【REPORT】Jeepが共に育んできた10年の月日と、緑豊かな自然。植樹活動〈Present Tree in くまもと山都〉
山都町のファンになってくれたことに感動
“縁”をつくることが〈Present Tree〉の大きなミッション
大盛況&確かな成果を感じて幕を閉じた今回の〈Present Tree in くまもと山都〉の参加者に、イベントに参加したきっかけや、植樹活動を通して得た学び、今後への意気込みなどについて話を聞いた。
①小澤さん
「〈Present Tree〉は皆勤賞で、福島や山梨、熊本も2回目で、4月には東京でも初めてプロジェクトが立ち上がるので、そちらにも参加しようと考えています。参加するきっかけは、自分が住んでいる区の里山BONSAIイベントに興味があって参加したら、環境リレーションズ研究所の鈴木さんに出会ったこと。そのときの熱いお話に感化され、その翌々週に植樹のイベントがあると聞いてすぐに参加しました。1回やって終わりというプロジェクトではないと思うので、今後も体力・気力・財力が続く限りは関わらせていただきたいです」
②浜垣さんファミリー
お父さん「千葉から来ました。私と下の子は去年の熊本のときも参加していて、いい体験だったので今年はお姉ちゃんも連れての参加です。きっかけとしては私が紙屋の仕事をしていて、紙はもちろん木からできていてすごく密接な関係があるので、こういう活動をしていかなきゃいけないなと思って参加するようになりました。自分たちで木を植えようなんてことはなかなかできないことですし、木を植える意義を学ぶこともできるので、こういうイベントは大人にとっても子どもにとってもすごく貴重な体験だなと思います」
③千葉商科大学・CUCエシカル学生クラブの皆さん
加藤さん「私含めふたりは2回目で、あとふたりは初参加です。去年〈Present Tree〉さんが福島で開催した3.11の震災復興イベントに参加して、それをきっかけにこの植樹のイベントにも興味を持ちました。大学ではCUCエシカル学生クラブでSDGsに関する活動を行なっています。植樹活動は斜面の上り下りとかも含めて想像よりも大変でした。ただ地元の人だけで森を育てる大変さがわかりましたし、自分たちのような若い力も必要だと思うので、今後もこういったイベントにどんどん参加したいと思います」
そして環境リレーションズ研究所の鈴木氏にも、〈Present Tree〉の活動のこれまでを振り返ってもらいつつ、今回の〈Present Tree in くまもと山都〉の感想や、これからの展望などを伺った。
「私が今回びっくりしているのは、去年ここ熊本で初めて開催した〈Present Tree〉の参加者の半分ぐらいが、また山都町に帰ってきてくれたこと。それだけの人が山都町のファンになってくれたことに感動しています。あと町の歓迎ぶりもすごいですよね。昨日は町長の粋な計らいで参加者のためだけに通潤橋の放水まで実施してくれました。東京から熊本県に来ることがあっても、この山都町へはよほどの縁がないと来ないかと思います。その“縁”をつくることが〈Present Tree〉の大きなミッションでもあるし、Jeepさんには〈Present Tree〉はもちろん、クラウドファンディングなどにもお力添えいただいていることに感謝しています。そして当事者だけではなくて、Jeepさんのように間接的に森と関わる人たちがこういう活動に積極的に参加してくれることにはすごく意味があるので、ぜひこれからの10年も共に取り組んでいければと思います」
閉会式のあとに参加者は、近隣にある白糸小学校での味噌づくりや、農村集落の風景を眺めながらのフットパス散策なども体験し、〈Present Tree in くまもと山都〉は幕を閉じた。
植樹は少なくとも10年、成果が出るまでに時間の掛かるアクションだ。ただし今回の山都町のように、その間に地元住民と訪れる人々が交流し、新たな縁が生まれていくことを考えると、もしかしたらあっという間なのかもしれない。〈Present Tree〉とJeepは次の10年もきっと、未来を信じて命の木を植えていくだろう。
Text:ラスカル(NaNo.works)
Photos:佐藤 大輔