50周年を迎えたアウトドアプロダクツが、Jeepの試乗キャンペーン&別注アイテムと連動した「PACK FOR “CAR” LIFE」を展開!ザ・レクリエーションストアのディレクター・金子恵治さんがその概要と魅力を語る。
幅広い世代・ジャンルの人々に愛されるライフスタイルブランドとして、2023年に50周年を迎えた『OUTDOOR PRODUCTS(アウトドアプロダクツ)』。2021年にはフラッグシップショップ『The Recreation Store(ザ・レクリエーションストア)』を表参道にオープンし、“NEW BASIC”というテーマで、現代のライフスタイルに合ったアイテムを提案している。そのひとつのアクションとして2023年、CAR LIFEにフォーカスしたキャンペーン「PACK FOR “CAR” LIFE」を展開。連動する形でJeepは、過去最大の試乗キャンペーンを実施し、別注アイテムとしてJeepロゴが入ったロールボストンも制作した。今回はザ・レクリエーションストアのディレクター・金子恵治さんに、ブランドやショップのコンセプトや定番アイテムの魅力、ご自身が憧れるカーライフ、そしてクルマとバッグの関係性などについてインタビューを行った。
アウトドアプロダクツの存在を知った高校時代
ストリートからコレクションブランドまでさまざまなコラボレーションを実現し、ライフスタイルブランドのジャンルにおけるスタンダードとして支持されているアウトドアプロダクツ。そして同ブランドの理念をより深く表現する場として、2021年に表参道でオープンしたのが今回訪れたフラッグシップストア『ザ・レクリエーションストア』であり、オープンから現在に至るまで同店舗のディレクターを務めるのが金子恵治さんだ。
金子さんは、セレクトショップ『EDIFICE(エディフィス)』でバイヤーを務めた後に独立し、セレクトショップ『L’ECHOPPE(レショップ)』を2015年に青山、そして2020年には渋谷にオープンした名コンセプター&バイヤーだ。そんな金子さんが『ザ・レクリエーションストア』のディレクターを務めることになった大きなきっかけは、『レショップ』でアウトドアプロダクツの別注を手掛けたこと。
「バイヤーとしてアウトドアプロダクツのバッグを仕入れることもありましたし、あと別注もしやすかったので、何度か一緒にお仕事をさせていただきました。個人的にアウトドアプロダクツで好きなモデルは、やっぱりロールボストン(バッグ)かデイパックのふたつですね。レショップでビッグサイズのデイパックの別注をやらせていただいたこともあり、そういったものを通して自分の“アウトドアプロダクツ愛”みたいなものが伝わったのか、こちらのお店が立ち上がるときに声をかけていただきました」
「僕としては高校生ぐらいから知る、ずっと身近にあったブランドに深く携われるありがたいお話でした」と語るように、金子さんとアウトドアプロダクツとの出会いは高校時代まで遡る。
「高校生のときに友達が、お兄ちゃんのお下がりとかで、黒いアウトドアプロダクツのデイパックを使っていて。そのころは当然アメリカ製で80年代とか90年代とかのものだと思いますが、そこで初めてあのマークを認識して、なんとなくいいなと感じたんです。結局、ちっちゃいころのバッグの記憶で残っているのはアウトドアプロダクツだけなので、大袈裟かもしれませんが、僕の中ではバッグ=アウトドアプロダクツというイメージでした。あとアウトドアプロダクツの存在を知った時期が、リーバイスとかヘインズとかアメリカの服を知り始めたころでもあったので、余計に僕の中で記憶に残っているのかもしれません」
世界観を表現する『ザ・レクリエーションストア』
その後、金子さんは18歳からファッション業界へ。先ほど述べたように、『エディフィス』や『レショップ』のバイヤーとして業界内でその名を馳せるとともに、さまざまなブランドとのコラボレーションを実現する“別注職人”としても支持される存在に。そしてその別注というキーワードもきっかけとなり、『ザ・レクリエーションストア』でアウトドアプロダクツの世界観を表現する大役を担うこととなった。
「アウトドアプロダクツはジーンズの量販店から大手セレクトショップ、そしてデザイナーズブランドともコラボするなど、いろいろなショップでさまざまな“顔”を持っているブランド。ただし、ブランドの世界観をしっかりと表現したいという意味では、アウトドアプロダクツのチームの中で、どこかフラッグシップを作りたいという想いがあったそうです。なので自分としてはその想いを汲んだお店づくりを考え、そうなると定番の“452U”と呼ばれるデイパックとロールボストンをしっかりと見られる売り場が必要だと考えました」
『ザ・レクリエーションストア』の店内はまさにその様相で、カラーとサイズのバリエーションの豊富さは圧倒的。そして2階にある、定番のダッフルバッグをカラー&サイズ違いで積んだ通称“ダッフルタワー”は、アウトドアプロダクツの歴史や表現したい世界観を象徴するようなモニュメントだ。
「元々、アーカイブのカタログにこうやって積んでいる販促ツールがあったんです。僕にはそれがすごく印象的で、この店を作るときに実はこれが一番やりたかったし、むしろこれさえあればいいくらいの気持ちでした。昔もサイズはたくさんありましたが、当時を超えるようなものを作りたいと思って、最初の段階でサイズを増やして。アウトドアプロダクツの魅力をパッと見てイメージできる象徴的なタワーだと思います」
そして金子さんが『ザ・レクリエーションストア』でアウトドアプロダクツの世界観を表現するにあたって、重要だと考えているのは「定番」「時代性」「コラボレーション」という3つの要素。
「ブランドが立ち上がったのは1973年で僕は同い年なのですが、当時って今ほど使い方に多様性がないというか、1日を過ごすに十分な容量のバッグがあれば良かった。ただし今はいろいろな使われ方をするので、定番を今の時代に合わせるために、デザインというよりはカラーやサイズを幅広くラインナップしていろいろな人に使ってもらおうと。そういった定番に加えて、時代性とコラボレーションという3つの要素を1つの場所でまとめられれば、今のアウトドアプロダクツの世界観がしっかり見せられると考えました」