安心できる場所であるべき家へ無事に連れ帰ってくれるJeep
相反する個性の組み合わせと、広さを尊重した空間設計。その感覚を生かした家づくりとクルマ選びに何かしらの関係があるかとたずねたら、こんな答えが返ってきた。
「生かし方や選び方、僕は家もクルマも同じじゃないかと思います。たとえばJeepは、四角い形のクルマが好きというところからから入りましたが、実際に乗ってみれば荷物がたくさん積める実用性や、ぬかるんだキャンプサイトも難なく走れる機能性という、スタイルだけに留まらないキャラクターの融合がありますよね。だから限界を感じさせない、どこまでも走っていけそうな自信を与えてくれる。要は、家もクルマも使える道具でなければならない。そこが重要だと思います。それから、安心感も大事な要素ですね」
安心感とは?
「家族とは今でもキャンプに出掛けますが、僕個人のアウトドア趣味はさらに深まって、家族はついてきてくれないガチの雪山まで足を延ばすようになりました。その往復をJeepと過ごしてきた中で、一度も怖い思いをしたことがありません。安心できる場所であるべき家へ無事に連れ帰ってくれるのは、やっぱりJeepのおかげなんですよね。それも含めて考えれば、家族の生活を気持ちよくするために、自分たちなりに使い込める家を建てて、そこで暮らして2人目の子どもが生まれて、家族全員が楽しめるJeepがあるというのは、理想の暮らしができている証拠じゃないかと。それが今の実感です」
最後に、この家でいちばん好きなところを聞いてみた。
「2階の道路側の、机のある場所です。僕と子どもの机を並べたのがよかったなあと。一方で一つだけ残念に感じているのは、ラングラーにマッチする駐車スペースをつくらなかったことです。この家を建てたときにはJeepに乗っていなかったんですよね」
家の中は理想のガレージになったのにと返したら、松尾さんは何だか楽しそうに笑った。
『Dolive』での、松尾さんのインタビューはこちらからご覧いただけます。
Text:田村 十七男
Photos:安川 結子