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2011.11.28

都心での農業体験を通して 人、自然と触れ合う

元麻布農園で叶える、生産者との生きたコミュニケーション

  • main135 都心での農業体験を通して 人、自然と触れ合う坂を登り、閑静な住宅街の小道を一本入ったところにある元麻布農園。
    建物に掲げられた看板と、手前に広がる菜園が目印。
  • main220 都心での農業体験を通して 人、自然と触れ合う人参を間引きするポイントもレクチャー。
    「人参は葉の方がより栄養価が高い」など、現役農家ならではのアドバイスも。
  • main316 都心での農業体験を通して 人、自然と触れ合うこの日の「スクール菜園」では、大根を収穫してたくあんと切り干し大根の仕込みを実施。
    大根は種から栽培したという。

sub1_thumb20 都心での農業体験を通して 人、自然と触れ合う

講師の大越正章さん。新潟で大越農園を運営する傍ら、13,000人からなる「全国農業青年倶楽部連絡協議会」の会長も務める。

sub2_thumb18 都心での農業体験を通して 人、自然と触れ合う

この日収穫したカブは、葉も捨てずにサラダとして調理。生で食べることができるのは、新鮮だからこそ叶う贅沢。

sub3_thumb14 都心での農業体験を通して 人、自然と触れ合う

『収穫した野菜を使って、参加者全員で昼食の準備。材料は元麻布農園産の大根、カブ、ラディッシュと大越農園の野菜と味噌。

使館や領事館も多く、瀟酒な建物が立ち並ぶ、閑静な東京・港区元麻布エリア。まさに都心の一等地と呼ぶにふさわしいこの場所で、気軽に農業体験ができるスポットが秘かな人気を集めている。

『元麻布農園』と名づけられたこの施設は、24坪のレンタル菜園と17部屋からなる共同住宅で構成された、都市型菜園つきシェアハウス。8畝の菜園には、大根や白菜、ブロッコリー、春菊など、たくさんの季節野菜が所狭しと植えられている。

ここが他の家庭菜園と異なる最大の特徴は、有機栽培で野菜作りをしている現役農家の方が毎週末訪れること。プロによる農業スクールやイベントなどが定期的に開催される”農家つき”菜園だから、直接野菜作りのアドバイスを受けるなど、都心にいながらにして生産者と直に触れ合うことができるのが魅力だ。

「都市部では生産者の方と直に触れ合う機会がほとんどないのが実情。元麻布農園では、現役農家の方に直接教わることで、安心して野菜作りができるのが魅力です。また、お互いがコミュニケーションしていくなかで、食の安全性や地方活性化など、現代社会が抱えるさまざまな問題について考えるきっかけにもなるのではないかと思います」と話すのは、元麻布農園を運営する株式会社スローライフ代表・片岡義隆さん。

現に、ここでのイベントをきっかけに出会った農家から、野菜や米を直接取り寄せるようになった参加者もいるのだとか。まさしく生産者である農家にとっても、消費者である参加者にとっても、心地よい有機的な関係が育まれている。

家庭菜園を一区画レンタルして野菜やハーブを育て、イベントにも可能な限り参加しているという藤木里佳さんもそんな一人。「作物は環境によって育ち方が違うし、今は情報が多すぎて何が正解かわからないので、プロの農家の方に生きたアドバイスをもらえるのは安心です。近所に住んでいるので数日置きに覗いていますが、日々自然の営みを感じることができるのもうれしいですね」と話す。

気になるプラン内容はさまざま。有機農家と一緒に野菜を育て、郷土料理なども教わる「スクール菜園」は、1回3,000円~。好きな野菜を育てられる「レンタル菜園」は、水やりや草取りなどのサポートと農家のアドバイス(イベントなどで訪れている週末のみ)つきで1平方メートル月額9,450円。ほかにも子ども向けのキッズスクールや、日本酒の杜氏など農業以外の生産者との触れ合いを提供するイベントも定期的に開催している。

都会で暮らしているとなかなか叶うことのない、土や自然に触れるという行為。そこに生きた経験を持つ生産者とのコミュニケーションを融合させた元麻布農園で得ることができるものは、都会にいるからこそ体験できる究極の贅沢なのかもしれない。

元麻布農園

http://motoazabu-farm.com/

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