【アウトドア自転車特集2020】プロがおすすめする大自然で遊べる一台はコレ!
アウトドアでの楽しみ方を広げてくれる頼もしい相棒が“自転車”!今回は本格的なグラベル仕様のスポーツバイクから、荷物を載せられるロングテールバイク、折り畳み自転車や最新の電動マウンテンバイクまで、おすすめの一台を自転車のプロがご紹介。
自転車は移動の手段として最高なのはもちろん、実はアウトドアでの楽しみ方を広げてくれる頼もしい相棒でもある。ここ数年で未舗装路もガツガツ走れるグラベルバイクや、マウンテンバイクおよびその進化系とも言える電動アシスト付きのe-MTBなどがジワジワと人気を集めており、さらに自転車をクルマに積んで大自然のスポットを訪れてデイキャンプ&ライドといったアクティビティを楽しむ人たちも増加中だ。
そこで今回は人気が高まりつつあるアウトドア自転車から、おすすめの一台をプロの視点でご紹介! レクチャーしてくれるのは、東京・学芸大学の人気ショップ『tempra cycle』のオーナーであり、自転車だけでなく、アパレルなどもオリジナルブランドを手掛けるほどのアウトドア好きで知られる小林健太氏。クルマへの造詣も深い小林氏に、クルマ×アウトドア×自転車での楽しみ方も含め、玄人向けから初心者向けまで幅広くラインナップしてもらった。
SALSA CYCLES(サルサ・サイクルズ)『CUTTHROAT APEX1』
過酷なグラベルレースも走破するカーボンフレームの本格派
カナダからロッキー山脈沿いにメキシコまで縦断する、総距離4,000km以上(!!)の過酷なグラベルレース“TOUR DIVIDE”を想定して作られた本格派。速さと快適さを追求したカーボンフレーム&フォーク、Class 5 VRSと呼ばれる振動低減システム、マッドな路面や悪天候のレースにも対応するタイヤ(29×2.4まで装備可能)など、過酷な環境下でもタフに走破するハイスペック装備の一台は、外遊びの可能性をどこまでも広げてくれるだろう。
「ここ数年、“SURLY(サーリー)”、“All-City(オールシティ)”といったアウトドアでも乗れる自転車人気の流れで注目が集まっているサルサ・サイクルズですが、アメリカ本国のメンバーが去年来日した時に店へ来てくれて。自分たちがめちゃくちゃ自転車に乗りまくる人たちで、彼らの自転車への考え方や姿勢を知ってより好きになったブランドなんです。これまで日本では鉄フレームのみだったのですが、待望のカーボンフレームが登場したので今年はこれがイチ押しだと思います」
▼INFO
株式会社モトクロスインターナショナル
http://ride2rock.jp/brands/salsa-cycles/
SALSA CYCLES(サルサ・サイクルズ)『JOURNEYMAN SORA 650』
乗り心地とカッコ良さを兼ね備えた万能エントリーモデル
あなたの日常を冒険に変えてくれる頼もしい相棒が、グラベルライドからライトツーリングまでさまざまな自転車のアクティビティに対応するこの『JOURNEYMAN SORA 650』だ。強度と耐久性に優れた6061-T6アルミを採用したシートステー&チェーンステー&ドロップアウトや、快適性・安定性に優れたジオメトリーがあなたの走りをとことんサポートする。その乗り心地の良さはもちろんだが、流行りも満たしたシンプルな見た目のカッコ良さに惹かれる人も多数。
「これは前からあるモデルで値段もそれなりにしますが、アウトドアで乗る自転車を探しているときのエントリーモデルとしては十分なスペックを兼ね備えた一台だと思います。店でもこれはけっこう売れていて、こういう形なので山とかだけでなくもちろん街も走れますし、あとタイヤの太さも今流行りの感じで見た目のカッコ良さに惹かれる人も多いのかなと。変えるとしたらサドルぐらいで、買ってしまえばほぼイジらなくてもいいのもポイントです」
▼INFO
株式会社モトクロスインターナショナル
http://ride2rock.jp/brands/salsa-cycles/
XTRACYCLE(エクストラサイクル)『EDGERUNNER SWOOP』
トータルで安定性が優れたロングテールバイクの最新モデル
ロングテールバイクの専門ブランドが、約20年で培った技術を注ぐ最新モデル。ロングテールバイクとして専用設計されたフレームにフロントホイールは26インチ、リアは20インチを装備して低重心化を実現。フレームは1サイズでシートポストとステムはSサイズを取り付けてあるが、別売りのM&Lサイズで調整可能。日本仕様はキャリーオールバッグ、キックバック3スタンド、ハンドルスタビライザーが標準装備されているためお得感もある。
「荷物を積んでゆっくり走ることは通常の自転車だとけっこう難しいのですが、このロングテールバイクはフレームの後ろ側が長いことで直進安定性があり、荷物を乗せた状態でも低速から高速まで安定して乗ることができます。また、フーレーム前側のパイプ(トップチューブ)が後ろ下がりになっているので乗り降りも楽。さらに雨の日や悪路でも安心の油圧ディスクの前後ブレーキを装備しているなど、トータルで安定性が優れた車両だと思います」
▼INFO
株式会社モトクロスインターナショナル
http://ride2rock.jp/products/brand/xtracycle/
montague(モンタギュー)『Paratrooper』『Paratrooper Highline』
MADE IN U.S.A×折り畳み式の“世界一安く買える軍用車”
クルマとの相性で言えば折り畳み自転車を選択肢に。そして折り畳み自転車で確固たる地位を築くブランドがモンタギューだ。モデル名の『Paratrooper』というのはパラシュート+トルーパー、つまり“落下傘兵”のこと。実際に米軍で使われているMADE IN U.S.Aの一台は、アーミーグリーンのカラーがアウトドアにもJeepにも似合うこと間違いなしだ。また、標準装備のリアキャリアは折り畳むとスタンドになるなど、男心をくすぐるギミックも◎。
「アメリカの国防省がモンタギューに発注して作られたという、通称“世界一安く買える軍用車”。米軍のパラシュート部隊がこれを括り付けて落下するんですけど、敵に攻撃される前にささっと組み立てて乗れて、なおかつ走破性もあるっていうのがウリのモデルです。山でトレランとかをする際の移動用にこれをクルマに積んで持っていく人もいますね。『Paratrooper Highline』の方はノーマルと比べて全体的にコンポの性能が上がっていたり、タイヤが山などでの走破性の高い27.5になっていたりしていて、折り畳みのマウンテンバイクであれば最強と言ってもいいかもしれません」
▼INFO
シドーサイクル工業株式会社
https://shido-cycle.co.jp/
TREK(トレック)『Powerfly 5』
高性能&スマートなルックスが魅力の電動マウンテンバイク
外遊びの達人を目指すなら、少し手を伸ばして高性能の電動マウンテンバイクを手に入れてみてはいかがだろう。トレックの『Powerfly 5』は、世界トップクラスのMTB技術を持つトレックとドライブユニットメーカーのボッシュという2大巨頭の融合から生まれた、最高のパフォーマンスを発揮するe-MTB。林道や砂利道、ツーリングなどの状況下での走破性に長け、着脱式一体型バッテリー(RIB)システムは着脱に工具は不要。さらにスマートなルックスのカッコ良さはこのジャンルにおいて群を抜く。
「日本ではいわゆる街で乗るような電動自転車が一般的ですが、マウンテンバイクの競技でも乗れるようなこのトレックの『Powerfly 5』は、山をとことん楽に走りたいとか、走り以外の部分でシンプルに持っていることで自慢したいとか、そういう目的で探している人にはいいのかなと思います。正直まだ日本ではこういったタイプの自転車は少ないですし、見た目も良くて性能もいいとなるとさらに少ない。そういった意味でもマウンテンの電動自転車ではトレックが特におすすめですね」
▼INFO
トレック・ジャパン株式会社
https://www.trekbikes.com/
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