Jeep®がよく映える年末年始のショートトリップ。富士山にいちばん近い湖、山中湖を訪れて。
ーー他には山中湖周辺では、どんな場所をJeep®オーナーに勧めますか?
ある意味、Jeep®にぴったりなのは、北富士演習場ですね(笑)。日曜日に一般開放されるんですが、演習場内は日本じゃないというか、「ここはどこなんだ?!」ぐらいに驚く場所ですね。戦車のタイヤ痕が残る道を一般の乗用車で通ることもできて、そのガタガタの道はJeep®だからこそ走りたくなりますね。演習場周辺の森林は原風景を感じさせて、Jeep®がよくハマると思います。
ー一階の広い喫茶室には畳の縁側があって、古本や山梨県内外のモノを販売したり、セレクトショップのような機能がありますよね。
山梨と日本の産業をホトリニテでうまく発信できたらと思っていて。例えば、山梨を代表する工芸品として、西島和紙、甲州武者のぼり、郡内織物といった三つの暖簾を使っているんです。あとは日本の伝統文化を紹介するために、日本各地、60種類以上の醤油を販売している『職人醤油』という会社の商品を置いています。そうやって伝統産業の魅力を伝えていくことが、他の宿との大きな違いだと思いますね。産地の職人さんに出会って、作っているものをしっかりと見る。僕が自分の言葉で説明できるようになった上で、いずれはオリジナル商品を作っていきたいとも考えています。
ーー宿泊プラス情報発信の機能、ということですね。
そうですね。情報発信という意味では、泊まった場所の人に「この辺りは何がありますか?」と聞いて、宿の人に「何もないんだよね」と返されるほど寂しいことはないですよね。なので、常にお客さんが面白いと思える情報を僕が提供できる存在でいたいんです。僕が宿を継いでからは、山梨県内の面白い作家さんたちの座談会(同時代フォーラム)を開いたり、中野にあるポレポレ坐(ポレポレ東中野)というミニシアターで働いている友人と『シアターホトリ』という名前の映画上映会をやってきました。イベント自体、今は宿が忙しくなって全然やれていないんですけど(苦笑)、県内外に発信していくための、もう一段上の動きはやっていきたいですね。
ーーホトリニテが素泊まりを貫いているのはなぜですか?
僕の考えとしては、ウチだけでお客さんを囲いたくないんですね。料理を作ることは可能ですけど、ここに泊まってその土地の味を探しに行くということが、旅の醍醐味のひとつだと思うんです。一箇所だけの思い出で終わってほしくない。ウチは単純に寝るだけでいいんですよ。
ーーホトリニテを拠点にして旅を楽しむ、というスタンスですね。
正月や繁忙期に宿泊料金を上げることはよくある話ですが、ウチは年中変わらない値段にしているんです。ウチに来てくださるお客さんの中には、例えば大人の一泊料金の¥3,000を安いと思う人もいれば、高いと思う人もいて。いろんな価値観を持った人たちに刺さる面白みを出したいんです。