NYのヴァイヴが鼓動する SATURDAYS SURFが代官山にオープン
サーフィン、ファッション、アート、そしてコーヒー。
クリエイティブな都市生活を刺激するコンセプトショップ
東京・代官山に、新しいコミュニティがオープンした。NYのサーファーやクリエーターたちがくつろぎに集まるスタイリッシュな“溜まり場”、SATURDAYS SURF NYCの、NY本店に次ぐ2号店である。
バックヤードのベンチに腰掛け、背景の住宅街を見渡す。庭の真ん中には、どこか陽気で不思議なカイブツ、カナダトーヒの樹。名物である美味しいカフェラテとともに、春のリラックスした空気を飲み込む。都会の日常と非日常がゆるやかに溶け合うここはまるで、住宅街の上空に浮かぶ宇宙船のデッキのようだ。
SATURDAYS SURF NYCは、クリエーターでありサーフ仲間でもあったモーガン・コレットとジョシュ・ローゼン、コリン・タンストールの3人が、2009年、マンハッタンにオープンしたコンセプトショップ。本格的なサーフギアから、クラシカルで都会的なオリジナルウェア、セレクトしたグッズにアートブックなどを取り扱い、さらに店内のエスプレッソバーで、バリスタがオリジナルローストを用いた自慢のコーヒーを振る舞う。この唯一無二のコンビネーションこそ、SATURDAYSのかけがえのないアイデンティティだ。
「僕らのショップは、単にファッションやグッズを売るのではなく、都会のサーファーに象徴されるクリエイティブな人たちの生き方を体現する場所なんだ。コンセプトは、西海岸的なサーフカルチャーと東海岸的なファッションの融合。オリジナルウェアは、50〜60年代のサーフスタイルをルーツにしている。当時のサーファーたちは、海から出てもとてもクールな存在だったからね。僕たちは、SATURDAYS SURFを通して、時流を越えたクリエーションを提案したいんだ」(ジョシュ)
「東京のショップでは、日本独自の解釈も加えながら、僕らがNYで実現してきたことを再現できたと自負している。東京を何度か訪れて、千葉や鎌倉の海でサーフィンをし、クリエーターの人たちと交流するうちに、東京にも、僕たちと同じようなヴァイヴを持った人たちがいるってことが分かった。だから、東京に出店できたことはとても幸せであり、必然だったんだと思うよ」(モーガン)
そして2012年4月末には、地下にギャラリースペースもオープンする。こけら落としとなるエキシビションは、3人の友人であり、庭の植栽も手がけたクリエーター、熊谷隆志氏による作品展。雑誌『オーシャンズ』での写真連載の集大成だ。加えて今夏には、出版業界出身のコリン主導でマガジンも発刊予定というから、ますます面白くなりそうな予感。
「NYのクロスビーストリートにあるショップでは、毎朝、界隈で働くクリエーターたちがコーヒーを飲みにやってきて、ランチタイムにまたコーヒーを求めて戻ってくる。僕たちはいつも、そんな人たちから良質な影響を受けながら、日々、SATURDAYS SURFというコンセプトを育ててきたんだ。同様に、東京のショップが常に興味深い存在であるために、ここのコミュニティと一緒に成長し、文化を発信していきたいと思っているんだ」(コリン)