Jeep × Women

2012.09.26

甘〜いイメージを覆す、 世界一おいしい大人のパンケーキ

誰もが幸せになる最高のメニューを目指し、
ハワイを旅したふたりのクールガール

  • main160 甘〜いイメージを覆す、 世界一おいしい大人のパンケーキ
    店の看板メニュー、マカダミアナッツ&メープルのホノルルパンケーキ(¥1,300)。特製生地にマカダミアナッツを散りばめて、強火で焼き上げた新食感がやみつきに。生クリームは甘さが抑えめでホイップが軽いせいか、意外なほどあっさり。
  • main245 甘〜いイメージを覆す、 世界一おいしい大人のパンケーキ
    食事系パンケーキからラテン(¥1,300)。スパイスが効いたレッドキドニービーンズのペーストにピリッとしたサルサ。トマトやパプリカなどのジューシーな野菜にアクセントとなっているのはパクチーとライム。人気のKONAビール(¥700)とぜひ。
  • main341 甘〜いイメージを覆す、 世界一おいしい大人のパンケーキ
    ブルーやイエローが基調となった店内。ソファーのブルーの布は逗子のショップでテントとして使用している布と同じタイプ。実はヨットで使われる素材
  • main424 甘〜いイメージを覆す、 世界一おいしい大人のパンケーキ
    店内の写真は二人の友人でもある逗子のフォトグラファー志津野雷さんのもの。美しい海の写真の数々は、逗子とハワイと西海岸の空気感のミックスを目指した、店のデザインコンセプトにはまっている。
  • main516 甘〜いイメージを覆す、 世界一おいしい大人のパンケーキ
    階段を登ったエントランス前のイラストは世界的にも注目されているやはり二人の友人のアーティスト、花井祐介さんの作品。パンケーキが脳裏から離れない空腹のサーファーというモチーフがユニーク。

sub113 甘〜いイメージを覆す、 世界一おいしい大人のパンケーキ

ハーブチキンのパテサンドウィッチ(¥850)とフィレッシュなパインがたっぷり入ったパイナップルモスコミュール(¥800)。パンは「wakanapan」特製のかぼちゃバンズ。

sub212 甘〜いイメージを覆す、 世界一おいしい大人のパンケーキ

逗子にて、「SUNDAY JAM」の発起人の中本わかなさん(右)とDJ PANCAKEMIXさん(左)。店でかかる音楽はすべて彼女のセレクトで、時間帯によって選曲を変えている。

sub312 甘〜いイメージを覆す、 世界一おいしい大人のパンケーキ

店を目指すならこんなジャムのイラストが目印。“Beautiful Sunday Project”という前置きが、ゲストに幸せな日曜日を過ごしてほしいという二人の想いをそのまま物語っている。

、パンケーキが大ブームだ。原宿エリアを中心に、続々専門店が登場し、人気店は数時間待ちの長蛇の列。そしてパンケーキと聞いて、「生クリームがたっぷりで甘くて、女の子や子どもが好きなものでしょ?」と敬遠しているのだとしたら、あなたは人生の何分の一かを損をしているかもしれない。

9月に原宿・神宮前にオープンした「SUNDAY JAM」 harajyuku。そのホノルルパンケーキ ナッツ&メープルもまた、いわゆるスイーツのパンケーキの域におさまらない、画期的なおいしさに一口目から衝撃を受ける。パンケーキ特有のモソッとした粉感はなく、ふんわり軽い食感。焼きつけたマカダミアナッツの香ばしさが口いっぱいに広がり、さっと溶けて、幸せな余韻が後に残る。添えられている自家製バターは驚くほどフレッシュで、パンケーキとの相性は抜群。ジューシーなソーセージと合わせると、メープルシロップの甘味とソーセージの塩味のコントラストがこれまたばっちり合い、全然違った印象になる。そんな味の変化が楽しくて、大きなパンケーキ2枚分、あっという間にぺろりと平らげてしまう。

なお、本店である逗子の「SANDAY JAM」は2011年7月にオープン。日曜日だけの営業にも関わらず、そのおいしさが口コミで広がり、瞬く間に大人気店になった。

その生みの親が、天然酵母のベーカリーショップ「wakanapan」の中本わかなさんと、DJ PANCAKEMIXさんだ。わかなさんは、アトピーで苦しむお子さんのために、卵や乳製品を使用しない天然酵母のパン作りを独学で学び、11年前から自宅などでパンの販売をスタート。5年前には逗子にショップをオープンし、今では知る人ぞ知る存在に。一方DJ PANCAKEMIXさんは、さまざまな音楽イベントを湘南や都内でオーガナイズしていて、“ピッパラさん”の愛称で親しまれているのだが、10年ほど前から共通の友人を通して顔見知りだった二人が1年半前に偶然再会。お酒を飲みながら話をしていくにつれ、なぜかパンケーキの話に。

ちなみにDJ PANCAKEMIXさんのパンケーキとの出合いは、中学生の頃。

「家の近所にアメリカのパンケーキチェーンがオープンしたんですが、パンケーキにデミグラスソースのハンバーグが添えられていて、さらにメープルシロップがかかっていて、『なんだ、これは!』と。いろんな味が合わさって、甘じょっぱくて、おいしさに感動しました」

しかもそのパンケーキ店、場所こそ違えど実はわかなさんが高校生の時にバイトしていた店だったというから、これも偶然である。

「パン屋を10年続けてきて、ちょうど節目でもありました。体にいいものをと厳選された材料と天然酵母でパンを作ってきたんですけど、また違ったアプローチとして、食べていて楽しいというポップなものも作ってみたいなと。じゃあ、一緒にパンケーキの店をやろうと意気投合したんです」とわかなさん。

ということで「SUNDAY JAM」は「wakanapan」の定休日である日曜日限定で、同じ場所でオープンすることにした。準備にあたって、自分たちが目指すものを求め、本場ハワイに行ってパンケーキを食べまくろうと渡米。3泊5日の強行スケジュールで、とにかく朝昼晩、寝ても冷めてもパンケーキを食べ続けた。けれども、彼女たちがイメージしている一皿になかなか出合わない。そして迎えたハワイ滞在3日目は、偶然、DJ PANCAKEMIXさんの誕生日。この日ばかりは「ハワイに来たんだから、ダイヤモンドヘッドに登ろう!」と山登りを決行。思いのほかハードな登山に体力を消耗し、ツアーに組み込まれていた予定外のパンケーキショップにお腹ぺこぺこで訪れた。

「地元の人しか行かないような食堂で、ザ・ハワイアンなデンっとしたおばちゃんがパンケーキを焼いていて。一口食べて、これだっ!って、思ったんです。口に入れるとすっと溶ける。目指すパンケーキはそこにありました」(DJ PANCAKEMIXさん)。

こうしてダイヤモンドヘッドの神様からのバースデープレゼントともいえる理想のパンケーキに出合い、帰国してから試作の日々がはじまった。横に添えるバターは市販品のものをいくつも試したが満足のいくものがなく、自分たちで手作りすることに。ソーセージはわかなさんの友人に特別なブレンドで無添加のものを作ってもらうことになった。しかし、肝心のパンケーキは、何度も試行錯誤を繰り返すも、思い通りの食感にならない。気がついたら、店のオープンの2日前になっていた。

「そこにまた、神様が降りてきまして(笑)。ある瞬間から生地の状態が安定したんです。ああ、これで納得のいくパンケーキが出せるとほっとしました」(DJ PANCAKEMIXさん)。

地元の口コミで絶品パンケーキのウワサは広がり、カップル、家族連れ、主婦、OL、学生、サーファーと幅広い層から支持される店になるまで、時間はかからなかった。東京に数々の遊び場をプロデュースしているトランジットジェネラルオフィス代表の中村貞裕さんもそのパンケーキの味に虜になった1人。そしてその彼が今回、東京での出店をサポートすることになった。

ちなみにこのほど原宿店のオープンに向け、新メニューを考案するために再度ハワイに飛んだ二人は、さまざまなお店をまわり(そのときレンタカーしたのが偶然にもJeep® Wranglerで、すっかりJeep®のファン!)、再びあの運命のパンケーキ店を訪れた。

「1年前に感動したパンケーキをオーダーしたんです。けれど、『あれ?こんなんだっけ?』って二人で顔を見合わせて。気がついたら、理想のパンケーキはすでに自分たちが作ったものになっていたんですよね」とわかなさん。

本当においしいものを提供し、食べた人を幸せにしたい。そんな二人のシンプルな想いがつまったスペシャルなパンケーキ。新店ではハワイテイストのタパス系メニューも充実。大人が楽しめるパンケーキショップの出現で、若者の街・原宿に足繁く通ってしまいそうな勢いである。

SUNDAY JAM

http://wfactory.jp/