小学生以来の日本の夏、思いも新たに世界へ。

「日本で夏を過ごすのは、小学校5、6年生以来なので、うれしい気持ちもありましたね」

不要不急な外出の自粛など非日常の生活から、徐々にみんなが以前のライフスタイルを取り戻していく中で、玲王も久々の地元での暮らしを楽しむようになっていった。忙しくて中々一緒の時間をともにすることができなかった幼馴染みや友人とコミュニケーションしたり、家族との時間を深めることができた。

▲父親でプロサーファーの稲葉康宗さんが営む一宮のDEEP SURFが、玲王の日本でのベース。この夏は、家族のきずなを深めることができた。

▲久々の地元での夏休みを過ごした玲王。釣りやドライブなど、これまで縁がなかったことにもトライ。

さらに、これまで縁のなかった千葉の山道をドライブしたり、友人とともに海釣りを楽しんだり……。その相棒となったのが、ラングラーだ。悪路も苦としない伝統の4×4と多彩な先進テクノロジーを搭載したボディで、未知なるフィールドを拡げていった。そして、新たなる楽しみとの出会いとともに、サーフィンへの向き合い方にも変化が起きた。

ラングラーのカーゴルームには、コンペティションでの武器となるショートボードだけでなく、長めのスポンジボードやボディボードも積まれている。

▲近代的な四駆の先駆けとなったJeepの4×4システムのDNAは健在だ。

▲軽量化と着脱を改良したトップで、手軽にオープンに。

「試合のためにサーフィンをしていると、フリーサーフィンでも練習という意識が強くなって固くなってしまいます。2020年は波がなかったのもあって、いろいろな種類のボードに乗って、プレッシャーのないサーフィンを楽しむことができました」

コンペティションサーフィンとフリーサーフィンと自分なりにバランスを保ってきた自負はあるが、サーフィンを始めたころに戻って純粋に波乗りを楽しむことができたと言う。さらに仲間とともにライディングを撮り合ってネットで公開したり、プロサーファーの有志とともに自由なスタイルのコンテストを企画したりと、“楽しいジャンルのサーフィン”を満喫している。

「そろそろ、いい波でサーフィンをしたいですね」と率直な思いを口にする玲王。今回の経験を機に、CT参戦という不変の思いはさらに強くなったに違いない。

●プロフィール

稲葉玲王（いなば・れお）
1997年生まれ。史上最年少の13才でJPSAプロトライアルに合格。地元・千葉県一宮町をベースにWQSの世界ツアーを転戦。昨シーズン、日本人最高30位に輝き、念願である世界最高峰のCTへのクォリファイに後一歩と迫った。

今回使用したクルマ

『ジープ ラングラー アンリミテッド スポーツ（Jeep Wrangler Unlimited Sports）』

【主要諸元】
全長：4,870mm／全幅：1,895mm／全高：1,840mm／最低地上高：200mm／車両重量：1,970Kg／乗車定員：5名／エンジン種類：V型6気筒DOHC／総排気量：3,604cc／使用燃料：無鉛レギュラーガソリン／最高出力： 209kW（284ps）/6,400rpm[ECE]／最大トルク：347N・m（35.4kg・m）/4,100rpm [ECE]／後2輪・4輪駆動・オンデマンド方式4輪駆動（選択式）／全国メーカー希望小売価格¥5,340,000〜（消費税込）

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Text：NALU
Photo：Pedro Gomes