【Jeep Real Games】どんな結果になろうと全力を尽くすこと!〜フリースタイルフットボーラー・横田陽介氏〜
独自のカルチャーとパフォーマンスで人々を魅了する5種目で、世界屈指のバトルを披露するスポーツコンペティション『Jeep Real Games』。各競技のメンターを紹介する第1回は、フリースタイルフットボーラーの横田陽介氏が登場。
Jeepが実施するRealスポーツコンペティション『Jeep Real Games』。独自のカルチャーとパフォーマンスで人々を魅了する5種目(パルクール、BMX、ダブルダッチ、スラックライン、フリースタイルフットボール)で、世界屈指のバトルを繰り広げる。本大会における各競技のメンターを紹介する第1回は、フリースタイルフットボーラーの横田陽介氏が登場。唯一無二のパフォーマーであり、フリースタイルフットボール界の道なき道を切り開いた横田氏の過去と今、そして未来の姿に迫った。
フリースタイルの基礎を築いた先駆者
世界中のファンから「彼と言えば」と認められている技が、寝そべった状態で立てた足の裏でボールを止める“ヨウスケ・ストール”。それにしても、なぜ完全球体のボールがピタッと止まるのか、その理由がまったくわからない。
いや、理由はどうでもいいのかもしれない。様々な技が次々に繰り出される演技の最中は、ただもう見ているだけで楽しいからだ。そこに音はないのに、演者が刻むリズムやビートが見ている側に伝わってくる。本当に不思議なのは、パフォーマンス自体にそんな感覚を呼び覚ます力があるということなのだろう。
フリースタイルフットボールとは、サッカー選手の個人技とされるリフティングやドリブルなどを“魅せるパフォーマンス”へと昇華させたエンターテインメントだ。その世界的第一人者であり、『Jeep Real Games』のフリースタイルフットボール競技種目のメンターでもあるのが横田陽介氏。メディアの露出も多いのでその雄姿を目に留めた方もいると思うが、改めてその演技に間近で触れて確信したのは、多義的な要素を含んでいることだった。
たとえばブラジル発祥のカポエイラが格闘技でありながら踊っているように見えるのと同じく、フリースタイルフットボールもボールを体にまとわせながら舞う意識が強い。だからおそらく、足技の得意なサッカー選手が巧みなボールコントロールを披露しても、リズムやビートは感じないかもしれない。それこそが“フリースタイル”と呼ばれる所以なのだろうが、そうした様式を初めて表現し、現在のフリースタイルフットボールの基礎を築いたのが、実は横田氏だった。この話を本人から聞いて再び驚いた。転がり続けるはずの思考がピタッと止まるように。
「いつか指導者になったとき子どもたちに自慢できるかなと……」
1988年に東京で生まれた、小学校以来のサッカー少年。レベルの高い環境を求めて、サッカー強豪校の都立久留米高校に入学。何度も驚くと興醒めされそうだが、当時のポジションはゴールキーパーだったというから、意外過ぎて何が何だかわからなくなる。
「高校時代はサッカー漬けの日々でしたが、周りに上手い選手がたくさんいる中で、自分にはサッカーでプロになる実力がないと思いました。そこで将来を考えて、指導者の道を考える中でフリースタイルフットボールの動画を見つけました。最初は、いつか指導者になったとき子どもたちに自慢できるかなあと、その程度の興味でしたが」
ところが元来の身体能力の高さと、一つの事柄に集中できる特質がフリースタイルへの没入を誘う。高校を卒業した2006年。オランダで開催された『Master of the Game』に招待され8位に。「予選落ちなんですけどね」と当人は苦笑いを浮かべたが、これは日本人初の世界大会出場という偉業でもあった。
そして2008年にブラジルで開かれた『Red Bull Street Style』。42か国の予選を勝ち抜いた猛者たちの中で横田氏は準優勝を果たす。もちろん優勝できなかったのは残念だ。しかし決勝戦で当たったフランスの選手と横田氏の二人だけが、ダンスを取り入れデニムを穿くという、それまでにはなかったストリートスタイルのパフォーマンスを披露した。
「僕の練習場所がダンサーの溜まり場だったんですね。それで彼らと話しながら、ダンスの要素を取り入れていきました。フランス人の彼は以前から知っていたんですけれど、ダンスの要素を持つ二人が決勝でバトルしたのが盛り上がったことが、その後のフリースタイルフットボールのイメージを決めてしまったみたいです」
フリースタイルフットボールの魅力は上達の可視化
世界大会で革命的な活躍を果たすと、公私の境も曖昧なままフリースタイルフットボール漬けの日々を過ごすことになる。“昔も今も仲間を増やすこと”を指針に掲げる横田氏は、フリースタイルフットボール関連のイベント企画・制作・運営を行う株式会社Ball Beatを設立。また、皆が集まれるスポーツバーを開業したり、バーがコロナ禍の影響を受けるとジムスタジオの建設に舵を切ると決めたのも代表取締役・横田氏の判断だ。
他方では自社を運営母体にして、日本フリースタイルフットボール連盟を立ち上げた。世界やアジアと連携しながら、包括的かつ積極的な普及活動にも努めている。ハンドルを握った『ジープ コンパス リミテッド(Jeep Compass Limited)』の印象を聞いても、指針からぶれない答えが返ってきた。
「思っていたより室内が広いので、コロナ禍が明けてイベントやスクール活動が再開できたら、仲間といっしょに各地へ出かけたいですね。(車体に)ボールのラッピングを施すのも楽しそうです(笑)」
そうして先駆者は、フリースタイルフットボールが広く認知される未来に向けて、やはり誰よりも先に進もうとしている。だが、競技者としての自分を鍛えることも忘れてはいない。日々のトレーニングに向けた意識をたずねた。
「基本は反復ですが、特に大事にしているのは“自分が楽しい”と思える練習をすること。周囲を楽しませるのが僕の目的ですから、自分に対しても同じ感覚を持ちます。ただ、楽ばかりはできません。今日の練習が苦しかったとしても、それは来週の楽しさにつながると思ってやる、ということかな。フリースタイルフットボールの魅力は、サッカーやフットサルよりも上達が可視化しやすいところです。昨日はリフティングが5回しかできなかったのに今日は10回できるようになれば達成感も沸きますよね。僕がハマったのもそれがきっかけでした」
“友だちをつくりたい人は、ぜひ一歩を踏み出して”
サッカー出身者の横田氏だからこそ、聞いてみたいことがあった。フリースタイルフットボールとサッカーはまったくの別物なのだろうか?
「元はサッカーの延長で初めて、今でもサッカーやフットサルをやりますから、個人的には分けて考えてはいません。すべてをフットボールとして捉えることを自分のライフスタイルにしています。けれど夢は、サッカーの人気が出て新しいスタジアムができて街が変わったように、フリースタイルフットボールで社会のインフラを変えたいんです。フリースタイルフットボールで誰かの生活を豊かにしたい。デカい話ですが、夢くらいは広げておきたいですよね」
さて、次回の開催も楽しみなJeep Real Games。新たな挑戦者に向けたメッセージをもらった。
「世界的なブランドのJeepとともに何かをやれるのは本当にありがたいです。フリースタイルフットボールを通じて友だちをつくりたい人は、ぜひ一歩を踏み出してしてください。その上で望むのは、どんな結果になろうと全力を尽くすこと。次の大会、本気で挑んでくる人たちに会えるのを楽しみにしています」
今回使用したクルマ
『ジープ コンパス リミテッド(Jeep Compass Limited)』
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Text:田村 十七男
Photos:濱上 英翔