ロマン溢れる盛岡の街並みを味わう。

※『岩手銀行中ノ橋支店（旧盛岡銀行本店）』

ここからは一路盛岡市の中心地へ。まずは紺屋町へと向かえば、和洋混ざり合うロマン溢れる街並みが顔をみせる。まずは東京駅の設計者辰野金吾氏がデザインを手掛けた『岩手銀行中ノ橋支店（旧盛岡銀行本店）』へ。

※『紺屋町番屋』

この辺りは赤レンガ造りのモダンな建物が現在の市街地の中に分け隔てなく散在し、その歴史的な建造物が過度に観光地化されることなく、自然に現代の生活に溶け込んでいる。当時の番屋『紺屋町番屋』も大正ロマンを感じさせるノスタルジックな洋風建築だ。

※写真左：『菊の司』／写真右：町屋風景

一方、そこから目と鼻の先にある岩手の日本酒メーカー『菊の司』酒造の酒蔵などへと向かうと、その周辺は一転江戸時代に。というのも、盛岡には長らく城下町として栄えてきた歴史もあるため、江戸時代の重要文化財も大切に残されている。

※盛岡城跡公園

続いて中ノ橋でサケの遡上を見学すると、そのまま盛岡城跡公園へ。立派な城壁を残した敷地内には素晴らしい日本庭園が広がっていて、ここでゆっくりと時間を感じるのもいい。

※『岩山公園（岩山展望台）』

そしてラストは『岩山公園（岩山展望台）』へ。岩手山など周囲をぐるりと山に囲まれた岩手の街は、遠方まで見渡せる絶景のデートスポットでもあり、夜になるとまた違ったロマンティックな表情も見せてくれる。今の盛岡を望むもよし、そこにかつての城下町盛岡を重ねるもよし。盛岡を訪れた際には、ぜひともこの場所を訪れていただきたい。

これからの季節はよりワイルドな自然を感じることができる岩手・盛岡。11月～12月にはアワビが旬を迎えることもあり、絶品グルメもより充実していく。今年の冬は少し遠出して、盛岡まで足を伸ばしてみるのもいいかもしれない。

Text：Jin Sugiyama
Photos：Nozomu Toyoshima