国内初の“マイJeep”によるオフロードドライビング・レッスン『Jeep Adventure Academy 2022 Basic Class』開校!参加者の声と共に2日間に及んだ“未体験の連続”をレポート
「今度はもっと多くのオーナーを」
オフロード基礎講座のあとは、昼食を挟んでいよいよ待望のオフロードレッスンへ。その前に『Jeep Adventure Academy 2022 Basic Class』に携わったのメンバーからのコメントを紹介したい。
Stellantis 上級副社長 インドアジア太平洋地域 セールスマーケティングオペレーションのビリー・ヘイズ氏。大のクルマ好きでラングラー所有歴があり、全参加者がそろった28日のBBQディナーでは、「人生で初めて乗ったクルマは祖父のJeepワゴニア」という逸話を披露した。
「こういう集まりでは特にファミリーを感じます。Jeepブランド自体がJeepファン同士の家族的なコミュニティに支えられているという実感。そして今回は家族と共に来ていただいた参加者が多く、そのファミリーの中でJeepが受け継がれていくという系譜。それは自分自身も経験したことです。イベントでJeepオーナーと直に触れ合えるのは本当にうれしい」
今回は参加できなかったJeepオーナーに向けたメッセージをお願いしたら、こう応じた。
「できるだけ早く次回を。今度はもっと多くのオーナーを」
自分のJeepでこんなことができるなんて
では、参加者全員が心待ちにしていたオフロード走行へ。『ロッテアライリゾート』の駐車場を取り巻くフィールドに設けたスペシャルコースに、モーグル、バンク、HDCの各セクションを配置。走行前にはインストラクターによる下見を兼ねたセクション解説が行われ、これまた全員が神妙な面持ちで耳を傾けていた。
ちなみにHDCセクションは、Jeep 4×4システムに備わるヒルディセントコントロール(ハンドル操作に集中できるオフロード用クルーズコントロール的な車体制御装置)を試すために備えた急勾配だ。下るときにはフロントウィンドウに地面しか見えず、上りでは2日間続いた晴天の青空しか見えないほどの角度で、最初にこの坂を試すときは誰もが息を呑んだに違いない。
「このスイッチ、一度も触ったことがなかったのですが、自分のJeepでこんなことができるとは……」。
これは2度目の走行に向かう前のオーナーが、深く納得した顔で語ってくれた言葉。今回は少数派だった『ジープ コンパス(Jeep Compass)』のオーナーは、初めて走るオフロードに「ゆっくり走る難しさを痛感した」と話してくれた。一方でラングラー・ルビコンのオーナーは、「せっかくルビコンを選んだので、今日はすべての機能を試します」と意気揚々だった。
各セクションは1台で4回のトライが可能。これを受けて、交互にハンドルを握る夫婦の姿を数多く見かけた。また、リアシートに子どもを乗せて家族で走るJeepも少なくなかった。子どもは怖がらないかとある夫婦にたずねたら、「ずっと笑っていますよ」と当人たちも笑っていた。
オフロード走行にはもう一つのカリキュラムも用意されていた。それが日本に上陸して間もない『ジープ グラディエーター ルビコン(Jeep Gladiator Rubicon)』と、『ジープ ラングラーアンリミテッド ルビコン(Jeep Wrangler Unlimited Rubicon)』によるオフロードTAXI。専任ドライバーの運転で1周約15分間の“究極的な体験”をするというものだ。スタート&ゴール以外はJeepの姿が見えず、遠くから悲鳴とも歓声ともつかない声が響くだけのコースがどれほどのものだったかは、TAXI体験者の感想から想像してほしい。
「Jeepなら行けるとしても、自分のJeepで行く気には絶対ならない……」
今回のイベントでは、あるいは今回のイベントでも、参加者のフレンドリーさは際立っていた。気軽にインタビューに応じてくれた4組のJeep乗りを紹介する。
安定感は想像以上
●山本さんご夫妻/ジープ ラングラー アンリミテッド WILLYS(Jeep Wrangler Unlimited Willys)
自衛隊の空挺団に所属していたときに少しだけオフロードを走りましたが、やっぱり不整地は楽しいですね。何よりJeepの安定感は想像以上でした。もっと滑るんじゃないかと予想していたし、バンクなんて走れないだろうと思っていたけれど、全部クリアでした。SUVに乗りたい夢を叶えるためにラングラーを選んでよかったです。
スリルにドキドキ
●佐藤さんファミリー/ジープ ラングラー アンリミテッド サハラ(Jeep Wrangler Unlimited Sahara)
キャンプ好きでアウトドアにはしょっちゅう出かけますが、こういうオフロードコースは初めてです。スリルにドキドキ、超楽しかった! 自分で運転してみると、外から見るより角度も深さもあるように感じられて、もしかしたら横転しちゃうかもと思いました。でも、後席の子どもたちが折り重なりながらでも走れちゃうんですね。また家族で参加したいです。
そろそろ私が試させてもらっても
●野添さん親子/ジープ ラングラー アンリミテッド サハラ(Jeep Wrangler Unlimited Sahara)
父とはよく山道や林道に行くので、機会があればちゃんとしたオフロードコースを走ってみたくて参加しました。父が新車で購入して2年経つので、そろそろ私が試させてもらってもいいかなあと。コースはすごくおもしろかったです。(樹さん)
どんどん乗ってもらっていいんです。ただ、今はクールぶって話していますが、コースを運転中はギャアギャアうるさかったんですよ。(透さん)
私のレネゲードは頑丈
●五十嵐さんファミリー/ジープ レネゲード トレイルホーク(Jeep Renegade Trailhawk)
仕事用に自分のクルマが必要になって、身を守ってくれる頑丈なクルマを探していたらレネゲードにたどり着きました。トレイルホークのデザインが気に入ったのですが、使っていない機能がもったいなかったので参加しました。こんなところも走れちゃうなら、やっぱり私のレネゲードは頑丈で安全。自分の選択は間違っていなかったと思いました。
また必ずオフロードを!
オフロード走行だけでもたっぷり4時間。自分の愛車では見た覚えがないはずの泥汚れをケルヒャーによる洗車で落としてもらい、全カリキュラムを修了。皆の顔が輝いて見えたのは、それぞれの“マイJeep”がまとった水滴が反射したせいだけではないだろう。帰り際、家族連れのラングラー・オーナーに楽しめたかとたずねてみた。その答えは、「また必ずオフロードを走ります!」
緊張に迫られた未体験者を希望に満ちた経験者に変えてしまうのが『Jeep Adventure Academy』なら、同じ変化を求めるJeepオーナーは多いはずだ。次回が早々に開催されることを期待したい。
■今回のイベントの様子を動画でもご覧いただけます。
Text:田村 十七男
Photos:望月 勇輝