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2022.11.17

家もクルマも自信を与えてくれる、使える道具であり安心できる存在

新しい発想で住宅デザインを提案する『Dolive』とクルマと住まいの親和性を探るRealStyleの新企画。「Jeepオーナーのお宅訪問」を切り口にして、豊かな暮らしについて考えてみたい。第1回は、自分と家族の生活を気持ちよくするため使い込むことを最優先にJeepと家を選んだ人のライフスタイルをたずねた。

今回は、新しい発想で住宅デザインを提案する『Dolive』のコラボレーション企画。『Dolive』では松尾さんの更なる家づくりの拘りがご覧いただけます。
ファッションの感覚を、内装やインテリア選びにも収納にこだわった一軒家

「グレーのラングラーは家の壁とも合うと思いました」
ライフステージの進展と、進化したラングラーで感じたこと

Jeep乗りであれば、軒先にJeepがとまっているお宅にはそれとなく気が向いてしまうはず。しかもその奥の一軒家が、最近では珍しい切妻の三角屋根で、なおかつJeepとの相性がよさそうとなれば、そこに住まう人々の暮らしぶりに興味が沸いてくるのではないだろうか。

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今回お宅訪問させてもらった松尾忠尚さんが、『ジープ ラングラー アンリミテッド ルビコン(Jeep Wrangler Unlimited Rubicon)』を手に入れたのは2021年9月。ゆえに今年で2年目だが、これは2台目のラングラーだ。先代は2017年に購入した、同じくアンリミテッドの白いサハラ。ということは、Jeepが松尾家の軒先に落ち着いて6年が経つから、ボディカラーこそ変わったものの近所ではお馴染みの風景になっているかもしれない。

「5年乗ったJKサハラは見事にシンプルで、タンの内装も気に入っていたのですが、続けて新しいJLに乗ると、さすがにその進化がよくわかりますね。長距離運転が楽になっただけでなく、静粛性も高まったから家族との会話がしやすくなりました。何よりハンドルが切れる。家の前の道路で切り返しが不要になったのは感動的でした。ルビコンを選んだのは、最初からごついM/Tタイヤを履いていたことと、専用色のスティンググレーが気に入ったこと。家の白い壁とも合うと思いました」

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新旧連続で付き合うことになったラングラーとの出会いには、小さな奇跡が起きたそうだ。

「それまで乗っていた欧州ブランドのワゴンを買い替えようと思い始めたとき、偶然にも二人の友人が同時期に新しいクルマを探し始めたんです。候補を聞いたら、二人ともJeepだと。なるほどねと、ことさら驚きはしなかったですね。僕らには共通点が多かったですから」

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その共通点がアウトドア趣味。それが高じていった過程で、道を選ばず多くの荷物が積める上に家族の賛同を得られたラングラーに乗ることになった。
実は三角屋根の一軒家に移り住んだのは、家族の構成や行動の変化に伴うライフステージの進展だけでなく、趣味の深まりと幅が広がったのも理由の一つだった。

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新しい家に求めたのはガレージ風&広大なワンルーム
共有スペースを広げて生活にゆとりを

「1階はガレージのような造りにしたかった」。そう話す松尾さんの後について玄関に入ると、まず壁際に置かれた大きな棚が目に入る。金属製ながら時代を感じさせる佇まいなので、むしろ温もりすら覚えるその棚に入っているのは、すべて靴だという。

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紹介が遅れたが、松尾さんは日本屈指のセレクトショップである『JOURNAL STANDARD(ジャーナルスタンダード)』のディレクターだ。いわゆるファッション畑の人なので、靴の多さもさることながら、調度品選びのセンスにも納得してしまうのである。
その玄関からガレージは始まっていた。大小の自転車にスケートボード。買い付けで赴く海外出張用のトランクの数々。階段下のスペースに至っては、キャンプ、登山、トレイルランニング用のギア多数。それらが所狭しと並べられた様子は、ここが古着屋だったら何時間でも居座れそうな雰囲気を醸し出していた。

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「仕事でもショップ内の展開を考えますから、職業柄の側面もあるでしょうね。それにしても荷物が多いでしょう。アウトドア趣味を続けていくうちにどんどん増えていったのですが、前に住んでいた都心寄りのマンションでは、クルマへの積み下ろしでエレベーターを何往復もするのが大変でした。だから新しく建てる家は、1階から平面的に荷物を移動できるガレージ風にしたかったんです。もちろん趣味の都合だけではなく、長女が通い始めた学校にできるだけ近い場所に移りたいという家族の事情もありましたけれど」

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圧倒的な物量なのに散らかっているように感じさせないのも、やはりセンスのなせる業だろうか。その感嘆は2階でも続くことになる。家の外観そのままの三角屋根は思いの外高所に頂点があるので、いきなり現れるリビングをより広く感じさせた。その随所には、1階のつながりをうかがわせるようにしていくつかの家具、そして多数の装飾品が置かれているが、一見すると乱雑そうな空間は不思議と居心地がよかった。

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「テレビの脇の木製の家具はアメリカ軍の払い下げで、ソファはカッシーナ。服選びもそうですが、ベーシックな軍パンにデザイナー物を合わせるような感覚が好きなんですね。この家も同じで、無垢の木が好きなので屋根裏はペンキを塗っただけに留めながら、2階には金属製の非常用みたいな階段で上がってくるという、“柔と剛”の融合を大事にしました。8~9割は僕の趣味ですが、同じ業界で働く妻の嫌な感じにはしていないつもりです」

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この2階、テラスがある南向きの窓からリビングを挟み、キッチンを経て机を並べたワークスペースまで続く縦長フロアの特徴は、ほぼ間仕切りがないことだ。そんな広大なワンルームを設けるのが、松尾さんにとって最大の目的だった。

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「日本の住まいは仕切ることで部屋数を増やす傾向にありますが、僕はそれとは反対に、共用スペースを可能な限り広げたほうが生活にゆとりが生まれるんじゃないかと考えました。通路にしても最初から拡張しておけば、物が増えたら倉庫的にも使えますからね」

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安心できる場所であるべき家へ無事に連れ帰ってくれるJeep

相反する個性の組み合わせと、広さを尊重した空間設計。その感覚を生かした家づくりとクルマ選びに何かしらの関係があるかとたずねたら、こんな答えが返ってきた。

「生かし方や選び方、僕は家もクルマも同じじゃないかと思います。たとえばJeepは、四角い形のクルマが好きというところからから入りましたが、実際に乗ってみれば荷物がたくさん積める実用性や、ぬかるんだキャンプサイトも難なく走れる機能性という、スタイルだけに留まらないキャラクターの融合がありますよね。だから限界を感じさせない、どこまでも走っていけそうな自信を与えてくれる。要は、家もクルマも使える道具でなければならない。そこが重要だと思います。それから、安心感も大事な要素ですね」

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安心感とは?

「家族とは今でもキャンプに出掛けますが、僕個人のアウトドア趣味はさらに深まって、家族はついてきてくれないガチの雪山まで足を延ばすようになりました。その往復をJeepと過ごしてきた中で、一度も怖い思いをしたことがありません。安心できる場所であるべき家へ無事に連れ帰ってくれるのは、やっぱりJeepのおかげなんですよね。それも含めて考えれば、家族の生活を気持ちよくするために、自分たちなりに使い込める家を建てて、そこで暮らして2人目の子どもが生まれて、家族全員が楽しめるJeepがあるというのは、理想の暮らしができている証拠じゃないかと。それが今の実感です」

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最後に、この家でいちばん好きなところを聞いてみた。

「2階の道路側の、机のある場所です。僕と子どもの机を並べたのがよかったなあと。一方で一つだけ残念に感じているのは、ラングラーにマッチする駐車スペースをつくらなかったことです。この家を建てたときにはJeepに乗っていなかったんですよね」

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家の中は理想のガレージになったのにと返したら、松尾さんは何だか楽しそうに笑った。

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『Dolive』での、松尾さんのインタビューはこちらからご覧いただけます。

Text:田村 十七男
Photos:安川 結子

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