UNMAP YOUR LIFE ~富山県 立山編~ 自分を解放する、こだわりの時間
「人生は、どこへ行くかではない。どう楽しむかだ」を体現する企画、UNMAP YOUR LIFE。今回は『ジープ コマンダー』とともに、立山へ春のバックカントリースキーに向かった。
春の立山は人気のバックカントリースキーエリア
今回の旅は立山室堂エリアに宿泊して春スキーを楽しむプラン。
立山は豪雪地帯のため、12月~4月上旬まではすべてのアクセスが運休する。スキーを楽しむなら11月の初冬か、4月から6月の春がメインシーズンとなる。
この立山山域は緯度が低いのに積雪量が多い。これは冬に日本海から湿った雪雲が3,000m級の山脈にぶつかり降雪をもたらし、気温が低く保たれる環境のため雪が解けにくいのが要因だ。
立山室堂へは富山県立山町と長野県大町市の二方向からアクセスできるが、今回は富山県側からアクセスした。関越自動車道から上信越自動車道、長野自動車道を北へ走り北陸自動車道で南下、立山ICで高速を降りる。実に7時間のロングドライブだ。『ジープ コマンダー(Jeep Commander)』は7人乗り3列シート、ディーゼルエンジン仕様で、2022年にフルリニューアルモデルとして登場。グランドチェロキーよりひと回り小柄なつくりだ。
▲富山地方鉄道立山駅が登山のスタート地点。初日はあいにくの雨だった。
クルマを立山駅前の駐車場にドロップオフし、ここからはケーブルカーとバスで室堂を目指す。今回は平日だったからか、滑走用具を担いでいる人はまばらで、外国人観光客が多い印象。我々は必要な道具だけをピックアップしてなるべくコンパクトにパッキングしてケーブルカーに乗り込む。
▲室堂ターミナルに到着。
▲山の上も雨。室堂ターミナルから宿を目指して歩く。すでに標高2,450mもあり、少し息苦しさを感じた。
▲10分ほど歩いて今回の宿「みくりが池温泉」に到着。
今回の宿は「みくりが池温泉」。室堂ターミナルから徒歩で10分ほどのみくりが池のすぐそばに建つ山小屋だ。みくりが池温泉は、標高2,410mにある日本一高所の天然温泉で、白く濁る硫黄の香りがする100%掛け流しのお湯が1日の疲れを温かく癒してくれる。天然温泉とおいしい食事が人気の宿だ。
▲温泉からは奥大日岳が見える。
▲宿泊する部屋は2段ベッドの6人部屋。
▲山小屋とは思えないほど豪華な食事。
1日目は最高のスノーコンディション
朝起きると昨日の雨は雪に変わっていたようで吹き溜まりでは40㎝ほどの積雪がある。この時期には珍しいことだ。まずは室堂平周辺を歩き出す。
▲少し溶けた雪の表面が凍ってできるフィルムクラストが狙えそうだ。
▲奥大日岳を見ながらハイクアップ。
▲特別天然記念物のライチョウもこんなに近くで見ることができる。
アクセスの起点となる室堂ターミナルからは、浄土山、雄山、大汝(おおなんじ)山、富士の折立、別山、振り返ると奥大日岳など3,000m峰がぐるりと取り囲む。目の前には1枚の写真に納まりきれないほどの奥行きのある広大な雪面が広がっている。急峻な崖のような面もあるが、多くは程よい斜度が続く、滑りごたえがありそうなバーンがどこまでも続くのだ。歩いた分だけどれだけでも滑れる、日本離れしたスケールを持つバックカントリーフィールドが立山だ。
▲まずはハイクアップが簡単な斜面でファーストラン。結果、この斜面が最もハードだった。
▲今回のガイドはRhythm Worksの旭立太氏。
▲前日の雨でできた池でウォータースプラッシュ。
この日は空気が乾燥していたため、終日最高のスノーコンディションで気持ちよく滑ることができた。滑り終わった頃には何とも素晴らしい夕景。今日も無事に終われたことに感謝して1日を終えた。
▲夕景を眺めながらクルーで乾杯。
▲この夕景は春の立山名物のひとつ。
▲この日の夜中には天の川も見えた。
2日目はさらに快晴でロングランを狙う
2日目は朝から雲一つない青空が広がる。
コンディションが良いので、できるだけ長い距離を滑れる斜面を狙い龍王岳方面へ歩き出す。こんな日は登山客や散策する外国人客も多い。
▲5月も半ばだというのに見渡す限りの雪原が広がる立山。
▲スキークランポンがあるとトラバースする時は安心。
▲稜線は雪がないため板をザックに装着してスキーブーツでハイクアップ。
立山は北アルプスの名峰が連なり、切り立った岩壁、深く険しい渓谷、夏まで残る雪渓や氷河が削ったU字谷、火山がつくりだした湖や溶岩台地など、多彩な山岳景観を呈しており、訪れる者を魅了する。
▲自分たちが滑ったラインを見ながら登り返し。
▲一の越山荘のおでん。たくさん汗をかいた体においしい出汁が染み渡る。
今回の旅は実に7時間のロングドライブとなったが2.0ℓ DOHC直列4気筒ターボディーゼルエンジンは期待通りパワフルな走りで、アップダウンのあるロングドライブも快適。初めての地でもフルカラー10.25インチマルチビューディスプレイでナビも見やすい。アダプティブクルーズコントロール <STOP & GO機能付>、アクティブ レーン マネジメント、ハイウェイアシストシステムとロングドライブをアシストしてくれる機能が豊富で、長時間の運転も安心だ。ちなみに燃費は15.6km/lかつ燃料は軽油なので財布にもうれしい旅になった。
▲富山市内からは立山連峰がきれいに見える。この道のすぐ横を流れる常願寺川は、立山連峰の豊富な雪解け水からなる。
富山市は3,000m級の立山連峰から水深1,000mを越える富山湾に至るまで、高低差4,000mのダイナミックで変化に富んだ地形を有しており、海越しに3,000m級の山々を眺めることができる場所は、日本ではこのエリアのみ。
天然の巨大なダムともいえる山々からは、1年を通じて豊かできれいな水が生まれ、暮らしや産業を支える重要な資源となっている。深海性のホタルイカやシロエビが名物なのもこの特別な自然環境があるからなのだ。
▲富山新港に架かる新湊大橋と立山連峰。
▲富山のベニスとも呼ばれる新湊内川。
▲内川の街と夕焼けを眺めながら、コマンダーとともにまた訪れようと心に誓った。
最高の体験をさせてくれた立山連峰をバックに来年もまた来たいと思った。帰りに「新湊エリア」に立ち寄ると、フォトジェニックな内川の街が夕焼けとともに見送ってくれた。
今回使用したクルマ
▲ターボチャージャー付直列4気筒 DOHC ディーゼルエンジン。
▲様々なインフォメーションがデジタルで表示されるコクピット。燃料は軽油で、今回の燃費は15.6㎞/l。
▲ナビゲーションやオーディオ、エアコンの調整がフルカラー10.25インチマルチビューディスプレイで可能。
▲プレミアムな室内空間を演出するレザーシート。
▲コンパクトな外観からは想像できない7人が乗車できる3列シート。
▲すべての後部座席を倒すと車中泊も可能な広さ。もちろん180cmクラスのスキー板も十分に積み込める。
今回使用したこだわりのギア
▲(左)Salomon(サロモン)『QST BLANK』 / センター幅112mmのフリーライドスキー。パウダー、グルーミング、荒れた斜面など幅の太さを感じさせないオールマイティなスキー。(中央)Salomon(サロモン)『MTN CARBON S3 LTD』 / 軽量で耐久性も高く、ハードなコンディションでもしっかりと握りやすい延長フォームグリップを採用し、100~135cm の範囲で調節が可能。(右)Salomon(サロモン)『MTN LAB』 / 優れた安全性能と快適さ、軽量を求めるアウトドア愛好家のためにデザインされており、登山やサイクリングのための安全基準に準拠。リサイクル素材と天然素材で作られている。
▲(上)Patagonia(パタゴニア)『スノーフェアラー・キャップ』 / コンパクトに収納可能なつばを備え、軽量なトリコットの裏地が保温性を提供。シールを付けての登高時にはレーザーカットの切り込みが通気性を促進し、天ボタンが付いていないデザインはヘルメットの下でも快適。(下)Patagonia(パタゴニア)『メンズ・ハンピ・ロック・パンツ(レギュラー)』 / 通気性を備え涼しいはき心地を提供する丈夫なオーガニックヘンプ/リサイクル・ポリエステル/ポリウレタン混紡のクライミング・パンツ。
▲(左)Arc’teryx(アークテリクス)『ノーバン SL 3』 / 優れた耐久性、サポート力を誇る超軽量シューズ。テクニカルトレイルを走る人に向けた一足。(右)Patagonia(パタゴニア)『リサイクル・オーバーサイズ・トート』 / パタゴニアのアップライザル製品の端切れを利用したトート。端切れと回収されたペットボトルを利用したリサイクル素材を100%使用し、バージン原料への依存を削減。
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【INFOMATION】
みくりが池温泉
〒930-1414
富山県中新川郡立山町室堂平
TEL:076-463-1441
http://www.mikuri.com/
Text:STEEP
Photos:Wataru Sugimura