「人生は、どこへ行くかではない。どう楽しむかだ」を体現する企画、UNMAP YOUR LIFE。JeepのPHEV（プラグインハイブリッド）ラインナップの中でも、フラッグシップモデルであるジープ グランドチェロキー リミテッド フォーバイイーとともに向かったのは岩手県の雫石・網張温泉。岩手山や秋田駒ケ岳、八幡平など東北の名峰が周囲に屹立する雫石・網張温泉で東北の山の奥深さを感じながら、湯量豊富な温泉に浸かって旅をした。

岩手県までのロングドライブも贅沢なひとときに変わる

岩手県の最高峰である岩手山は、独立峰のような雄大な姿で県のシンボルの一つとされている。今回は春の陽気の中、その西方に位置する犬倉山や大松倉山をスキーで滑るべく向かった。
その山の麓までは東京から距離にして約550km、約7時間の道のりを行く。普段の運転であれば聞いただけでゲンナリしてしまうような数字だが、この長距離をさほど苦にせず運転できたのは『ジープ グランドチェロキー フォーバイイー(Jeep Grand Cherokee 4xe)』のおかげだろう。このクルマはフラッグシップSUVであるグランドチェロキーのPHEVモデルであり、上質な走行機能はもちろん、優れた環境性能を装備している。

今回のような高速道路での長時間の運転も、車線の中央に車体を維持してくれるアクティブドライビングアシスト（車線維持支援機能）や、速度と前方車両との間隔を自動調節してくれるアダプティブクルーズコントロールのおかげで疲労を溜めることなく来られた。
Jeepらしいパワフルな走行性と安定感は如何なく発揮され、加えてPHEVモデルならではの静粛性も備わり、どこまでも行けてしまいそうな快適ささえある。

▲今回目指すエリアは、たおやかな山の稜線を心地よく歩くことができる。

▲雪が押し固められた滑りやすい路面もグランドチェロキーの安定性ならなんてことはない。

▲広大な小岩井農場の脇を通りながら山へ向かう。

このクルマはPHEVによって「HYBRID」「ELECTRIC」「e-SAVE」3つのドライブモードが搭載されている。
「HYBRID」はシステム管理と利用を最も効率よく行い、パワーを最適化し燃費を最小限に抑えるよう設計されている。道路状況に応じてガソリンエンジンと電気モーターが協調し、回生ブレーキによるエネルギー回収も行う。
「ELECTRIC」は電気モーターのみで走行し、排出ガスを発生させない運転モード。100%EV走行の楽しさを味わいながら自由自在に走れる。「ELECTRIC」モードで走行距離約53kmを実現する。
「e-SAVE」はバッテリーの充電レベルを維持するモード。主にガソリンエンジンを使用し、バッテリーの充電レベルを維持する。

ドライブモードを切り替えられるのは、街中から大自然まで行き先を問わないJeepに最適だ。

ホテルから登山口となる網張温泉スキー場までは片道約30km。往復距離のほとんどを電気の力で賄うことができる。スキーヤー・スノーボーダーにとってのPHEVのメリットは普段の街乗りはもちろんだが、宿からスキー場までの道のり、または家からスキー場まで毎回の往復で環境負荷を減らして移動できるのが心地よい。

▲ハンドル右下にあるスイッチを押せば簡単に走行モードを変えられる。

今回の旅の拠点には、200Vの充電設備を備えた鶯宿温泉『長栄館』を利用した。もてなし過ぎない古き良き日本旅館で、素朴かつ落ち着いた雰囲気が漂う。源泉掛け流しの湯とフィンランド風サウナを備え、旅の疲れを癒してくれる。

▲ホテルの充電設備で翌日の移動に備えて充電をする。

▲華美過ぎない、落ち着いた雰囲気の客室は旅に寛ぎをもたらす。夕食には長栄館オリジナルブランド牛「はつみのり」のすき煮が振る舞われた。

▲鴬宿川のせせらぎの音を聴きながらゆっくりと湯に浸かれる露天風呂。何も手を加えない源泉本来の良さを引き出した温泉ゆえに、いつも表情を変えるという。

裏岩手縦走路をたどって犬倉山へ

岩手山の稜線の西側には姥倉山（うばくらやま）、犬倉山、大松倉山の峰々が列を成す。これらの山は裏岩手縦走路というルートの一部であり、秋には紅葉と森林限界の非日常的な景色が美しく、登山客で賑わう。ここへは岩手県雫石町にある網張温泉スキー場からアクセスできる。

▲網張温泉スキー場は岩手山の麓にあり、ベースで標高760m、ゲレンデトップで1,313mと申し分ない高さがある。その標高帯に降る雪質は推して知るべし。

▲チェアリフトに揺られて山頂へ。周囲の植生はダケカンバやブナ、シラビソなど北東北らしい景色が広がる。

当日は高気圧が張りだす山日和。空は青々としていた。2、3日前に降った降雪によって、山の上はフレッシュなパウダースノー。ただ、稜線上は多少風があるかもしれないと、ガイドの畠山さんから説明があった。

網張温泉スキー場のリフト3本を乗り継いでゲレンデトップから東側に行けば犬倉山。西へ歩けば大松倉山へと繋がる。すぐに山の稜線へ出るので登りの標高差は少ない。

▲裏岩手縦走路の稜線を歩く。目の前に見えるのはその一座である犬倉山。

▲犬倉山山頂からは雫石の街や、盛岡方面まで眺めることができる。

▲オープンバーンに薄く積もったパウダースノーを散らしながら滑る。

▲シラビソの美しい森に向かって滑るガイドの畠山さん。

▲陽が差したところを狙って滑り込んだ一枚。大きなボウル状になった斜面もあり、斜面のバリエーションが豊かだ。

▲踏み込めば大きく粉雪が舞い上がる。雪質は上々。東北の雪を噛み締めながらターンを刻む。

▲犬倉山を降りると、自分たちの滑ったラインが見えた。

▲遮るものがないオープンバーンを滑るのはスキー場にない、バックカントリースキーの醍醐味だ。

▲標高を下げれば美しいブナ林の中を滑れる。

雫石・網張温泉は盛岡市からクルマで30分という好アクセスの地にありながら、岩手高原スノーパーク、網張温泉スキー場、雫石スキー場と3つのスキー場が点在する。どれもが滑り応えのある斜面を擁した規模の大きいスキー場だ。網張温泉には連日老若男女のスキーヤー、スノーボーダーが多く訪れており、このエリアに滑る文化が根付いているのを感じる。

大松倉山への稜線から秋田駒ケ岳をはじめ、日本百名山に名を連ねる八幡平、岩手山、早池峰山など周囲の名峰と呼ばれる山々を一望できた。
なかでも、岩手山の全貌をはっきりと拝めたのはラッキーだった。岩手山は周囲の山よりひときわ高く、独立峰のような形をしているため雲がかかりやすい。
途中ですれ違った地元の登山客から、「何度も登りに来ているけど、こんなに全部の山が見える日はなかなか稀だよ。今日はいい日に来たね」と声をかけてもらった。

▲ガイドの畠山さんが休憩中に配ってくれるコーヒーやお菓子で気力を回復する。畠山さんはガイドと理容師の二刀流で活動している。

▲大松倉山の北面は岩手山を横目に見ながら滑ることができる。

▲前日の降雪はなかったが、風が吹いたため滑る斜面はノートラックだった。何度も登り返して自分たちだけのラインを刻みこむ。

▲雲一つない青空に恵まれ、シラビソの森を歩く。

▲歩いている間は南西の方角に乳頭山と秋田駒ケ岳が見える。

▲オープンバーンを滑るので、景色も優れる。北西には八幡平が望める。

▲これほど雪とロケーションが良いなかで滑れるのは年に何回もないだろう。

▲最後は網張温泉スキー場へ復帰し、ゲレンデベースに戻ってきた。

22-23季の冬は3月になると急激に暖かくなり、振り返ってみればこの日がラストパウダーデイになった。絶好の山日和に最高の景色、最高の雪を仲間たちと滑ることができた。これだから自然で遊ぶのはやめられない。これからもまだ見ぬ日本の奥地を旅したい。あらためてそう思った。

今回使用したクルマ

2列シートのグランドチェロキー リミテッドをベースに、優れた環境性能を誇る駆動方式PHEVを搭載。CO2を全く排出せずに最長約53km走行可能。クリーンに、パワフルに、想像を超えた日々に出逢える4xeグレード。

▲従来のグランドチェロキーの走破性はそのままにPHEVとなって登場。雪道の路面も長い高速道路の運転も快適そのもの。

『ジープ グランドチェロキー フォーバイイー(Jeep Grand Cherokee 4xe)』

▲各所に配置されたロゴの縁にはブルーの差し色があしらわれる。これがJeepにとってPHEVの証となる。

▲バックドアにはPHEVのマークである「4xe」のロゴがある。

▲充電口は車体の前部左側にある。押すだけでフタが開く仕組み。

▲サイドミラーには乗り降りする際に有用なライトが設置されている。

▲ハンドルの奥に設置された視認性に優れるフルカラー10.25インチマルチビューディスプレイは、ナビゲーションを大きく映し出す。

▲車内はトーンを抑えた上質なブラックレザーがあしらわれる。

▲フロントパネルにはオーディオや空調などのさまざまなシステムを直感的に操作できる、Unconectシステムを導入。また、使用しているスマホとペアリングすることで、電話や通知の確認、音楽やGoogle Mapなどのアプリケーションも使用可能。

▲ダイヤルを回すだけでシフトチェンジができるロータリーシフト。エルゴノミクスに配慮したつまみやすいフォルムで滑らかに回転し、ストレスフリーの操作性を実現している。その隣にはJeepが長年積み重ねてきた走破性を味わえる電動4×4システム。さまざまな環境や路面状況に応じて「AUTO」「SPORT」「SNOW」「SAND/MUD」「ROCK」といった5つのモードから選択できる。

▲リアシートを倒すことでフルフラットになる大容量のラゲッジスペース。

▲リアシートは左右のシートが個別に倒せるので人数や荷物量、用途に応じてさまざまな形にカスタマイズできる。これによって190cmを超えるスキーを収納しつつ3人分の荷物と人を積載できる。しかし、運転時は車体の長さを感じさせない快適さがある。

今回使用したこだわりのギア

▲Insta360（インスタサンロクマル）『X3』 / 360度撮影できるアクションカメラ。全方位撮影できて撮り逃しの心配がないので、仲間内での思い出用の撮影に重宝する。

▲Smartwool（スマートウール）『MERINO 150 GLOVE』 / 肌触りが柔らかく、薄手でも暖かなインナーグローブ。スマートフォンのタッチパネルも使用可能。バックカントリーのハイクアップ時に重宝する。

▲Zarodoz（ザードス）『NotWax』 / 普通のワックスに使われる、フッ素樹脂とは異なる素材を使用し、摩擦係数が少なく軽く塗るだけで簡単にスキーが滑るようになるアイテム。とくに春などのウェットスノーによく効く便利グッズ。

▲OAKLEY（オークリー）『Fall Line M Snow Goggles』 / フレームレスで広い視野を確保したスノーゴーグル。顔が広いユーザーにもFITする。

▲BCA（ビーシーエー）『SCEPTER ADJUSTABLE CARBON 105-145』 / アルミ製のポール。伸縮可能で使う人の大きさやシチュエーションによって長さを変えられる。柄の部分の突起は、ヒールサポートを調節しやすいようになっている。

▲（左）Haglöfs（ホグロフス）『Vassi GTX Pro Pant Men』、（右）『Vassi GTX Pro Jacket Men』 / スキー場内はもちろん、バックカントリーで活動する滑り手にフォーカスして作られたスノーウェア。ジャケットは高い耐久性、耐風性を備え、ビブ付きパンツは雪の侵入をしっかりと防ぐ。

Text：BRAVOSKI
Photos：中西 隆裕