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2024.08.08

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    昭和レトロ感な街並みにも似合うラングラーで出かける信州【インプレッション】

    Jeepで最も歴史あるラングラーが改良された。今回の改良の目的のひとつにZ世代をはじめとした若い層にもより知ってもらいたいというものがある。そこで、そういった層にも人気のある昭和レトロ感あふれる温泉街に足を延ばしてみた。

    安全装備も大幅進化

    簡単に今回の『ジープ ラングラー(Jeep Wrangler)』の改良ポイントを説明しておこう。まずJeepの象徴ともいえる7スロットグリルが変更され、高さを若干短くすることでより凝縮されたデザインになったほか、ホイールも全グレード一新。ホイールのセンターキャップには1941年に誕生したウィリスのシルエットが刻印されている。

    IMG_2750 昭和レトロ感な街並みにも似合うラングラーで出かける信州【インプレッション】

    IMG_2744 昭和レトロ感な街並みにも似合うラングラーで出かける信州【インプレッション】
    IMG_3221 昭和レトロ感な街並みにも似合うラングラーで出かける信州【インプレッション】

    インテリアでは黒を基調に水平のデザインを表現するとともに、横長の12.3インチのタッチスクリーンディスプレイを採用。さらに改良前よりも5倍高速化されたプロセッサを搭載することで、より処理能力が改善され、Apple CarPlayはワイヤレス対応となった。さらにラングラー初のフロントパワーシートが採用され利便性も向上。同時にスポーツバーにはサイドカーテンエアバックも搭載され安全性も進化した。

    もうひとつフロントガラスは公認ゴリラガラスを全グレード標準設定。スマートフォンにも採用されるような強化ガラスで、ちょっとした飛び石などにも耐えられるものだ。因みに市場で買うと約20万円相当の価値があるとのこと。これに伴いマストタイプだったラジオアンテナもビルドイン。オフロード走行時に小枝などに引っ掛ける心配もなくなった。

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    IMG_3179 昭和レトロ感な街並みにも似合うラングラーで出かける信州【インプレッション】

    そのほかエントリーグレードのアンリミテッド スポーツが復活し、かつ全グレードの価格が見直されたことで新たに加わった装備などを考えると実質的な値下げが行われた。詳細はJeepのオフィシャルサイトをご覧いただきたい。

    見晴らしの良さと守られ感が魅力

    さあ、早速旅に出よう。目的地は信州・戸倉山田温泉だ。いくつもの源泉が湧き出る素晴らしい温泉とともに、昭和レトロな街並みや四季折々の風景や食事が楽しめる素敵な場所である。さらに、ちょうど訪問した時期はあんずの収穫時期だった。最初から言ってしまおう、本当に美味しい生あんずはここでしか食べられないかもしれない。なぜならあんずは非常に足が早いので、あっという間に熟れ切ってしまうのだ。

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    ▲©信州千曲観光局

    その往復の友となってくれたのはラングラー アンリミテッド サハラ。搭載されるエンジンは4気筒2リッターターボ。最高出力272ps/5,250rpm、最大トルクは400Nm/3,000rpmを発揮。車重2,000kgの立派な体躯を軽々と走らせてくれる。

    IMG_3217 昭和レトロ感な街並みにも似合うラングラーで出かける信州【インプレッション】

    大きめのドアノブに手をかけドアを開けて、ステップに足を掛けながら運転席に座る。そしてドアを閉めるとしっかりとした締まり音で、ああクルマに守られているなという安心感が湧き上がってくる。電動パワーシートとチルトステアリングを操作して好みのポジションを選び、スタートストップボタンを押すと軽快なエンジン音とともにラングラーは目覚めた。

    がっしりとしたサイドブレーキを解除してゆっくりとアクセルを踏み込むと、しっかりと地面を踏みしめる感触を伝えながらラングラーは走り出す。ひとつひとつの操作類は想像通りの場所にあり、一度覚えてしまえば迷うことはない。さらに主要なスイッチ類はグローブなどをしていても操作ができるような配慮もなされているので、このクルマの使われる様々なシーンに想いを馳せることになった。

    IMG_3197 昭和レトロ感な街並みにも似合うラングラーで出かける信州【インプレッション】

    そんなことを思いながら都会を抜ける。そこでふと気づいたのはボディサイズだ。実寸を記すと全長4,870mm、全幅1,895mm(アンリミテッド ルビコンは1,930mm)、全高は1,845mm(同1,855mm)と立派な体躯なのだが、運転する上でそれほど支障はない。その理由は高い視界による見晴らしの良さとともに、四隅がつかみやすいこと、そして、インテリアの、例えばインパネ上端やサイドウィンドウの下端が水平貴重なため、クルマの姿勢がつかみやすいことが心理的にも安心材料になり、自信をもってステアリングを握ることができるのだ。

    IMG_3189 昭和レトロ感な街並みにも似合うラングラーで出かける信州【インプレッション】

    それは高速道路に乗っても同じで淡々と走っていても退屈に感じない。そのもうひとつの理由はやはり見晴らしがいいこと。先の先まで見えるし、景色も一段高いところで中型トラックの人とほぼ同じ高さというのは大げさだが、そんな感じなので景色も楽しみながらの移動となった。

    今回、残念ながら雨の中の移動となったのだが、4H AUTOを選んでおけば的確に前後のトルク配分をクルマ側で制御してくれるので安心だ。また、アクティブクルーズコントロールも搭載されているので、前車追従機能を使えば移動の疲労も大幅に軽減できた。

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    あんずと湯けむりと昭和レトロと

    さて、目的地となった信州・戸倉山田温泉は、東京からおよそ200km、関越・上信越道坂城インターチェンジから15分、中央道・長野道の更埴インターチェンジから20分という、泊りがけでドライブし、温泉を楽しむには最適な場所だ。善行寺に一番近く比較的規模のある温泉街ということでも人気を博している。

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    ▲©信州千曲観光局

    そしてなによりも夜、周囲を歩くと射的場があったり、古くからの飲み屋さんがあったりとまさに昭和レトロ感満載なところも良い。昼間はクルマで付近を散策。例えば姥捨棚田などの景観はそうみられるものではない。クルマで入れるところは限られているので、駐車場に止めて徒歩での観光がお勧めだ。さらに夜景ツアーなども組まれているので参加すると遮るもののない広大な夜景が楽しめるだろう。

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    IMG_0051-scaled 昭和レトロ感な街並みにも似合うラングラーで出かける信州【インプレッション】
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    ▲©信州千曲観光局

    また、四季折々のフルーツも名産で、取材で行った7月頭はちょうどあんずの収穫の時期(今年は少し早いそうだ)。木々に実ったあんずが至るところにあり、まさにあんずの里と呼ばれる所以だ。あんずの里物産館では直販もやっていて、新鮮なあんずが近所の農家さんから引きも切らさず届けられるが、そのそばから売れていくのでその人気の高さがうかがえた。ご近所の方曰く、土日は混むので平日が良いとのこと。

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    昼間は街で楽しんだ後、夜は昭和レトロな商店街を散策し、疲れたら宿に戻って温泉を楽しむ。日々の喧騒から逃れてゆっくりとした時間とともに体を癒していく快感はそうそう得られるものではない。

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    今回お世話になった宿は、信州・戸倉山田温泉圓山荘。今年で創立50周年を迎えるホテルで、圓山荘自家源泉のアルカリ性単純温泉と、単純硫黄温泉の千曲温泉の源泉をひいているところが特徴だ。露天と内湯がある大浴場とともに“さらしなの月うさぎ”と呼ばれる貸し切り温泉が8つ備わっている。そのお湯は優しく滑らかでありながら、肌にしっとりと馴染むもの。癖はなく何度でも入りたくなる心地よい温泉だった。

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    hotspa02_photo02 昭和レトロ感な街並みにも似合うラングラーで出かける信州【インプレッション】

    また、各部屋も最近リニューアルされており、特に水回りがとてもきれいで清潔感溢れており、こういった観光ホテルとしては魅力にもつながる。部屋数は77室、大人数から友人同士、家族連れまで皆満足できるホテルだと感じた。チェックイン後はウェルカムドリンクも用意されており、まずは一息という心遣いも嬉しいところ。ホスピタリティもよく、とても快適に過ごすことができた。今回は残念ながらホテルで食事はしなかったが、信州の旬の食材をふんだんに使用した食事が楽しめるので、次回はぜひ味わってみたい。

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    往復1,000km弱を疲れなく走り切ったラングラー。ラダーフレームがゆえに、若干の癖、例えばステアリングを切った時に少しだけ動きが遅れるなどが感じられるが、それは慣れで解決できる。何事も急いで操作してはいけないとクルマから教えてくれるので、それに合わせていればとてもスムーズに走らせることができる。先ほど視界が良いと書いたが、温泉街の細い路地に迷い込んだ時も、自信をもって鼻先を入れることができたのには驚いた。当然悪路走破においてはもっと過酷で狭いところを走らなければいけないだろうから、当然といえば当然なのだが、それでもこういった安心感は普段使いでも役に立つ。大きさからクルマに乗ることが億劫になっては元も子もないのだから。

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    もしこのクルマを手に入れたら、気の合う仲間たちと古い街並みを尋ねてみたい。そういったシーンでこのラングラーは意外にも街に溶け込み、“映える写真”も撮れるだろう。

    今回使用したクルマ

    IMG_2824 昭和レトロ感な街並みにも似合うラングラーで出かける信州【インプレッション】

    ジープ ラングラー(Jeep Wrangler)

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    https://www.jeep-japan.com/

    Text、Photos:内田 俊一
    写真・取材協力:信州千曲観光協会・信州戸倉上山田温泉圓山荘

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