戸隠の名産、そばを堪能
登山を終え、戸隠奥社から車で10分ほど走り、戸隠キャンプ場に移動した。
午後はここでまったりと信州の自然を満喫するのが、この旅の後半編だ。
まずは、昼食。
戸隠キャンプ場内にある、手打ちそば屋『岳』へ。
キャンプ場内に佇むだけあり、あたりは緑があふれる。
静かな森の中に、小鳥の鳴き声の聞こえるテラス席に座った。
店の入口でそばを打つのが見学できる。
季節の素材の天ぷらざるそば(1,550円~)。
快適、広々、絶景。マイペースにくつろぐオートキャンプ
昼食を食べたら、今夜の寝床の確保へ。
戸隠キャンプ場は、マイカーで入れるのでテントや焚き火のベース基地設営がとても便利。
エリアも広く、水場、トイレ、売店など必要なものが揃う。
我々は、木の間から戸隠山方面の山並みが見える位置を選んでテント、タープを設営。
昼食後の初夏の柔らかい日差しとそよ風が心地いい。
サクッと準備を済ませて、まずは乾杯。
夕方、日が沈む前に旧友との語らいを始められる幸せは、なんとも贅沢な時間だ。
独りの山旅も好きだが、相方がいれば、この日の山登りの時間は、またいつか語り合えるものとなる。
それぞれ、お気に入りの酒の肴を持ち寄り、思い思いに調理する。
こだわりの調理道具で、時間を気にせずに作る肴ほど美味いものはない。
いつの間にか星が光り、あたりが暗くなる。
会話は、仕事のこと、家族のこと、趣味のこと、過去、現在、未来とネタが尽きない。
非日常だからこそ感じることがある。そして、語れることがある。
翌朝、鶯のさえずりで目覚め、朝露に濡れたテントを開ける。
日の出前の、柔らかな光が幻想的だ。
コーヒーを入れながら、次はどこへ行きたい、いついこうか。
寝ぼけながらそんな会話で1日が始まる。
働き盛りの30代。仕事にも家族にも、全力でエネルギーを注ぐ毎日。
充実しているが、時には日常から解き放たれた旅も必要なのかもしれない。
友との旅は、心身ともにリフレッシュさせてくれる大事な時間を与えてくれる。
俺たちはこの先、生涯で何度プライスレスな経験ができるのだろうか。
帰路の車内は、お互いの言葉が来る時よりも力強く語られている気がした。
次はどこへいこうか。
コンパスは、これからも相棒でいてもらう必要がありそうだ。