Jeep® Wrangler in Alaska
ビッグマウンテンスキーヤー佐々木 悠が
ジープ ラングラーでアラスカの大地を駆ける。
いつの時代も、滑り手の挑戦を懐深く受け止めるアラスカの銀嶺。この地で数年に渡り映像作品を作り続けているハートフィルムス(Heart Films)の中心人物であり、ビッグマウンテンスキーヤーとして成長著しい佐々木 悠が『Jeep® Wrangler Unlimited Sahara(ジープ ラングラー アンリミテッド サハラ)』を相棒に遠征を行なった、その模様をお伝えする。
「オーケー、ドロップインファイブ……ドロップイン!」
撮影クルー全員が見守るなか、痛いほどの静寂を破るかのように佐々木の声が響き渡った。右へ、左へ。岩と岩との間に描かれる一本のライン。そして、核心部となるクリフジャンプの直前、佐々木の姿はスラフ(雪の表層が軽く雪崩た状態)のなかへ消えた……。
カナダ・スコーミッシュを拠点にビッグマウンテンスキーヤーとして活動を行なっている佐々木にとって、このアラスカ遠征はシーズンを締めくくる、もっとも重要な撮影だ。この遠征に焦点を定め、1年をかけて準備してきた。2012年にハートフィルムスに参加して以来、毎年課題を持ってこの撮影に取り組み、その積み重ねが、いまの佐々木 悠というスキーヤーを形作っていることに他ならない。
「子どものころからアウトドアの遊びが大好きだったんです。それで高校を卒業して、カナダに来ました。でも、スキーを本格的に始めたのはこっちに来てからで、他のスキーヤーとはそこが少し違います。ただ、僕、ものすごい負けず嫌いなんです。だから、一度始めたらとことんまで。だれも滑れないところを、自分だったら滑れるはずと信じて。見ているみんなをあっと驚かせてあげたい、それが滑りのモチベーションですね」
かつて、日本人の撮影クルーによる海外を舞台としたスキー&スノーボードの映像作品の制作は少なくないチームにより行なわれていた。しかしいま、毎年のように作品をリリースし続けているのはハートフィルムスだけだ。ましてや彼らのスタイルは雪上でのキャンプ生活に、スノーモービルでの移動と、体力的にも負担が大きい。資金豊富な外国人による撮影チームのように、常時ヘリアクセスで、とはいかないのだ。
「やっぱり資金面は大きいですよ。そもそも、ヘリでと考える前にスノーモービルを使っての撮影でもやり残したことがたくさんありましたから。というか、スノーモービルを意のままに操ることができないと、撮影ポイントまでたどり着けない(笑)。滑る前にモービルのテクニック向上が必須でした。なんどもスタックして、オーバーヒートして、壊して、修理して、そして数年で寿命。でもね、スノーモービルって運転がおもしろいんです。乗り物好きとしては血が騒ぐというか。エンジン物は全般好きですから」
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