Jeepが『Realの森』を通してサポートする、70回目の『ボードウォーク・ボランティアキャンプ』が開催!
JeepのCSV活動『Realの森』を通じてサポートし続けている『フジロックの森プロジェクト』。これは、『FUJI ROCK FESTIVAL(以下、フジロック)』の開催地としても知られる新潟県湯沢町・苗場スキー場周辺の環境保全活動だ。その一環として、フジロックと森を愛する人々によって行われているのが『ボードウォーク・ボランティアキャンプ』。70回目を迎えた現場で、心からボランティアを楽しむ人々をレポートする。
音のない苗場を訪ねる原動力は、フジロックと森を大切にしたい思い
拍子抜けするほど短かった梅雨が明けた途端にやってきた酷暑。メーター内の外気温計は42度を示すものの、関越道を北上する『ジープ グランドチェロキーL リミテッド(Jeep Grand Cherokee L Limited)』は平然と直進していた。
目指すのは、苗場のフジロック会場周辺。東京から約190㎞。およそ3時間半のドライブで、ロングボディとなったグランドチェロキーLは極めて安定感に満ちた走りを見せた。これほどハイウェイクルージングを得意とするモデルはJeep史上初と思わせるほどに。もしくは、家族や友人たちと楽しむ音楽フェスの往復を、これほど快適にしてくれるクルマは他にないと断言できるくらいに。それが今回の旅で最初に味わった喜び。
次に感銘を受けたのは、フジロック周辺の森林保全ボランティアに参加する人々のスピリットだった。ボランティアには“志願者”や“有志者”という本来の意味があり、基本的に無償で行うことから参加者には文字通りの志願や有志が求められる。しかし、そうした言葉の定義を越えた、または言葉など無用な楽しみのシェアがそこで行われていたのである。その原動力は実にシンプルなものだった。
「フジロックと、その森を大事にしたい」
そんな思いに駆られて、誰もがあえて音のない苗場を訪ねるらしい。
感慨を呼び覚ます20年超の森の道
毎年数回の実施を重ね、2022年7月2日で70回目を迎えた『ボードウォーク・ボランティアキャンプ』。ボードウォークとは木製の渡り廊下。フジロック開催時のグリーンステージとホワイトステージをつなぐ約2Kmの森の遊歩道として、2002年に製作が始まった。その時点から地元の有志と共に一般参加者が支援する『ボードウォーク・ボランティアキャンプ』が行われてきた。
一方Jeepは、2011年に地元の企業や自治体がスタートさせた『フジロックの森プロジェクト』に共鳴し、翌2012年にフジロック初出店を果たす。『ボードウォーク・ボランティアキャンプ』も長くサポートしている。
ここで一つの疑問が浮かぶかもしれない。なぜボードウォークは20年に渡ってボランティアを必要とするのだろうか? 天然素材の木材は風雨、または冬の苗場の降雪で傷みが進んでしまう。その補修・交換は毎年不可欠だが、山間のため重機が入れず手作業となるので、地元の有志とボランティアが毎年行ってきた、というのが解答だ。
森と調和しているボードウォークゆえ、その景色は自然なものに映るが、長い年数をかけ人々の手によって保全されていると思うと、踏みしめ方も丁寧になる。ボランティアが記したという各所で目にするメッセージも、一つずつ立ち止まって眺めたくもなる。このボードウォークは、そんな感慨を呼び覚ます道だ。
誰もが指示も命令もなく働けるボランティア
フジロックの森と協力して、ボードウォーク補修の『クラウドファンディング』を9月30日まで実施中!
『ボードウォーク・ボランティアキャンプ』の集合時間は9時。フジロックファンにはおなじみの苗場食堂で受付を済ませた約120名の参加者は、Jeepを始めとするサポーターの応援ノベルティを受け取り、9時30分からの開会式に臨んだ。
その時点で苗場食堂前の広場は、参加者のクルマと、その脇に展開されたキャンプ機材でほぼ埋まっていた。このイベントは当日前後のテント泊がフリー。イベント名通り、週末にボランティアとキャンプを楽しみたい家族に人気だという。
「本日は、400枚の板を運んでいただきます」主催側の説明を無言で受け入れる参加者たち。
彼らについてボードウォークを歩いていくと、すでに板が剥がされている箇所にたどり着く。古びた板を手で抱え肩に担ぎ、終点まで運び出す。そこから今度は新品の板をまた人力で元の場所まで持っていく。基本はその繰り返し。
別の場所では廃材に打ち込まれた釘を抜き取る仕事もあった。いずれにせよ、すべてがアウトドアだ。森の中なので日差しは和らぐものの、30度を優に超える気温の下では楽な仕事ではない。
その指揮を誰が取っているのだろうと周囲を見渡し、スタッフと思しきフジロックのロゴ入りツナギを着た人に声をかけてみた。すると「いえ、ボランティアです」
別のそれらしき人も、「毎年参加しているので、それとなく方法はわかっているんですよ」と答えた。
その事情が何とも不思議に思えて、発足時から『ボードウォーク・ボランティアキャンプ』を見守ってきた苗場観光協会の佐藤高之協会長にたずねてみた。誰もが指示も命令もなく働けるのはなぜかと。
「体力的にはご負担をおかけしますが、作業自体は単純だからではないでしょうか。それに、ひとまず大勢の方に基本的な作業をお願いし、最終的な板の位置調整や打ち付けは我々地元で行うというパターンが定着していますからね。きっと参加者の皆さんも、地元の者といっしょにフジロックの森を育てているという実感をお持ちなのではないでしょうか。それがこのイベントの最大の喜びだと感じていただければ、我々も大変うれしいです」
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