Outdoor

2012.06.27

“アウトドア”をテーマに コンシェルジュサービスまで揃えるシェアハウス

運営側もいっしょになって
アウトドアをとことん楽しむ!

  • main144 “アウトドア”をテーマに コンシェルジュサービスまで揃えるシェアハウス1階のダイニング&リビングスペース。天井から下がる無骨なランプやハンモックなどインテリアにもアウトドアテイストが光る。
    左奥はキッチンになっていて料理好きにはたまらない本格的ガスコンロも。
  • main229 “アウトドア”をテーマに コンシェルジュサービスまで揃えるシェアハウスTENTMENTのエントランス脇には、「SHAREHOUSE FOR OUTDOORS」の文字。奥にはカラフルなボルダリングウォールも見える。
  • main325 “アウトドア”をテーマに コンシェルジュサービスまで揃えるシェアハウス3〜4階は女性の居住者専用。建物全体に統一感をもたらしているグリーンとホワイトの配色が気持ち良い空間を作り出している。

sub1_thumb29 “アウトドア”をテーマに コンシェルジュサービスまで揃えるシェアハウス

CRAFT & STOCKと名付けられた別棟スペースでは、キャンプ用品やスノーボード、自転車などアウトドアギアの整備を行うことができる。

sub2_thumb27 “アウトドア”をテーマに コンシェルジュサービスまで揃えるシェアハウス

屋上のテントテラスではバーベキューなどを楽しめるほか、居住者のゲストがテントを張って宿泊することもできる。

sub3_thumb23 “アウトドア”をテーマに コンシェルジュサービスまで揃えるシェアハウス

TENTMENTの外観。ちなみにTENTMENTは、「テント」と「アパートメント」を融合した造語だが、住人同士の「点と点のつながりが面にひろがる」という意味もある。

ェアハウス……。その名のとおり一軒家やマンションなどの物件をみんなで“シェア”して生活する施設を称してそう呼ぶが、近年のライフスタイルの変化を受けて、その数は都心を中心に上昇を続けている。キッチンやダイニング、バス・トイレなどは共用となるのが一般だが、それまで“赤の他人”だった住人同士の出会いや情報交換など、コミュニケーションが頻繁かつ活発に行われることもあり、幅広い年齢層で人気を集めている。

そんなシェアハウスのコンセプトをさらに一歩押し進めたのが、東京・白金高輪にオープンした『シェア高輪TENTMENT』(=テントメント)。“SHAREHOUSE FOR OUTDOORS”というタグラインが宣言するように、アウトドアユーザーをターゲットに、ボルダリングウォールなどのアウトドア施設&サービスを備えた集合住宅施設となっている。

「共通の趣味を持った人が集まるシェアハウスは絶対に需要があると見込んで企画を準備しました」と語るのは、TENTMENTの開発を手がけた安田不動産の笠井信行さん。当初のアイデアは、「阪神タイガースファンのためのシェアハウスだった(!?)というが、1年半近いプロジェクトの準備期間にさまざまな議論を重ね、最終的に“アウトドアユーザー”というテーマに固まったのだという。

居住者全員が“アウトドア好き”ゆえに、そんなユーザーの琴線に触れるサービスを揃えているのがTENTMENTが特筆される理由。前述のボルダリングウォールのほか、アウトドアギアの整備・収納が可能な作業ルーム、専用の菜園、そしてテント、ターフ、チェアのレンタルもある。さらにはコンシェルジュサービスも!

「常駐のコンシェルジュが、アウトドアツアーやイベントなどさまざまなアクティビティの企画やコーディネートをしています。最近の例では、鎌倉にボルダリングとポールウォーキングのツアーに出かけました。企画をするだけではなく、企業の協賛や提携も視野に入れているので、参加者のみなさんには、通常よりも低いコストでさまざまなアクティビティを楽しんでもらえるんですと笠井さん。

単に、アウトドア好きが居住して集まる、サークル活動の延長的な立ち位置ではなく、運営側もいっしょになってアウトドアを十二分に楽しもうという意気込みと、それを可能にする仕組みは、他のシェアハウスにはないTENTMENTならではの特徴といえる。

白金高輪の駅から徒歩5分というアクセス良好な立地にあり、地上4階建て(3〜4階が女性専用)の全50戸。屋上はテラスになっていて、都心を俯瞰して見渡せる気持ちの良い空間。先日の金環日食のときには、みんなでバーベキューをしながら天体ショーを堪能したとか。

「さらには、居住者の友人などゲストの方はこの屋上テラスにテントを張って宿泊できるんです。もちろんテントはお貸し出しします(笑)(笠井さん)

オープン前から口コミでウワサが広がり、入居受付開始と同時に、ほぼ満杯になってしまったというTENTMENT。以来、まだほんの数ヶ月だが、朝ラン部や野菜部、図書部などの“部活動”が自然発生的に誕生するなど、居住者間の活動・コミュニケーションも活発になっているという。

また、居住者がアウトドアユーザーならではの視点やアイデアを持ち寄って、実在するキャンプ場のプロデュースを手がけるプロジェクトも進行中とか。その他にも『無印良品キャンプ場』などとの共同プロジェクトも控えているというTENTMENT。居住者ならずしても今後の展開が楽しみな、新しいライフタイルの試みとして注目されている。