古民家をスタイリッシュにリノベした ナカメの隠れ家的スポット
日米コラボの自転車ブランドが手がけるバー&ラウンジ
中目黒といえば大人向けのセレクトショップや飲食店が立ち並ぶおしゃれな街のイメージが強いが、今回紹介する「KINFOLK ラウンジ」はそんなナカメにあって、独自の色を放つバー&ラウンジ。中目黒駅から目黒川を渡った向こう側、つまり繁華街と住宅街の境界線上にあり、外観はどこにでもある民家で、階段下にささやかに置かれた看板が唯一の目印となっている。
コツコツとどこか懐かしい音を刻む鉄の階段を上がると、ほんのりとインセンスの香りが漂ってくる。店内にはKINFOLKと書かれたスポーツサイクルが。そう、ここはNYベースのデザイナーと日本のフレームビルダーが海を越えてコラボする自転車ブランドがオープンさせた隠れ家的スポットなのだ。
「オープンは3年前。NY在住の友人と自転車のブランド『KINFOLK』を始めたのですが、それと同じタイミングで中目黒にこのバー&ラウンジをオープンさせたんです」
そう話してくれたのは、KINFOLKの経営者の一人、ジョン・ボビー・ビュレンズさん。KINFOLK(=キンフォーク)とはあまり聞き慣れない英単語だが、昔の言葉で「田舎の家族」といった意味があるそう。KINFOLKラウンジが目指したのも、そんな家族のような温もりのある空間だ。
店内は1960年代の古民家をリノベーションしているが、扉や柱などには木造家屋の雰囲気が色濃く残されている。あたりを見渡すとヴィンテージポスターや、B級映画のポストカードが貼られており、それらが古民家とうまく調和している。どこか懐かしく、それでいて温かい。まさにジョンさんたちが目指した”KINFOLKな空間”なのである。
オープン当初は、メッセンジャーや自転車好きが多く集まっていたが、”ナカメ”という場所柄もあって、今やファッション関係者やデザイナーなど様々な業種の人たちが集うようになった。その秘密はジョンさんが作るカクテルにもある。実はジョンさん、表参道にあった名店「ラスチカス」でバーテンダーを勤めていた経歴の持ち主なのだ。
「カクテルには自信がありますよ」と胸を張って言う彼の言葉通り、オリジナルの「ジンジャー・ミント・モヒート」や「ウイスキーサワー」は、オープン当初からの人気メニューで、リピーターも多いという。
ジョンさんの作るカクテルに下鼓を打ちながら自転車談義に話を咲かせるも良し、レトロな空間で日頃の疲れを癒すもよし。KINFOLKラウンジなら、いつもと違ったお酒の楽しみ方ができるはずだ。
KINFOLKラウンジ
http://kinfolkstudios.com/kinfolk-loungetokyo/
KINFOLKバイシクル
https://kinfolklife.com/bicycles/