがメインだが、ラングラー各車が本気になる場合は“チャレンジャーチーム”とは異なる儀式を行う。2WD・4WDの切り替え、さらに4 LOWへの切り替えは専用レバーによるマニュアル操作。昔ながらの作法をあえて守っているのがラングラーの特徴だ。ただしヒルディセントコントロールといった最新の電子制御4×4システムの導入にも積極的で、なおかつルビコンには前後のデファレンシャルをスイッチ一つでロックできる一歩進んだデバイスが備わる。

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4×4システムに関してもう一つ。ルビコンに設定された電子制御式フロントスウェイバーディスコネクトシステム。これは別名スタビライザーのスウェイバーをスイッチによって解除し、フロントアクスルのストローク量を増やす装置だ。ストローク量が増えるとどうなるか? サスペンションの可動範囲が広がるので、左右で傾斜が異なる場所でもタイヤのトラクションが稼げるようになる。それを可能にしているのが、ラングラーの基本構造であるラダーフレーム+コイルリジットサスペンションだ。これも旧来の方式だが、目的に対して必要なものを残すことに迷いがないのもJeepらしさと言えるだろう。

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そうしたスペックを持ち合わせているだけに、“ラングラーチーム”にとっては3つの大きなコブがあるヒルクライムなど余興の範囲に収まるものだったかもしれない。そのおかげと言うべきか、ルビコンのインフォティメントシステムに盛り込まれたオフロードページ(コンソール中央に埋め込まれた8.4インチタッチパネルモニターで表示)でコブを下る傾斜角が30度に達する様子をじっくり確認できる余裕が生まれた。この画面、けっこうハマるのだ。

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Jeepが掲げるスローガンは、「Go Anywhere. Do Anything.」今回のオフロード試乗会は、その一端を披露する場でもあったとヘグストロム氏は語った。
「Jeepのキャラクターは、限界なしの冒険ができること。それはそのまま人間の生き方にも反映できると思っています。しかし、試乗会のようなコースを求めるハードコアな人だけがJeepのファンではありません。Jeepは、多くの人に対して様々なサポートができるインクルーシブなブランドであり、またオーナーが育てたコミュニティに属しているユニークなブランドです。一人でも多くの方がここに集ってくれることを望みます」

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Jeepが進化を止めないのは、人とクルマがどこへ行くにも何をするにも最良の関係であることを求め続けるから。それを構築する可能性は“UNLIMITED.”ヘグストロム氏の発言を意訳すれば、そういうことになるだろうか。

Jeep×白馬ギャラリー

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▲白馬ジャンプ競技場前にラングラー アンリミテッド サハラを置いて。

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【Information】

Blue Resort 白馬さのさか
〒399-9211長野県北安曇郡白馬村大字神城458番地
TEL:0261-75-2452
https://sanosaka.jp/

白馬 東急ホテル
〒399-9301 長野県北安曇郡白馬村大字北城4688
TEL:0261-72-3001
https://www.tokyuhotels.co.jp/hakuba-h/index.html

Text:田村 十七男
Photos:安井 宏充(Weekend.)

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