【REPORT】Jeepが共に育んできた10年の月日と、緑豊かな自然。植樹活動〈Present Tree in くまもと山都〉
日本の森づくりをサポートするJeepが、CSV活動『Realの森』を通じて2012年からサポートを続けている植樹活動〈Present Tree〉が、3月26(土)〜27(日)に熊本県・山都町で開催された。2日目の植樹活動の模様を、集まった参加者の方々へのインタビューを交えてお届け!
Jeepは「自由も、冒険も、熱いチャレンジも、美しい自然があってはじめてRealに楽しめる」という信念のもと、日本の森づくりをサポートするCSV活動に取り組んできた。そしてその一環として2012年からサポートしているのが、認定NPO法人環境リレーションズ研究所が主催する森林再生活動〈Present Tree〉だ。サポートを始めてから記念すべき10年目を迎える今年、この恒例の植樹イベントは3月26(土)〜27(日)に熊本県・山都町で開催! そこで今回は、実際に植樹活動が行われた2日目の模様を、環境リレーションズ研究所の理事長・鈴木敦子氏や参加者たちのインタビューを交えてお届けする。
森林再生と地域振興の同時実現を目指したプロジェクト
〈Present Tree〉×Jeepのタッグは10年目!
まずは〈Present Tree〉についてご紹介しよう。この森林再生活動は「人生の記念日に樹を植えよう!」を合言葉に、認定NPO法人環境リレーションズ研究所が2005年にスタート。森林再生と地域振興の同時実現を目指して自分や大切な人のために記念樹を植え、地元住民と共にその後10年間育てていくというプロジェクトは回を重ねるごとに共感を呼び、現在では北海道から宮崎県まで全国33ヵ所で活動を行っている。
そしてその〈Present Tree〉を、2012年からサポートしてきたのがJeep。「冒険できるのも豊かな自然があってこそ」──その想いで日本の森づくりをサポートするCSV活動に取り組んできたJeepの精神は、自然と共に生きるという〈Present Tree〉の活動とリンクし、タッグを組んで10年の節目を迎えた。
今回の〈Present Tree〉が開催されたのは、“九州のへそ”に位置する熊本県山都町。火山活動によって生まれた豊かな地形と清らかな水を有する山都町は、“日本の有機農業発祥の地”とされ、その伝統を次世代に継承しようとする町の取り組みは国から自治体SDGsモデル事業に選定されている。
一方で、町の総面積の約7割を占める森林は、所有者の高齢化によって管理が困難に。そこで立ち上がった森林再生プロジェクトが〈Present Tree in くまもと山都〉(認定NPO法人環境リレーションズ研究所運営)だ。
今回の植樹ツアーは1泊2日のスケジュールで、初日の3月26日(土)は弊立神宮や通潤酒造、通潤橋、鮎の瀬大橋といった山都町内の名所を巡る旅程に。そしてRealStyleの取材で同行したのは、実際に植樹イベントが行われた27日(日)。棚田を見下ろす伐採跡地が日差しに包まれる、絶好の植樹日和となった。
『日本の森をみんなで守っていこう』
地元住民と共に、何百年と続く“命”を植えるアクション
今回の〈Present Tree in くまもと山都〉には約60名が参加。そして参加者は事前に新型コロナウイルスの陰性証明を提出することが義務付けられるなど、感染症対策が徹底された上での開催となった。
〈Present Tree in くまもと山都〉は、白糸台地の棚田を見下ろす杉の伐採跡地に地元植生の紅葉樹を植えることで里山を維持し、熊本地震に被災した棚田の景観と、絶滅が危惧される多様な生物を守る活動。2020年6月に森林整備協定が山都町、支援者、緑川森林組合、環境リレーションズ研究所によって締結された。
山都町が脈々と受け継いできた美しい環境を百年後まで存続し続けるため、また交流イベントを継続的に開催することで、交流人口の増大と山都町の発展にも寄与するために定期的な開催を目指している。
昨年改めて第2弾の協定が締結され、今回の植樹イベントの開催が決定。この日のイベントではまず開会式が行われ、認定NPO法人環境リレーションズ研究所の理事長・鈴木敦子氏のご挨拶からスタートした。
「皆さん〈Present Tree in くまもと山都〉にようこそ! 昨年、町民の方々には『必ず戻ってきます』とお約束したんです。そして去年の植樹では約2,000本の樹の里親さんを募ったところ、あっという間に満員になり、ありがとうございました。ですので今日は約4ヘクタールという広大なエリアで新たな協定を結びました。都会に住む人たちはなんとなく森のことを他人任せにしてしまっていますが、森のある地域ではいろいろな困難を抱えていて、それなら『日本の森をみんなで守っていこう』っていうのがこの〈Present Tree〉の主旨。そして植えたあとは里親さんとして10年間見守っていただき、地元の方と協力してこの森を育て、さらに森だけではなく周辺地域をまるごと元気にしていくことが〈Present Tree〉のもうひとつの目的でもあります。今日は山都町の皆さんが素晴らしいお天気をプレゼントしてくれて、虹も出ていますね。よろしくお願いします!」
そして山都町長の梅田穰氏、森林の所有者である藤川秀一氏、緑川森林組合の荒木健太郎氏などの挨拶が続き、林学博士の西野文貴氏からは、この日植える広葉樹の説明や植え方のレクチャーが行われた。
「今日植える木々はどれも、この先も何百年と続く、この土地を守ってくれる木々です。植えると根が深くまで入るため、崖崩れや豪雨など災害に強い場所になります。植え方のコツとしては、ピンクの目印のところに苗よりも少し深めに掘ってあげてください。しっかり掘ってあげることで、植えたあとに根が早く出やすくなります。あと植えるときは地表面と同じぐらいの高さにしてあげてください。深植えとか浅植えにすると植物は枯れてしまいます。今日は皆さんに何百年と続く“命”を植えてもらいますのでよろしくお願いします」
開会式の最後には、〈Present Tree in くまもと山都〉をこれまで10年にわたってサポートし続けてきたJeepのフラッグを掲げて、参加者の皆さんと記念撮影! そしてイベントの参加者全員には、Jeepのネーム入りハンドタオルやアイスクリームスプーンなどが入ったノベルティキットが贈られた。
そしていよいよ、約4ヘクタールの杉の伐採跡地を舞台にした植樹活動のスタートだ。
この日は、アカガシ・シラカシ・タブノキ・ヤマザクラなど31種類の広葉樹を約2,000本用意。参加者はスギの伐採跡地の斜面を上り下りしながら、ピンクの目印を見つけては広葉樹の苗を次々と植えていく。次第に上がっていく気温はMAXで20℃まで達し、作業をしている参加者の額から汗が滴り、タオルで拭う場面も。その光景を見るだけでも、森をつくる・育てる・守ることの大変さを痛感した。
参加者の尽力で目標の本数をすべて植え終えたら、開放的な青空の下で昼食タイム。たっぷり体を動かしたあと、お腹ぺこぺこで食べるお弁当のおいしいこと! そして参加者の視線の先には、植樹で目印となったピンクのリボンの数々が風に揺れていて、立派に育った木々がこの地を埋め尽くす未来の風景を想像させた。