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2020.08.18

Life with Jeep Cherokee

遊びと仕事に寄り添う車がある暮らし

ジャンルは違えど、なにかを突き詰めるという行為には相通ずる部分が多い。ロングセラーとして支持され続けている『ジープ チェロキー トレイルホーク(Jeep Cherokee Trailhawk)』と、若手の職人がこだわって自作しているバックパックに共通するものとは。

中心には南アルプスに端を発する大井川が流れ、その周りにはのどかな茶畑が広がる静岡県川根本町。小さな街ではあるが、この場所を拠点にひとりでバックパックを製作している若き職人がいる。

彼の名前は植田徹(うえだ・とおる)。はじめは自らの趣味でバックパック作りを始めたが、4年前に『ブルーパーバックパックス(blooper backpacks)』という名前でブランドを立ち上げた。以来、工房とオンラインにて受注を受け、製造も自らがすべて手掛けるという小さな商いを続けている。

ブルーパーバックパックスはトレイルランニングやファストパッキングなど山で身軽に遊びたいという人たちを中心に注目を集めており、いまや注文から納品までおおよそ6カ月掛かるという憧れのメーカーになりつつある。だが、植田さんは元々モノ作りの仕事をしていたわけではない。自分のバックパック作りから始めたという、素人からのスタートだった。

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▲工房に併設されているショップ。客はさまざまなサンプルを試しながら、自分好みになるように仕様を決めていく

「はじめは自分や知人のためだけにバックパックを作っていたんです。ところが、4年前、自作のバックパックで南アルプスを歩いていたときに、日本海から太平洋まで日本アルプスを含む約415kmの距離を駆けるTJAR(トランスジャパンアルプスレース)で活躍している望月将悟(もちづき・しょうご)さんに出会い、“僕のモノも作ってよ”という話で、望月さんのバックパックを製作することになりました。注文は非常に細かくて苦労したんですが、それがきっかけとなって“メーカーとしてやっていこう”と思うようになったんです」

以来、実用性や耐久性、さらには行動の自由を奪わない軽さなどの要素を満たすことを目指してバックパック製作を続け、次第に注文も増えていった。

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とある休みの日、植田さんはチェロキーに乗り込み、大井川を遡りながら上流の畑薙ダムへと向かった。彼の趣味のひとつが、フライフィッシング。登山やスキーなどさまざまな手段で山を楽しんでいる植田さんだが、渓流へ向かい、魚と対峙する時間は、そのなかでも格別な時間だという。

「場所柄、少し車を走らせれば楽しめる沢があるので、休みの日はよく渓流に向かいます。釣り人が多くない場所を知っているので、たいてい沢に入るとそれほど時間が掛からず釣れるんですよね。でも、それだけで帰ってしまうのも名残惜しいので、さらに上流方面へと釣り上がっていきます」

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▲渓流に向かう前にギアをチェックする。後部座席を倒して釣りの道具、山道具を積み込み、いつでも、どこでも遊べる自分仕様へとチューンナップ

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▲しばらく沢を詰め、気になったポイントでキャスティング

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▲植田さんのフライ用ギア一式。フライなどを入れるための小さなバッグも自作だ

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▲緑をバックに走るチェロキー。赤色が映える

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