UNMAP YOUR LIFE ~宮城蔵王編~ 自分を解放する、こだわりの時間

「人生は、どこへ行くかではない。どう楽しむかだ」を体現する企画、UNMAP YOUR LIFE。今回は『ジープ ラングラー アンリミテッド ルビコン』とともに、宮城県の蔵王を旅し、樹氷の森のなかを滑った。

初日に目指すのは『マウンテンフィールド宮城蔵王すみかわ』

宮城県と山形県の境界に位置する蔵王山は、東北地方の中央を南北に連なる奥羽山脈のなかに位置する連峰だ。稜線上に県境があるため、稜線を境に宮城県側では“宮城蔵王”、山形県側では“山形蔵王”と呼んでいる。
山頂は標高1,841mの熊野岳で、すぐ南側には1,757mの刈田岳がある。そして、その2座の間には蔵王の象徴ともいえる火口湖である“御釜”があり、風光明媚な景色を成している。
そして、御釜と同様に蔵王のシンボルなのが、冬にだけ見られる樹氷だ。
山頂付近は遮るものがないため、日本海から流れる冷たい強い風が吹く。その影響で樹氷が育ちやすいのだ。海外の観光客からは「アイスモンスター」の異名で親しまれている。

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▲蔵王連峰の眺めが良い宮城県側。

今回はそんな蔵王連峰へ宮城県側からアクセス。宮城蔵王には3つのスキー場があり、それぞれのスキー場から不忘山、烏帽子岳、刈田岳などのピークにアクセスできて、天候や風、滑りたい斜面に合わせてさまざまなルートを取れるのが宮城蔵王の良い点だ。

初日に目指すのは『マウンテンフィールド宮城蔵王すみかわ』(以下、『宮城蔵王すみかわ』)から雪上車に乗っていく刈田岳山頂だ。宮城蔵王へのアクセスは東北自動車道白石ICを降りて西へ30分車を走らせる。白石市街にこそ積雪はないが、山道を登って標高を上げると、道路は凍結とともに急な登り坂、急カーブの連続に変わる。
ほかの車なら恐る恐る走らせる場所でも、『ジープ ラングラーアンリミテッド ルビコン(Jeep Wrangler Unlimited Rubicon)』はどんどん登っていく。どんな場所でも走破してきた相棒と一緒なら、たとえ雪が積もる凍った坂道でも信頼して走らせることができる。

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▲節煙を巻き上げながら山道を走らせる。

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▲凍結した路面のうえに雪が積もっていても心配無用。

『宮城蔵王すみかわ』は比較的斜度の緩い斜面が多いながらも、コースサイドの壁や地形変化が楽しい。また、多彩なジブアイテムやキッカーを設置したスノーパークも充実していて、遊べるポイントが多いスキー場だ。通常のスキー場営業にプラスして、刈田岳9合目まで雪上車で上がれるツアーを常設している。これはバックカントリーユーザーのみならず、スキーはできないけど樹氷は見たいという観光客に人気なツアーだ。スキー場のボトムから4、50分かけてアクセスする。
今回ガイドをしてくれるのは、地元宮城蔵王でガイドクラブ『ZAOC』を運営している半田譲(はんだゆずる)さんだ。不整地を滑って速さや技術を競うフリーライドスキーの世界に身を置き、海外のコンペティションに出場していた経験を持つ。ガイディングだけでなく、スキーヤーとしても一流だ。

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▲スキー場のボトムに待機している雪上車に向かう。

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▲雪上車で登れば体力が温存できるのでとても楽。この日は10m先も見えない濃霧が立ち込めていた。

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▲スキーはサイドのカゴに入れる。

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▲ガイドの半田さんは宮城蔵王をベースに冬はスキー、夏はSUPのガイドを行っている。

9合目についたら、山頂までの残り数百メートルをハイクアップする。この日は霧と風で視界がない。半田さんの長年の経験で山頂の避難小屋を目指す。一面真っ白い世界が広がり、初めて訪れた人は、どこにいるか見当もつかない。
雪質は強い風が雪面をたたいて、クラストと呼ばれるパリパリの状態になっている。強風が吹き付けるなかを歩いていると、ふと白い塊が目の前に現れた。それが樹氷だ。風を遮るよう下を向いていて気付かなかったが、辺りは大きな樹氷が点々としていた。

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▲あたり一面真っ白の世界をハイクアップする。

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▲突如現れるアイスモンスター。今年はとくにサイズが大きいという。

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▲氷点下でも凍らない過冷却水がウエアにぶつかって凍る。これが樹氷となる原理だ。

30分ほど歩いたとき、「見えてきました、あれが山頂小屋ですよ」と先頭の半田さんが振り返った。しかし、ストックで指してくれた方向はただ白いだけで何も見えない……。「僕らには見えませんね」と話して、さらに5分ほど歩いたところでようやく斜面の上に樹氷よりも大きな白い塊が見えた。それが山頂小屋だった。小屋も、吹き付ける風の影響により雪で真っ白く覆われていたのだ。
山頂小屋までついたが、ひとまず小屋のすぐ先にある刈田岳の頂を踏みに行く。

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▲刈田岳山頂にある鳥居もモンスター級の太さになっていた。

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▲氷で埋まる山頂標識。文字の部分だけ見えるように雪が削られている。

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▲山小屋の入り口も凍って埋まっているため掘る必要がある。

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▲この小さなスペースから小屋に出入りする。バックパックを背負っているとコツが要る。

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▲小屋の中にはダルマストーブが一台ある。風を遮れるだけでなく暖も取れるのは嬉しい。

小屋で小休憩を挟んだら、いよいよスキータイム。刈田岳頂上付近はガスのせいでとにかく視界が悪く、リスクが高いので『宮城蔵王すみかわ』を滑ることに。標高を下げたとはいえさすが蔵王、極上のパウダースノーがあちこちに眠っている。

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▲少し踏むだけ顔面まで雪がかかる。この日はサラサラ過ぎず、適度に弾力がある雪質。

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▲半田さんも勝手知った雪という様子で颯爽と滑り降りてくる。

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▲ノートラックを探してラインを刻む。斜面は緩急豊かで面白い。

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▲沢状の地形もあり、カベに当て込めば身体が埋まるほどの深雪。

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▲最後はゲレンデを滑って駐車場へ帰る。

“秘湯”の温泉旅館『峩々温泉』に宿泊

一日を満喫したあとは『宮城蔵王すみかわ』の麓にある『峩々温泉』に宿泊する。ここは『秘湯を守る会』にも登録されており、多くの温泉ツウも訪れる場所だ。切り立った渓谷の間にぽつんと一軒だけ立つ、見るからに“秘湯”の温泉旅館だ。開湯150年の歴史を持ち、かの有名なスキーヤー三浦雄一郎氏のお父さま、三浦敬三氏も足しげく通い、峩々温泉で身体を休めては蔵王の山を滑ったという。

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▲つづら折りになった細い急カーブを下った先に一軒だけある『峩々温泉』。

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▲建物の隣に流れる川は蔵王の御釜から水が流れており、酸性なので生き物が生息できない川だという。

ご主人の竹内さんも大のスキー好き。仕事の合間を見て、よく『宮城蔵王すみかわ』へ滑りに行くそう。そのためスキーヤーやスノーボーダーも温かく迎え入れてくれる雰囲気が漂っている。

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▲薪ストーブが映えるロビーは椅子と本が置かれ、くつろぎのスペースになっている。

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▲玄関を入ると哀愁漂うストーブがある。壁には年季の入った『K2』のスキーが立てかけてある。

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▲落ち着いた雰囲気が漂う廊下の先に温泉がある。

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▲必要以上に華美にしない浴室は秘湯感満載。露天風呂と内風呂が2つ(あつ湯とぬる湯)ある。またロビーに引いてある蛇口から飲湯できるのも『峩々温泉』の特徴だ。

次ページ:【2日目は『宮城蔵王えぼしリゾート』へ】

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