Interview

2017.08.10

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    国内外で活躍するアーティスト4組の「作品の向こう側」| ジャーナル スタンダード「オムニバス展」密着レポート!

    どこへ行けば、おもしろいものに出会えるのか?インスピレーションを得られるようなものに出会えるのか?その答えのひとつが、ジャーナル スタンダード渋谷店にあります。

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    20周年を記念し、ジャーナル スタンダード 渋谷店で開催中の「オムニバス展」。国内外15組以上のアーティストやブランドが参加し、オムニバスCDのように多種多様な作品・コラボアイテムを楽しむことができる催しです。

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    例えば、イギリスのパンク・ロックシーンで活躍した伝説的フォトグラファー〈ケビン・カミンズ〉氏による、若かりしビヨークのポートフォリオをプリントしたTシャツが販売されていたり

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    札幌のスケートパークで生まれたアイスキャンディー専門店「ICETACHE(アイスタッシュ)」のミニ屋台がショップ内に出現し、アイスキャンディーが買えるほか、キャップやTシャツなどのオリジナルグッズも販売していたり。

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    1987年に設立、「The Brand New Heavies」などの作品をリリースしたことでも知られるLAのヒップホップ・レーベル「Delicious Vinyl(デリシャス・ヴァイナル)」も出展しています。

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    …と、ここですべてをご紹介すると膨大なボリュームになってしまいますので、出展アーティストの一覧はジャーナル スタンダードのWEBサイトをご覧ください。今回「CREATIVE GARAGE」では、「オムニバス展」開催にあわせて来場したアーティスト4組にフォーカス。制作活動の原点や、作品についてのお話を伺いました。

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    ラジオ番組『Jeep® CREATIVE GARAGE』のナビゲーター・AKOさんもご来場!

    「存在そのものがオムニバス」。81年生まれのアーティスト・コレクティブ〈81 BASTARDS〉の作品制作過程に密着!

    お店の入り口横のウィンドウ部分には、ペインター・グラフィックデザイナー・タトゥアーティスト・映像作家・DJなど多種多様なアーティストが所属する〈81 BASTARDS〉による描き下ろしのアートが展示されています。

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    セッションするように、複数人で即興的にひとつの作品を描いていく〈81 BASTARDS〉。その制作過程を追いつつ、チームそのものの「はじまり」と「いま」の話を伺いました。

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    作品の仕上げを行うYOSHI47さん

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    ほぼ完成に近づいた絵を眺め、全体を確認するMHAKさん

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    こちらが完成した作品。井上純さんが最初に描いた線のフローが、鳥が羽ばたいているようにみえたことから、タトゥーアーティストのOTさんが鳥の顔を描き、両翼には、MHAKさんYOSHI47さんSANDさんがそれぞれグラフィックを重ねています

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    「個々が引き立てば、自ずとオムニバスな作品になる」

    まずは、作品が出来上がっていくプロセスについて。MHAKさんはこう語ってくれました。

    「僕らは、存在自体がオムニバスのようなもの。個性豊かなメンバーが集っていて、描き方も、それぞれに特徴があります。個々が立てば、オムニバスな作品に自ずとなると思って、今回は事前に設計図を描かずに、絵を描いていきました」

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    前もって、トップバッターの井上純さんから「こんな感じでいこうと思う」と「富士山」の写真がシェアされたそう。しかし、結果的に完成形は全く違うものに。

    「一度みんなでアイデアとしてワーっと出し合うんですけど、やるかやらないかは別の話。いざ描くときのテンションで決まるので。事前に話していたことは、覆ることも多いですよ。描きながら決めたことですが、最終的に鳥の形になったのは、僕ら81年生まれがみんな酉年だから。色んなアーティストが展示や販売を行うイベントで、しっかりと自分たちの存在をアピールする意味合いも込めています」

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    なぜ、個々で活躍するアーティストが、チームとして作品を描くようになったのか。MHAKさんは、〈81 BASTARDS〉の「はじまり」についても教えてくれました。

    「〈81 BASTARDS〉を結成したのは2013年の秋口。SETSUZOKUっていうイベントにライブペイントで参加の打診を受けた事がきっかけです。ライブペイントでの表現というものに疑問を感じていたんですが、YOSHI47と2人でふざけた表現、楽しんで表現をしてみないか?っていう部分で意気投合したのが始まりです。それ以降、数を重ねるごとに同世代の賛同者が増えて、今に至ります」

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    〈81 BASTARDS〉で活動を行うときは、ひとりで動くときと、目的も全くちがう、とMHAKさんは語ります。

    「チームでやるときは、楽しむことが最大の目的。個々の活動は絶対にメインとしてキープした上で、みんなで飛行機に乗ってワーっと海外に行ったり、プロセスも含めて、とにかく楽しむ。気が合う仲間同士ってこと以外は、キャリアも背景もみんなバラバラで。作品づくりそのものも、一種の息抜きになっています。例えばOTのようなタトゥーアーティストは、普段全く違う畑で、壁に描く機会ってあんまり無いので、僕らも一緒にやれること自体が新鮮ですね」

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    中心に鳥の顔を描いた、タトゥーアーティストのOTさん。〈81 BASTARDS〉に加入していなければ、このようなグラフィックアートを描く機会は無かったそう。

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    ベースとなる線を描いたのは井上純さん。最も太い部分は、大きなスポンジを使って描かれています。

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    インスピレーションの元は「目にするものすべて。工事現場の地面に、何気なくおっちゃんが書いてる線をすごくかっこいいな、とおもって心に留めたりしています」と井上さん(写真左)

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    〈81 BASTARDS〉をMHAKさんとともに立ち上げたYOSHI47さんは「これから」のことについて語ってくれました。

    「MHAKの言うとおり、楽しむために集まって活動している部分が大きいんだけど、さらに言うと俺の場合は、集まった時点で最初から楽しくなっちゃってる状態なんだよね。どこかに呼ばれて、みんなで行って、その過程で、いろんなことが起こる。その状態が前提で、目指しているのは、固定概念を崩していくこと。自分たち自身もそうだし、作品をみる人にとっての固定概念。眺めてて、ふ〜ん、ってものよりも、何コレ!?ってなるような。〈81BASTARDS〉には、デザイン性の高い人、芸術性の高い人、いろいろいるけど、根本は、人間の底にある、なかなか表現できない部分を、形にする職業だと思うから。今回の作品で、デザイン面やバランス的なところは達成できたと思うので、ここからさらに10年続けていけば、もっと、世界に驚かれるような作品や活動ができるんじゃないかな。極端な話、絵じゃなくても、表現手段は何でもいい。あくまで、メンバーのなかに一人、こういうことを考えてる人間がいる、ってレベルの話なんだけどね」

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    ちなみに、今回の作品の見所は?と訊くと、秒速で「そりゃあ、俺の描いたところでしょ!笑」とYOSHI47さん。遠目から見てもインパクト大な今回の作品ですが、近くで眺めると、個々のレイヤーが浮かび上がってきて何分でも楽しめるので、ぜひ直接ご覧になってみてください。

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    国内外で描いてきた、〈81 BASTARDS〉のこれまでの作品も、ぜひ作品アーカイブページよりご覧ください。

     

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