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2020.02.14

豊富な雪を求め、世界的トップスノーボーダー布施 忠がJeep Wranglerで豪雪地・八甲田を旅した二日間

2020年1月上旬。世界的トップライダーの布施 忠がJeep Wranglerとともに旅した八甲田の旅。シーズン序盤の滑り込みをするために、その経験と嗅覚を駆使して雪不足の本州で豊富な雪を求めてたどり着いたのは八甲田だった。

布施 忠がシーズン序盤の滑り込みに選んだ場所

2020年1月上旬。近年稀に見る記録的な暖冬に見舞われた日本。シーズン序盤のこの時期、布施はLSP(=LifeStyle Production。布施とフィルマー越路氏の手がけるムービープロダクション)の本格的な撮影に向けた足慣らしとして、本州最北端を目指していた。その目的地は『八甲田』。11月から北海道で滑り込みを始め、徐々に自分のベストコンディションへと近づけて行く行程の最終の仕上げとしてこの山を滑り込むことにした。
本州の中でもなるべく北へ、そして標高も高いエリアに標準を当てベストな雪を求めたこの旅。ちょうど低気圧が抜けるタイミングが重なり、最高の雪が布施を待ち受けてくれた。雪化粧したツリーの雪道をJeepで駆け抜け、八甲田へとたどり着いた。

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▲本州最北端の八甲田へJeepで向かう道中。このエリアには豊富な積雪があった。

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▲八甲田へ到着。

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▲久々に訪れたこの地。愛用するギアを準備する布施。

10年ぶりの八甲田。雪はある場所にある

前日から降った雪が30センチほど積もった八甲田での初日。この場所を布施が滑るのは約10年ぶりとなる。この日は、あいにく点検作業でロープウェーが終日運休となったため、稼動していたリフトに数本乗り、山のコンディションをチェックすることになった。積雪はあるものの気温は少し高く、標高の低いエリアの雪は決して八甲田本来の上質なパウダーとはいえない。すると布施はすぐさまJeepを走らせ標高を上げたロードサイドのスポットをチェックしていく。

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▲車窓からスポットをチェック。木に付いている雪の状況で風を読み、雪の吹きだまったポイントや遊べる地形を探す。

車窓から雪の付き方による風の向きや地形を眺め、遊べるスポットを見つけるとフォトグラファーとともにハイクアップ。ちょうどいいサイズのピロー(岩の上に溜まった枕のような雪)へ向かいドロップすると、布施らしいスタイル全開のメソッドで宙を舞った。

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▲ジャンプできる地形を見つけると、すぐさまメソッドエアーを繰り出した。

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▲滑り終えると八甲田ロープウェーからおよそ車で15分の場所にある宿泊先の『酸ヶ湯温泉』へ向かった。

八甲田を滑りたおした1日

翌朝、通常厳冬期は晴天率が悪く吹雪による視界不良などハードなコンディションが多い八甲田だが、この日は視界が抜けていた。山頂付近まで見渡すことができるパーフェクトコンディションだ。朝8:00にはロープウェー乗り場でスタンバイし、9:00発の1便目でロープウェー山頂公園駅のある田茂萢岳山頂へ向かった。

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▲べースから山頂まで約10分の八甲田ロープウェー。

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▲山頂からは雄大な景色が広がる。八甲田山の樹氷は、規模・壮観さ・豪快さで、蔵王や八幡平をしのぎ日本一だと言われている。

木々に雪と氷が吹き付けられて成長するスノーモンスターと呼ばれる樹氷がいたるところにあり、幻想的な空間が広がっている。山頂からは岩木山や、津軽半島、下北両半島を眺めることができ視界も良好だ。現地の情報では例年の1/3程度の積雪だと聞いていたが、上部はブッシュもほとんど隠れ、新雪も30センチほどと、ディープすぎない十分なパウダーコンディション。布施は地形図を眺めながら持ち前の経験と嗅覚を活かし遊べる地形やジャンプラインを探す。

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▲山頂付近の雪質は軽い。樹氷をバックに八甲田らしいパウダーターンでラインを刻む布施。

八甲田の山頂からは、メインのオフピステコースが2本あり、5キロにも及ぶロングライディングが楽しめる。また「八甲田ルール」を理解した上で「自己責任」によるバックカントリーでのライディングも可能だ。ただし、厳しい自然と広大なフィールドには遭難など山岳事故の危険があるため、山岳ガイドやこの山を熟知したローカルと滑ることをおすすめしたい。

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▲山の中腹にはオープンバーンも存在していた。地形に合わせながらターンで大きな弧を描く。

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▲樹氷のトンネルをすり抜けた1ショット。こんな写真も八甲田ならでは。

Jeep Wranglerとともに2日間の旅を過ごした布施 忠。
その乗り心地とJeepのコンセプトは自身のライフスタイルに合致したのだろうか。

──撮影では機動力もすごく大事ですよね。今回のトリップでは『ジープ ラングラー アンリミテッド サハラ 2.0ℓターボ(Jeep Wrangler Unlimited Sahara)』に乗りましたが、乗り心地はどうでしたか?

めちゃくちゃいい車だと思いますよ。2000ccなのにパワフルで運転の心地良さも機動力もしっかりあって。内装もいい感じだし、俺はこれくらいのサイズ感の車がちょうどいいと思うんですよね。それに、フロントシートヒーターとハンドルヒーターが暖かいのも快適だったし、手動でも切り替え可能な4WDも使いやすかったです。

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▲八甲田でもまる1日を滑りたおした布施。楽しみながらボードを踏み続け、充実した達成感を感じる。

──Jeepのコンセプトに「人生はどこへいくかではない。どう楽しむかだ」というメッセージがあるんですが、その言葉をどう思いますか?

楽しむことが大事だと思います。全てはそこだと思いますね。ちょっとしたことでも楽しむことが俺はすごくいいことだと思います。ゲレンデでも楽しんで、それが撮影という本番に活きて、撮影も楽しむ。スノーボーディングを楽しむっていう全部が繋がったらいいですよね。車も山もスノーボードのライフスタイルだから、朝起きて、車に乗って、いい音聞いて、山に行って。全てが繫れば楽しいですよね。

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▲車で山へ向かいスノーボーディングを楽しむ。その全てが布施のライフスタイル。

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