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2019.05.02

Real Tabi with Jeep® 〜Jeep® と行く、日本の“こころ”を探る旅〜〈福井県・勝山市 勝山左義長まつり〉

お囃子と太鼓の音に彩られた奥越に春を呼ぶ奇祭で笑顔に出会う。

自由、冒険、本物、情熱──。4つのDNAを持つJeep® を駆って、日本という地が持つ“こころ”を解き明かす旅へ。目指すは清流、九頭竜川と美しい山々に囲まれた勝山市。

心浮き立つ左義長ばやしが育む
家族の絆、地域の絆

残雪が、寒く長かった冬を思わせるドライブウェイを『ジープ コンパス リミテッド(Jeep® Compass Limited)』で勝山へ。ちょっとした悪路などものともしないJeep® ならではの力強い走行性とコンパクトSUVならではの快適性を兼ね備えた空間が、まだ見ぬ祭りへの期待で満たされていく。たどり着いた勝山の市街地では、色とりどりの短冊が風になびき、12カ所に据えられた櫓(やぐら)では、賑やかな左義長ばやしが始まっていた。

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勝山の中心部に点在する12の櫓は左義長まつりの象徴。写真は芳野区の櫓

「勝山左義長まつりは、江戸時代から300年以上にわたって続く『春を呼ぶ奇祭』です。正月に用いた門松や注連(しめ)飾りを持ち寄って焼く、『左義長』や『どんど焼き』と呼ばれる行事は全国で執り行われていますが、ここ勝山ではエリアごとにくり出す舞台櫓の上で、赤い襦袢姿の男衆や子どもたちが左義長ばやしを演奏し、一日中浮かれるのが特徴です」と語るのは、勝山左義長まつり実行委員長の松村誠一氏。

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白山山渓を望む勝山の街路にはためく短冊。カラフルなその色は、江戸時代に領主が定めた地域ごとの火消しの組の旗印の色に由来するといわれる。

かつて遊郭にいた若者が遊女の赤襦袢を着て櫓で太鼓を叩いたことに由来するという華やかな衣裳と、途切れることなく演奏される左義長ばやしのリズムに心が躍るさまは、地元の人々が口にする“浮く”という言葉がぴったりだ。
「日本の祭りというと、粛々と行われる厳かな神事を連想しがちですが、ここでは誰もが笑顔なのが印象的です。櫓に上がって三味線や笛、鉦、太鼓を演奏する子どもたちも、通りに連なる屋台をのぞく子どもたちも、それを囲む大人たちも、皆さんが楽しげで幸せそう。ファミリーや地域の絆の強さを感じました」と、Jeep® のマーケティング本部長、ティツィアナ・アランプレセ。

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もとはお座敷歌であったという左義長ばやしの“蝶よ花よ”の歌詞のように華やかな笑顔で

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櫓に上がる子どもたちは、鮮やかな赤襦袢に合わせて思い思いのコーディネートを楽しんでいる。

実は、どの地区でも子どもばやしが行われるようになったのはここ50年ほどのこと。松村氏が幼い頃に住んでいた地域では、櫓に上がることができるのは大人の男性だけで、地元とは別の地区の櫓で同世代の子どもが見事なばちさばきを披露する姿を羨ましく感じていたという。昭和45年からは「子どもばやしコンクール」が開催され、地域の大人からの指導を受けた子どもたちが、12の櫓で腕を競うようになった。

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襦袢姿で櫓に上がる男衆の晴れ姿。勝山左義長ならではの短いばちを手に、踊るような振りとともに太鼓のリズムを刻む。

「伝統を頑なに守るだけでなく、より多くの人が参加し、受け継いでいくことができるようにと、祭りの形がフレキシブルに進化しているのがいいですね。今は一人っ子も多く、コンピューターゲームなど遊びの場も家の中が中心になりがちですが、こうして外に出かけて、さまざまな世代の人と交流する経験は、子どもを大きく成長させると思います。ファミリーでの旅やアウトドアでの遊びに適したJeep® Compassで訪れることができたことに、まさに心が“浮く”思いです」とティツィアナ・アランプレセは語る。

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どんど焼きの火で神を天に送り
白山の麓で春を迎える喜び

午後7時45分、左義長ばやしで賑わう町の中心部にありながら、暗く静かな神明神社の境内に、各地区の代表者が集まってきた。神社に祀られている火産霊神(ほむすびのかみ)の御神火(ごしんか)を篝火にいただき、14の松明に移してどんど焼きが行われる九頭竜(くずりゅう)川の河川敷へと向かう。

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御神火を灯した松明を手に、どんど焼きが行われる弁天河原に向かう各地区の代表たち。

弁天河原にはすでに、14の御神体が円状に配され、御神火の到着を待っていた。午後8時、狼煙の合図で一斉にそこに火が移され、火柱が高く大きく、夜空へと舞い上がる。河原や橋の上から見守る人々の顔も、炎で赤く照らされる。

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弁天河原にいくつもの火柱が上がるさまは、圧巻。

「どんどや どんど 夜空を焦がし 九頭竜に映える 左義長や左義長」と左義長ばやしにも唄われる光景は、旅のクライマックスとして、いつまでも心に残ることだろう。「このどんど焼きが勝山左義長まつりの最も大切な行事です。それぞれの櫓の側に置かれていた地区ごとの御神体や、正月飾り、書き初めなどを御神火で天に送ることで、勝山はようやく春を迎えるのです」と松村氏は語る。

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まだ雪の残る白山を望む。Jeep® Compassの鮮やかなブルーが映える。

勝山の人々にとって、もう一つの春の訪れの目安となるのが、日々変わっていく白山山渓の表情だという。初雪とともに冬支度を始め、雪で真っ白に覆われた山々を見ながら過ごす長く厳しい冬を経て、左義長まつりが終わる頃から徐々に雪はとけ、残雪が鶴の形に見えるようになったら、それが田植えの合図だと言い伝えられてきた。霊峰白山を望むこの地では、豊かな水の源でもある山を神とも仏とも崇める白山信仰もまた、歴史や文化の礎となっている。

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白山の西、勝山から白峰へ向かう途中のルート。例年なら2月末はまだ路面にも多くの残雪があるが、今年は春の訪れが少し早かった。

エネルギーに満ちた新しい季節へと誘う
Jeep® Compassでの旅

「実は私は以前、ジープ チェロキー(Jeep® Cherokee)に乗っていたんです。山道が多く雪も積もる勝山では、しっかりとした足回りの車は必需品。勝山左義長まつりやスキー場、恐竜博物館などを目当てに県外からいらっしゃる観光客も、Jeep® に乗っている方は多いですよ」と松村氏。

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山道も雪道も、そしてもちろん街乗りでも。頼もしい足回りが快適な走行を実現する。

それを受けてティツィアナ・アランプレセも「それは嬉しいご縁ですね。今回、私たちが乗ってきたJeep® Compassは、Jeep® の5つの車種の中でも特に、男性、女性を問わずどなたにも運転しやすく、しかも安全装備が非常に充実しており、家族での旅におすすめです。白山信仰の聖地をドライブしながら勝山に向かい、左義長ばやしで笑顔になり、ドラマティックな送り火の感動を共有したことで、春とともに、また新しく、いいスタートがきれそうです」と微笑む。

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全国に3000以上あるといわれる白山神社の総本山である白山比咩神社。

伝統に触れることで日々成長していく子どもたちと、彼らを見守り支える大人たちの交流が随所で見られた勝山左義長まつり。そこには「内なる力を呼び覚まし、前進させる情熱」を宿したJeep® の精神にも通じる“日本のこころ”があった。
新しい自分と出会い、新しい何かを見つけるために。Jeep® と行く、日本の“こころ”を探る旅は、次の季節へと続いていく。

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みんないい笑顔! 沢区の舞台櫓にずらりと並んだ「子どもばやし」の面々

●ティツィアナ・アランプレセ
FCAジャパン株式会社 マーケティング本部長。ナポリ東洋大学で学んだ後、奨学生として来日。九州大学大学院修了。帰国後、日本の自動車メーカーの現地法人およびフィアット グループでの勤務を経て、2005年から現職。

●松村誠一(まつむら せいいち)
勝山市副市長/勝山左義長まつり実行委員長。勝山市生まれ。青山学院大学英米文学科卒業後、勝山市役所入庁。2009年退職、勝山市副市長に選任される。同年より勝山左義長まつり実行委員長。『平成「勝山左義長」備忘録』を自費出版。
※役職、肩書きは取材時のものです。

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今回ご紹介した勝山・白山の旅をYouTubeでお楽しみいただけます。

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