【第一弾】冬でもSUP!Jeep®オーナーの藤村育三さんが企画する本物のアドベンチャートリップ
村に上陸するとさっそく子供たちが歓喜の声を上げながら近寄ってくる。テュピラ村の子供達は比較的シャイなのだが、トト村の子供達は人見知りしなく人懐っこい。さすが800の言語があるPNG、隣にあった村でも違う言語を話すことに由来するのだろうか、湾を挟んだ近くの村でも子供達の反応が違うのが面白い。
村を訪れたらまず長老や村長に挨拶をします。村の広場は言って見ればリビングルーム、村の目の前の海は彼らの台所、村を訪れるというのは誰かの家の庭に立ち入るようなもの、家の長に「おじゃまします!」と伝えます。
このへんの村はほぼ自給自足で成り立っています。その為村は完全な縦社会。村長が絶対的な存在で政(まつりごと)や農業、生活していく上に必要ないろんな知識を持っており、その指示のもとに村人皆がそれぞれのパートをこなし村が機能する。もちろん子供達も大人の手伝いをきちんとし、大人達の言う事をものすごくきちんと聞きます。
余談だけど、このへんで子供の「イジメ」はないです。何年か前テュピラ村の近くの学校の先生達と一緒に青空アート教室を開いた時の事。ほぼ一日子供達とすごし、学んでいるところや遊んでいるところを見ていました。驚いたのはみんなものすごく先生の言うことをよく聞くこと。先生が一言「かたずけましょう!」と言ったら自然に子供達が役割分担して手伝います。そしてだれかをいじめたりからかったりが全くないこと。先生に「ここではいじめはないの?」と聞けば、「いじめってなに?」と逆に聞かれる。「いじめ」を説明すると「なんでそんなことをするの?」と心底不思議そうに言われる。心にがつん!と響きました。そうだよね、なんでそんなことするんだろうね。当たり前のことをもう当たり前とは思えない社会に住んでいると村人の素朴な言葉からいろいろと考えさせられます。