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2020.11.12

Jeepがサポートする『フジロックの森プロジェクト』。次の10年に向けて生まれ変わる苗場の風物詩

JeepのCSV活動『Realの森』で継続的に支援している『フジロックの森プロジェクト』。2021年に開催延期となったフジロックに向けて動き出したプロジェクトの中で、10月24日(土)に行われた【2020 みどり橋完成!ボードウォーク・ボランティアキャンプ】の模様をレポートする。

新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点から、同イベント初の開催延期となった『FUJI ROCK FESTIVAL’20』(以下、フジロック)。夏の一大イベントの延期は、多くの音楽ファンにとって悲しいニュースとなった。ただし、このフェスを作り上げる人たちはすでに新たな一歩を踏み出している。その一つが、フジロックが地元の企業・自治体と共に会場となる新潟県湯沢町・苗場スキー場周辺の豊かな森林環境を守る『フジロックの森プロジェクト』だ。そして毎年フジロックをサポートしているJeepも、日本の森づくりを支援するCSV活動(※Creating Shared Value/共有価値の創造)『Realの森』を通じて、このプロジェクトをバックアップしている。今回は『フジロックの森プロジェクト』のボードウォーク・ボランティアキャンプ(第65回 Boardwalk Don’t Run)の模様をレポートする。

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1997年に山梨県の富士天神山スキー場で初開催されたフジロックが、現在の新潟県湯沢町にある苗場スキー場に移転したのは1999年。昨年まで約20年にわたって苗場の地には数多くの音楽・フェス好きが訪れ、数え切れない思い出を残してきた。そしてフジロックが地元の有志やボランティアとボードウォークを作り始めたのが2002年。2011年からは、新潟県や湯沢町と共に『フジロックの森プロジェクト』を始動した。

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▲ここに支援者の名前が刻まれている。

しかし苗場で22年目に突入するはずだった今年、世界中で猛威をふるう新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、フジロックは同イベント史上初となる開催延期。新たな気持ちで来年8月の開催を目指すことになった。
そして来年に向けた新たな歩みの一つであり、これまでも毎年開催されてきたのが今回のボードウォーク・ボランティアキャンプ〈Boardwalk Don’t Run〉。『フジロックの森プロジェクト』の一環であり、Jeepはフジロック本番だけでなく、日本の森づくりを支援するCSV活動『Realの森』の軸としてこのプロジェクトを応援してきた。

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今回は感染症対策として事前申込・人数を限定しての開催となり、事前に参加者には注意事項が共有された。それでも前回中止を経ての今年初の開催ということもあり、会場にはフジロック愛にあふれた人々が続々と集結。まずはオアシスエリア・苗場食堂のボランティアテントで開会式が実施された。

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作業説明・案内に加えて、『フジロックの森プロジェクト推進協議会』のメンバーで苗場観光協会・協会長の佐藤高之さんらが「今回ちょっと作業はキツイかもしれませんが、いっぱい汗を流して頑張ってください!」などと参加者にメッセージを送る。

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この日参加したのは古くからのフジロックファンや地元・新潟から参加するファミリー、カップルなどさまざま。これまでのフジロックでゲットしたTシャツやレインコートなどを身に付けて参加する人も多く見かけた。またこの日の参加者には、Jeepロゴ入りのオリジナルタオル(ピンク&ブルーの2色)などが贈られた。

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▲参加者に贈られたJeepロゴ入りのオリジナルタオル

参加者の努力で維持されるボードウォークと、ついに完成した“みどり橋”

開会式を終えると、すぐさま参加者たちはボードウォークの修繕作業に取り掛かる。毎年苗場の冬は大量の雪が降るため、その影響を踏まえて事前にボードウォークを安全な状態に整えなければならない。それを担っているのが『フジロックの森プロジェクト推進協議会』であり、このボードウォーク・ボランティアキャンプだ。紅葉が色づき始めた秋の苗場で聞こえてくるのは音楽や歓声ではなく、せせらぎや葉擦れ、落ち葉を踏みしめる音。ステージはもちろんなく、夏の熱狂の苗場しか知らない人たちにとっては新鮮な光景に映ったことだろう。

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参加者たちは釘を抜いて剥がしたボードウォークの木材を、台車を使ったり何人かで協力したりもしつつ、雨露と落ち葉で滑りやすいボードウォークの上を慎重に歩きながら手分けして運んでいく。また、子どもはほうきを使ってボードウォークの上を掃除するなど、それぞれが無理のないやり方で作業を進めていった。朝は肌寒さを感じる気温だったが、作業を進めるうちに参加者たちが上着を脱ぎ、額に汗が滴り落ちる瞬間も目にした。

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今年はボードウォークの修繕箇所のメインを水芭蕉エリアに変えていることに加えて、大きな変化が。それはボードウォークの一部として浅貝川に架かる“みどり橋”の完成! これまでは丸太で作られた仮設の橋であり、豪雨や豪雪の影響で毎年架け直さなければいけなかった箇所に、通年で使える自然災害に強い橋が誕生したのだ。みどり橋の建設含め、今年のフジロックの森プロジェクトに関して、開会式にも登場した佐藤さんに話を聞いた。

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▲苗場観光協会・協会長の佐藤高之さん

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「実際の作業に入ったのは5月の半ばぐらいです。みどり橋が完成したのは9月末なので、時間をかけながらじっくり作業をしましたね。SMASHさんや苗場プリンスホテルさんなどに交渉し、さらにクラウドファウンディングも実施してこのみどり橋の計画が実現できました。みどり橋の木材は湯沢産のスギの木です。また、去年は大雨で水没してしまったエリアが出てしまいましたが、みどり橋と共に土管も新たに30cmから60cmの太いものに新調して角度も変えたので、去年のような大雨でも耐え抜けると思います。今期はたくさんの費用がかかりましたし、イベントもなかった。初めての経験でもう笑うしかないですね。でも“フジロックがなくても私たちがなんとかしよう”という気持ちでやってきました。なかなかボードウォークキャンプも開けなかったのですが、3回見送ってようやく今回の開催。せっかくなら紅葉のきれいな季節にと思ってこの時期にしました。一歩一歩ですけどこの場所が潤う方向に持っていければと思っていますし、もちろん来年、フジロックが無事に開催できて、多くの人に新しくなったボードウォークとみどり橋を見てほしいです」

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▲翌日10月25日にはみどり橋の竣工式も行われた。(写真協力:フジロックの森プロジェクト事務局)

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