RealStyle恒例のオーナーインタビュー。今回、家族と共に登場したオーナーの愛車は、2022年に日本上陸を果たした、ターボディーゼルエンジン搭載の7人乗りSUV『ジープ コマンダー（Jeep Commander）』。その選択の背景には、自分の希望と家族の共感を満たしてくれる、コマンダーならではの魅力があった。

利便性とカッコ良さが共存するコマンダーという選択肢

小雨の降る東京。集合場所に颯爽と現れたのは、前後に長いスマートなフォルムと水平方向に伸びる7スロットのフロントグリル、スタイリッシュなLEDヘッドライト、大胆なデザインの18インチアルミホイール、そしてグレーマグネシオメタリックのカラーが高級感を漂わせる『ジープ コマンダー（Jeep Commander）』。2022年10月に日本上陸を果たしたターボディーゼルエンジン搭載の7人乗り新型SUVは、街乗りJeepオーナーの多い東京でも、存在感を放っていた。

「Jeepの前は家族で代々乗り継いできたクルマに乗っていて、古くなってきたので買い替えようかというタイミングで、このコマンダーに出会いました。自分はそれほどクルマ自体に詳しいわけではないものの、Jeepは昔から好きというか、1回は乗ってみたいと思っていたんです」

そう語るのは、横浜在住でWEBサービスの企画職をしている松村裕二さん。2022年の発売当初にコマンダーを購入したオーナーで、この日は奥様の茉里絵さんと娘の英奈ちゃんと都内へドライブ。

「コマンダーを購入したのは、ちょうど子どもが生まれるタイミングで。あと今日は連れて来ていないのですが、犬を2匹飼っているのもあって、前に乗っていたクルマだと広さ的になかなか難しいなと。それで妻と相談しながら、7人乗りのSUVを探し始めました」

元々、コマンダーを見つけたのは奥様で、コマンダーがちょうど発売されるタイミング。グランドチェロキーLの流れを汲んだ、プレミアム感があるミッドサイズSUVを広告やWEBなどで見て、そして実際に現物を見に行って、「一番カッコ良かった」と松村さんは当時を振り返る。

「7人乗りのいわゆるファミリーカー以外となると選択肢はそれほど多くなかったのですが、コマンダーを買う決め手になったのは、やっぱりブランドイメージが大きかったです。僕の中でJeepは、ほかの外国車と違って無骨で気取っていないイメージに好印象があって。『ジープ ラングラー（Jeep Wrangler）』も少しだけ考えたのですが、広さ的な部分と、あとは友達が乗っていたのもあってそこは避けました。自分は少し天邪鬼なところがあるので、知り合いと同じクルマは乗りたくないなと思ったんです」

Jeepらしい無骨さにプレミアム感を融合したデザインに、最大7名まで乗車可能な3列シートを備え、国内導入Jeepで初のディーゼルエンジンを搭載したコマンダーは、松村さんのように「家族がいるから利便性や快適さはマスト。でもこだわりのあるカッコいいクルマに乗りたい」というオーナーに、新たなファミリーカー像を提示してくれる、ある種の救世主的な存在なのかもしれない。

都会からアウトドアへと広がるライフスタイルの可能性

念願のJeepオーナーになった松村さんだが、子どもがまだ2歳と小さいこともあり、今のところ移動と、買い物と、ちょっとした家族のお出かけがコマンダーの出番となっている。

「普段のお出かけは、横浜やみなとみらいが多くて、都内もたまに。あとはドッグランに行ったりもします。飼っている犬種はミックスで、それぞれチワワとダックス（チワックス）、チワワと芝犬（シバワ）。結婚したあとの2021年ぐらいから一緒に住んでいて、ドッグランは大井埠頭や横浜の本牧、あとは駒沢公園とかに行きます。子どもも出かけるのは好きですし、『クルマで行きたい！』って言いますね」

▲ムギちゃん（3歳♀・チワワ×ダックス（チワックス））とトロちゃん（3歳♀・チワワ×柴犬（シバワ））

▲二匹ともお気に入りのコマンダー車内。

Jeepオーナーと聞くと、毎週のようにアウトドアでキャンプをして、オフロードをガンガン走って、ドライブで遠出して……というイメージを持つ人は多いかもしれないが（実際、そうでもあるが）、都会の街乗りでJeepとのライフスタイルを楽しんでいる人も多い。それが小さな子どもがいるファミリーとなるとなおさら。その中で、松村さんはコマンダーの利点や魅力を感じている。

「実際にコマンダーに乗ってみて、やはり必要とする積載量があるので、何も考えずにベビーカーなども載せられますし、コストコとかに行ってもたくさん買い物できますね。乗り心地や走破性は、とてもスムーズで快適です」

以前にRealStyleで実施した【Jeepモデル別・積載企画】でも検証したが、コマンダーは3列目のシートを前に倒すとフラットなカーゴスペースが広がる。Jeepの他のモデルと比べると『ジープ レネゲード(Jeep Renegade)』や『ジープ コンパス（Jeep Compass）』よりも荷物を積載可能で、例えば家族で行くキャンプをイメージした場合、テント・テーブル・チェアといったキャンプのマストアイテムと大小のバッグを入れる余裕がある。

「子どもが生まれる前はけっこうキャンプとかに行っていましたが、生まれてからはなかなか。ただ理想はずっとキャンプ道具をコマンダーに入れておいて、いつでも行けるようにしたいですね。妻も自分と行くようになってキャンプが好きになりましたし、それこそ山梨とか河口湖とかにも行きたいです。あと今年は難しいですが、以前は10年間ぐらい行っていたフジロックにも」

子どもが成長するにつれて、やれること、行きたい場所がこれからどんどん増えていく。現時点ではJeepとの都会の街乗りライフスタイルを満喫している松村さんファミリーだが、子どもの成長と並行するアウトドアでの可能性を踏まえると、コマンダーの本領発揮はこれからと言えるだろう。

オーナーの希望と家族の共感を満たすミッドサイズSUV

「コマンダーに乗るようになって、街で走るJeepを見るようになりました」と語る松村さん。サイズアップで『ジープ グランドチェロキー (Jeep Grand Cherokee)』のような選択肢はあるにしても、積載量、走破性、デザインなどをトータルで考えときに、今の自分と家族にとってはコマンダーという選択がベストだという。

「コマンダーに乗り始めて、イメージ通りの満足感があります。ほかのブランドとは一線を画したJeepのイメージが好きで選びましたし、男が惚れるクルマというか、乗っているオーナーを見てもカッコいい人が多いので。周りの人からの評判もいいですね。妻もコマンダーになってから、運転を頑張ってみようかなって言っています。『カッコいいクルマならやる気が出る』って」

冒頭でも述べたが、いわゆるファミリーカーは買いたくないけれど、大きなカッコいいクルマが欲しいユーザーに刺さるコマンダー。ミッドサイズSUVのジャンルで、コマンダーの持つ可能性はまだまだ広がっている。もし次、松村さんファミリーに会うことがあれば、新しい家族やアイテムが加わった、より充実したコマンダーとのライフスタイルに出会えるかもしれない。

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Text：ラスカル（NaNo.works）
Photos：安井 宏充（Weekend.）