「人生は、どこへ行くかではない。どう楽しむかだ」を体現する企画、UNMAP YOUR LIFE。今回は、長野県と新潟県の県境にある雨飾高原へと『Jeep® ラングラー アンリミテッド サハラ』で向かった。ここは、満天の星空が美しいと噂のキャンプ場や後立山連峰が一望できる雨飾山があり、仲間とともに週末を過ごすのに格好の場所だ。
長野県と新潟県の県境にある雨飾山は標高1,963mと2,000mにも満たない山だが、日本百名山に選定されている独立峰だ。山頂部は猫の耳と呼ばれる双耳峰で、途中の荒菅沢から望む岩肌やブナの巨木の間を縫って歩く急坂など、見どころも多い。頂上からは後立山連峰の山並みや日本海が眺められる展望の良さもある。
その麓にある雨飾高原キャンプ場は近隣に街がないことから、灯りの影響を受けにくく、満天の星空を眺めながらキャンプができると評判の場所だ。
今回はそのキャンプ場にベースを作り、日帰りで山頂を往復するプランをたてて『ジープ ラングラー アンリミテッド サハラ(Jeep® Wrangler Unlimited Sahara)』を走らせた。
関越自動車道から上信越自動車道を経て、まずは目的地の手前にある白馬村に入った。標高3,000m近い白馬の山々は雲がかっているものの、空は晴れ渡りドライブにもってこいの天候だ。
寄り道をせずに雨飾高原に向かっても良かったが、まだ時間に余裕はある。
街から山へと気分をゆっくりとシフトしながら、贅沢なみちくさを楽しむことにした。
▲左手に山並みを眺めながら白馬村内を走行。途中、古民家を改装したカフェ『かっぱ亭』に立ち寄り風情を楽しむ。
▲キャンプ場の道すがら、評判の高い『蕎麦屋蛍』へと足を運んだ。急坂をグイッと上った先に緑に囲まれた築120年と年季の入った古民家が迎えてくれる。店内に入ると磨き上げられた板張りの床や囲炉裏、長く使われた趣のある調度品が点在している。小谷村産(一部信州産)のそば粉を使い、石臼で自家製粉。注文が入るたびに薪を使ったかまどで茹でるという手間暇をかけた蕎麦に舌鼓を打つ。
標高1,200mのキャンプ場まで標高差約800mの山道を進む
目的地の雨飾高原は人里から遠く離れた場所にある。そのため、曲がりくねった山道をズンズンと上がっていかねばならない。幸い路面はアスファルトとはいえ、道幅の狭いところもあり、周囲には草木が生い茂っているため様々な落下物も多い。
その点、ラングラー アンリミテッド サハラは、走行時の路面状況に応じて自動的に前後輪のトラクションを配分するセレクトラック®フルタイム4×4システム搭載だから、突然滑りやすい路面になったとしても、不安に感じることは少ない。
標高1,200mにある雨飾高原はまさに山中のキャンプ場だ。管理棟や炊事場といった人工物のほかに目に入るのは、深々とした緑豊かな山々。
用意されたテントサイトに車を停め、荷物を下ろしながら、この週末のためのベースキャンプを作り始める。翌日は日中の陽射しをなるべく避けるために、早朝から登山の予定だ。
▲緑のグラデーションに囲まれたワインディングロードを力強く駆け上がっていく。
▲ひとしきり標高を上げると両側を木々に挟まれた山道を進む。このあたりは事前の悪天候で折れた木々や葉が路面に散乱している箇所も見受けられた。
▲“自然の中で、自然を感じ、自然をたいせつにする”をテーマにした雨飾高原キャンプ場。
▲後部座席を折りたためば、ラゲッジルームを自由にアレンジできる。大量に荷物があっても余裕のスペース配分がとれる。
いざ、百名山の雨飾山へ
早朝5時。キャンプ場の脇にある登山口は標高1,200mほど。頂上の1,963mまで約700mの高低差を歩く。
頂上往復の一般的なコースタイムは8時間弱とある。強くなる日中の陽射しで体力を奪われないよう、なるべく早い時間から出発だ。
はじめの1kmほどは整備された木道が続く。道の脇には透明度の高い小川が流れ、魚が泳いでいるのも見える。
木道を終えると本格的な登山道に入っていく。見るからに急勾配の道は、粘土質で滑りやすく、そのうえ木の根も多く露出していて歩きにくい。
それでも見事なブナ林に囲まれた林のなかの登山は気持ちがいいものだ。まずは中間地点でもある荒菅沢を目指し、ひたすら急坂を登っていく。
▲夜中に降った雨が車窓に。写り込んだ山並みの向こうは朝焼けに染まっていた。
▲粘土質の登山道にあらわになった木の根は滑りやすいため注意が必要。
▲雪の重みでねじれ変形したブナの木。自然の造形美だ。
▲荒々しい岩壁と緑のコントラストに惹かれシャッターを切る。
▲案内板の数字をみると、ちょうど登山口から半分ほど。すでに2,400mを歩いていた。
沢の上部に雪渓をたたえ、さらにその上には険しい岸壁がそびえる荒菅沢。スタートしてから約1時間半。
足元には雪解け水が流れている。冷水に浸したタオルは火照った体を冷ますにはちょうどいい。まだまだ急登は続くのだ。目の前にある岩と緑と雪の光景を眺めながら、しばらく休息をとる。
沢を発つと、また木々に囲まれた急登が続いていく。
場所によってはロープやハシゴが取り付き、休憩前の坂よりもさらに勾配はキツい。見通しも悪い。
登り続けるとようやく景色が開けてきた。休憩していた時に見ていた岩壁が目の高さにまでなり、振り返れば沢はだいぶ下にある。周りの様子もよく見えてきた。
遠くには乙妻山、高妻山の戸隠連峰、近くには焼山も拝める。
しばらくは尾根歩きになったため、陽射しを全身に受け汗が止まらない。まだ、9時前だというのにこの暑さはこたえる。
岩場に取り付いたハシゴとロープのかかった急登を登ると、笹が一面に広がった笹平と呼ばれる場所に出た。
▲雪解け水が流れる荒菅沢。涼しい風も通り抜け休憩には最適。
▲木々に囲まれたハシゴやロープも点在する急登が続く。
▲木々に遮られた急登を上り詰めると高妻山、乙妻山、戸隠連峰が見えた。
腰の高さほどの笹がびっしりと覆う笹平まで来ると、目の前に頂上が見える。その奥には後立山連峰の山並み、右手側には日本海が広がっている。
足元に咲く高山植物を視界に入れながら、緩やかなアップダウンを繰り返す道を進む。ちょうど荒菅沢の真上あたりが山頂への取り付き部分。ここから山頂までは高い段差のある急な勾配の道が続く。
高低差30mもない、なんてことのない道だが、緩やかな笹平の後のこの登りは足に堪える。途中で見返すと、女性の横顔を型どったような笹平が見渡せた。取り付きから約10分で双耳峰の分岐を超え山頂に到着。
石造りの祠が並ぶ北峰、山頂の南峰。どちらも遮るものがないため眺望は格別だ。山頂部に雲がかかっているものの、白馬岳を主峰にした白馬三山や雪倉岳、朝日岳の山容が確認できる。
反対側に目を向ければ戸隠周辺の山々や妙高山、日本海も遠くまで見える絶景だ。
まさにここは後立山連峰の展望台というにふさわしい。
山頂で存分に眺望を堪能した後は、雨飾高原キャンプ場へとピストンで折り返した。
▲笹平は緩やかな勾配を上り下りする。真ん中が雨飾山山頂。奥には後立山連峰が控える。
▲笹の低い場所には高山植物が生い茂っている。
▲シモツケソウ
▲オオバギボウシ
▲ウツボグサ
▲山頂から笹平を見ると女性の横顔があらわれる。
▲北峰から南峰を望む。左に見えるのは手前が焼山、奥に火打山。
▲南峰から見た北峰。山頂にいるのにまるで洋上に浮かぶ小島のようだ。
▲山頂の標が立つのは南峰だ。