緑の森へ、Jeep® Compassと出かける。植樹活動<Present Tree in 笛吹みさか>の様子をレポート!
若い力が結集した賜物か、午後からの雨予報で気が急いていたのか、600本の苗木の植樹は予定より30分ほど早く終了した。しかし、スタッフの予想を覆す早さの作業の終了に、ランチのメインディッシュほうとうはまだ充分に煮込まれていない──。この待ち時間を利用して、参加者ひとりひとりに、植林証明書が手渡された。植樹班メンバー全員で1本の苗木の里親になるという証明書だ。
ほうとうの準備が整った。お待ちかねの食事休憩だ。昼食には、このイベントの準備、運営を手がけてくれた中央森林組合による特製のほうとうと、おにぎりがふるまわれた。植樹のスタート後に煮込み始めたほうとうだが、根菜たっぷりでやさしい味わい。中央森林組合のスタッフが、「うちのほうとうはなかなか美味しいですよ」と誇らしげに話していたが、たしかに旨い。うれしそうにお替わりする高校生たちの姿も微笑ましい。
朝から心配されていた雨が降り出しはじめたのは、ちょうど昼食が終了した頃だ。午後のワークショップが懸念されたが、中央森林組合の方々が人海戦術で、ブルーシートの巨大な屋根を作ってくれた。
この日のワークショップは、ヤマザクラの端材を使っての“マイ箸”づくりだ。カットした材を、紙やすりを使って削っていくのだが、やればやるほどきれいになるので、なかなかやめられない。ブルーシートの屋根の下、強くなっていく雨脚をものともせず、ひたすら磨き上げていく。存分に磨き上げた後は、クルミの油を塗って完成させる。クルミの実から取れる油は独特の光沢が出るだけでなく、乾くと固まる性質があり、木材に浸透すると樹脂化して木の補強や防水効果を発揮するのだという。
イベント終了後、FCAジャパン株式会社の新海さんが、Present Treeのサポート理由についてこう説明した。
「ブランド創立から77年、リアルなSUVを作り続けてきたJeep® は、ホンモノの自然があるからこそ活きる車です。アメリカでは、山の中などで、オフロードを楽しまれる方も多くいらっしゃいます。日本にもまだ美しい自然環境が残っており、ぜひホンモノのSUVとともに、ホンモノの自然をお楽しみいただければと思っています。そして、CSVの活動をサポートしながら、日本に残されている未知なる自然を守り、次世代に残していくことこそが我々の役割だと考えています」
また、環境リレーションズ研究所の鈴木さんにも改めてこの日の感想を伺った。
「Present Treeのメンバーは晴れ女ばかり。こんな雨が降ったのは初めてですが(笑)、植えた直後に雨というのは苗木にとってはベストコンディション。活着率はとてもいいはずです」
Present Treeは、生きものが棲み、野鳥のさえずる森づくりのための活動だ。植樹した苗木は1本1本ナンバープレートをつけ、森になるまで大切に育てていく。鈴木さんは続ける。
「植えたから終わりではなく、少なくても10年間、森として機能を発揮するまで見守り続けていくことが必要なんです。自分が植えた木の成長はみなさん気になるはず。どうぞまた足を運んで、ご自身の木の成長を見守っていきただきたいです」
人の生活地域(平坦地)と、山地の中間に植栽地がある<Present Tree in 笛吹みさか>では、笛吹市の鳥に指定されているオオルリのさえずりが響き渡る、生物多様性豊かな森の誕生、そして、苗木の里親になることで記念樹および森全体に愛着をもち、この活動をきっかけとした、地元の方々との交流も目的としている。そう、植樹活動はPresent Treeの第一歩。ゴールではないのだ。
「森や野生の生きものにとっては、もしかしたら人間はいないほうが幸せなのかもしれません。でも、マツクイムシの被害を受けた笛吹市の森は人の力で森に戻していくこと──自然と人間との共存が必要です。森のそばまで乗りつけてくれるJeep® は、その象徴でもあるのではないかと考えています」
なお、<Present Tree in 笛吹みさか>は、ふるさと納税経由でも参加可能だ。