Jeepであれば、どこへでも行ける。そして“秘境”も“グルメ”も、Jeepオーナーのフェイバリット。Jeepでこそ訪れたい秘境グルメを巡る新企画。第1弾は、山梨県北杜市の山間に佇む、鰻と喫茶とレコードのお店『Blowin’ in the Wind』。

「Go Anywhere, Do Anything.（どこでも行ける、何でもできる）」──厳しい冬を越え、迎えた穏やかな春は、相棒であるJeepに乗って、ふと自由気ままな旅に出たくなる。ただし、ときにはにぎやかな観光地やキャンプ場などではなく、静かな時間の流れる“秘境”へと向かってみよう。今回の旅で向かったのは、山梨県北杜市の山間に佇む、鰻と喫茶とレコードのお店『Blowin’ in the Wind』。極上の鰻、こだわりのインテリア、心地良い音の調べを奏でるレコード……風吹く地にある極上空間で、心の声に耳を傾けたくて、『ジープ ラングラー アンリミテッド サハラ（Jeep Wrangler Unlimited Sahara）』を走らせた。

ラングラーで田園風景と山道を越え、辿り着いた旧村の秘境

『Blowin’ in the Wind』のある山梨県北杜市は、日本百名山である八ヶ岳や甲斐駒ヶ岳などが織りなす山岳美が自慢の県北西部に位置する。ただし、北杜市の中でもお店のある清里の旧村・樫山は、観光スポットとして人気の複合施設「萌木の村（もえぎのむら）」などのある141号線沿いではなく、さらに山奥へと進む。

ちなみに清里エリアの自然を満喫するスポットには、標高約1,900mの山頂から眺める絶景がSNSで話題の「清里テラス」もある。冬はスノーアクティビティが楽しめる「サンメドウズ清里スキー場」のグリーンシーズンに楽しめる展望スポットで、パノラマリフトの空中散歩を経て山頂に辿り着けば、プレミアムシート（要予約）や展望デッキ＆カフェで優雅な時間を過ごせるので、北杜市に訪れた際はこちらもチェックしてほしい。

市内に入ってからというもの、ナビを頼りにラングラーはのどかな田園風景の中を進み、山道も力強く登っていくが、「本当にこの先にお店はあるのか？」と思うことが一度ではなかったことはお伝えする。

しかし、ナビの目的地に近づくにつれて、ご褒美のように雄大な山々が眼前に現れた。そしてついに目的地に到着すると、立派な石畳の階段の奥に、こちらも立派な日本家屋が佇んでいる。お店のロゴが大きく描かれた美しいのれんをくぐると、出迎えてくれたのは『Blowin’ in the Wind』のオーナー・三上浩太さんだ。

「僕は山梨県の韮崎市出身で、以前は同じく北杜市にある『ROCK』というカレーとクラフトビールが有名なレストランで総支配人をしていました。今いっしょに働いている鰻職人とは、お互いが前の仕事を辞めてから出会って意気投合して、会社をつくってからは僕がこの店のオーナーを務めています。オープンは2022年の7月で、この物件は縁あって地元の議員さんから紹介してもらいました。元々ここは蕎麦屋さんで、蛇口をひねるとこの100m下から汲み上げている湧水が出てきて、送られてきたうなぎもその湧水を使って生かしています」

▲オーナーの三上浩太さん

蕎麦屋だったと聞くと納得の雰囲気の建物だが、お店をオープンするにあたっては中も外もフルリノベーション。樫山の新たな文化スポットとして、一風変わった「鰻と喫茶とレコードのお店」が誕生した。

“風切りの里”で表現する、ボブ・ディランの思想と反骨精神

Text：ラスカル（NaNo.works）
Photos：Hao Moda