My Jeep®,My Life. ボクとJeep®の暮らしかた。女優・太田莉菜
太田莉菜さんと、ジープ ラングラーに乗って「中村キースヘリング美術館」と箱根へ。モデル・女優としての原点について話を伺いました。
ジープを中心としたコミュニティ・プロジェクト「CREATIVE GARAGE」では、ウェブマガジン『フイナム』、J-WAVEのラジオ番組「Jeep® CREATIVE GARAGE」と連動して、「現代のスタンダード」をテーマに新しい創造のきっかけとなるアイデアや情報の数々をお届けしています。今回は女優やモデルとして活躍する太田莉菜さんが登場。華やかな世界に生きながらも、自分のペースを保ちつつ、一歩一歩しっかりと地に足を着けながら前に進む彼女の素顔に迫ります。
ずっと表現者であり続けたい。
太田莉菜という女優はとてもナチュラルな人だ。華やかな世界に身を置きながらも、慢心することなく役者が背負うべき役割を真摯に見つめ、気丈に生きている。自分のいるべきポジション、向かうべき場所をしっかりと捉え、そこへ歩みを進めている。でも、デビュー当時はそうではなかった。2001年、13歳でモデルとして芸能の世界へ足を踏み入れた彼女。「ラングラー アンリミテッド スポーツ」を運転しながら、仕事をはじめたばかりの頃のことを話してくれた。
「雑誌を見ながら『私にもできるかも』って思って、軽い気持ちでオーディションに応募したんです。親にナイショで(笑)。そしたら合格して、デビューすることになったんですけど、特に目標があったわけではないんです。家族とは学業優先の約束で仕事をはじめたし、トップモデルになりたいとか、大女優になりたいなんて気持ちは全然なくて…。でも、一緒に仕事をする大人たちからは『もっと野心を持ちなさい!』って言われ続けていました」
当時のことを振り返りながら「仕事に対して受け身だった」と太田さんは話す。デビュー間もないながら、トントン拍子でたくさんの仕事が舞い降り、さまざまな経験をする。だが、それによってもたらされたのは、いいことばかりではなかったのだとか。
「目標を見つける前にいろんなことを知っちゃって、私は何がしたいんだろう? って思うようになってしまったんです。『自分はこうしたい、こうなりたい』という具体的な目的があれば、それはきっと強味になるはずなんですけど、当時の私にはヴィジョンがなくて…。そこにコンプレックスを感じていました」
そんな太田さんに転機が訪れたのは2009年のことだった。モデルとしてデビューした彼女だったが、その頃は映画やドラマにも出演し、女優として活躍していた。
「その年に子供が生まれたことがきっかけで『表現者であり続けたい』と強く思ったんです。育児に専念するために仕事をやめることも考えたけど、それはできなかった。なにかをアウトプットしていないと生きていられないなって。仕事に対して目標は見つけられなかったけど『私は演技をすることが好きだったんだ』って、そのとき気付くことができました。現場にいる人たちとひとつの作品を制作することに楽しみを感じていたんだな、と。ようやく自分の役割が見えたというか、曇りひとつない明確な意志を持つことができたんです」
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心と体を上手に繋げることが大事。
出演した作品で印象に残っているものについて尋ねると、「最近『怪獣の教え』という舞台に出て、それが印象に残っています」と教えてくれた。「難しくて、全然ダメで、悔しくて。すごく落ち込んだけど新しい目標が見つかった気がします」と。
「舞台に出るのは初めてだったんです。私の出番は20分程度。そこにいままでの経験をすべて出し切りました。でも、すごく緊張して、思うように体が動かなくて…。舞台って映画やドラマと違って生ものだし、画面として切り取られているわけじゃないから、全身を通して表現しなければいけないんですよね。すごく長いセリフを体を動かさずに言うシーンがあったんですけど、どうしても動きながら言いたくなっちゃうんです。でもガチガチに固まったら、それはそれで窮屈に見えるし。体の動かし方ひとつで見ている人の印象って変わるんです」
演技というものは、心と体を上手につなげることが大事なのだと改めて感じたという。
「自分の心と体がいかにチグハグだったかということを思い知りました。でも、悔しかったからこそやってやろうという気持ちになったし、それはそれで楽しかった。お客さんの目の前で演技するのは、度胸がいるんです(笑)。もっと心の筋肉を鍛えて、自信と余裕を持ちたいですね。そしてもっとたくさん舞台に挑戦したい。いまはそんな気持ちでいます」
女優として、ひとりの表現者として、目標を抱きながら太田さんは前進している。そんな彼女が仕事をする上で大事にしているのが健康だ。これは心と体の話にも通じる部分がある。
「当たり前のことですけど、何をするにも健康な体があってこそ。そして、心のバランスを崩すのがいちばんよくない。心がいい状態じゃないと、すべてが悪い方向に向かう気がします。全部繋がっているから。なによりも健康が大事だと思います」
健康を維持するために彼女が心掛けているのは、朝早く起きること。どんなに疲れていても、どんなに睡眠時間が短くても、朝日と共に体を起こし、子供の世話をしたり、朝食を食べて時間を過ごす。時間が不規則な仕事だからこそ、生活をする上で当たり前のことがすごく重要な役割を果たすという。
「その後昼寝をしてもいいから、とにかく朝起きて日の光を浴びるようにしています。それだけでなんだか気持ちが前向きになれるような気がするんです。気持ちが沈んでいると惰性的になって、ずるずる寝込んでしまいがちじゃないですか。でも朝の習慣を大切にすると、憂鬱な気分を捨てて立ち上がる力を持てるようになる。私はそう思っています」
クルマがあればどこへでも好きなところに行ける。
健康であることに加えてもうひとつ大事なのは、いろんな経験をすることだと太田さんは話す。
「役者って人を映す鏡だと思うんです。役を通していろんな人の人生を生きるわけだから。でも、私の人生はひとつだけしかない。そのなかでどれだけ自分の経験一つ一つを大事にできるか。良いことも悪いことも含めて、自分の生活のすべてが演技の引き出しに繋がる気がします。」
たくさんのことを経験するために、彼女の人生においてクルマというツールは欠かすことができないという。昔からクルマに乗るのが好きで、仕事でもプライベートでも活躍しているそうだ。
「私、実はすごく出不精なんですよ(笑)。クルマがなかったら…、きっとどこへも行かずに家にいると思う。クルマが私を外へ連れ出してくれるんです。地方でやるライブとか、わざわざ運転して見に行ったり。スケジュールを立てて行動するのが苦手なので、突発的に『今日はここへ行こう!』っていう感じで気分に任せて出掛けることが多いですね。あてもなくドライブだけをするときだってあります。クルマが気分の調整役になっているのかもしれないですね」
「もしお金がたくさんあったら、豪邸に住むよりも何台もクルマが欲しい(笑)。それくらいクルマが好きです」と太田さんは話す。どうしてそんなに強くクルマに惹かれるんですか? と聞くと、「なんでだろう…」と頭のなかで答えを探しながら、こう返してくれた。
「うーん…、形が好きというのもあるんですけど、自分でどこへでも好きなところに行けるというところに魅力を感じているんだと思います。あとはプライベートな空間をつくれるからかもしれません。運転中、大声で歌を唄ったりもするし(笑)。考え事をするのに、狭い部屋のなかでじっと頭を凝らすよりは、クルマに乗って景色を眺めながらしたほうが絶対にいいですよね」
ジープに乗って友達の実家を訪ねる旅がしたい。
そんなクルマ好きの太田さんに〈ジープ〉に対する印象を尋ねてみると、彼女ならではの視点でユニークな答えが返ってきた。
「たくましさを感じます。白いタンクトップを着たムキムキのお兄さんみたいな感じ(笑)。攻撃的ではなくて、やさしくて、とっても頼りがいがあるような、そんなイメージです。自分が困っていたら助けてくれそうな。大きくて強い印象なんだけど、街中で見かけても威圧感はなくて、むしろ親しみやすい感じですね」
今回彼女に運転してもらった「ラングラー アンリミテッド スポーツ」に対しても、「このクルマに乗れるって聞いたら、ワクワクしました」と笑いながら話してくれた。
「ジープのイメージを具現化させたようなクルマで、見た目がすごく好きです。大きくて力強い外観のデザインに対して、ライトが丸くてかわいい。外観のイメージに合わせてもっとアナログな雰囲気なのかなと思っていたから、インテリアは実用的な感じ。いい意味で裏切られました。このクルマだったら、長距離の運転がしたいです。私が普段乗っているのは古いクルマだから過酷な乗り方はできないけど、ラングラーだったら全然いけますね」
長距離移動してどこへ行きたいですか? と聞くと、「和歌山が最近気になるんです」と教えてくれた。
「友達が和歌山出身で、私にその魅力を教えてくれたんです。温泉もあるし、ご飯もおいしいよって。まだ行ったことない場所だし、なんだか和歌山に興味が湧いてきて、このクルマに乗って行ってみたいなって。昔、仕事で仲良くなった友達の実家に遊びに行かせてもらったことがあるんですけど、人の実家って私好きなんですよね。落ち着くし、生活が見えるのが楽しくて。またそれがしたいですね。ジープに乗って、友達の実家を訪ねる旅(笑)」
実際に運転した感想はどうだったんだろうか?
「すごく走りがスムーズで、運転しやすいです。視界も高いから、見える景色も普通のクルマとはちがいます。あと、大きなクルマを動かすのってなんだか気持ちいい。運転するのが楽しくなります。クルマに乗る上でそれってすごく大事だと思うんです。操縦している感覚というか、クルマの息づかいを感じながら一緒に走っている感じ。ラングラーはその気にさせてくれるからいいですね」
ずっと胸に刻まれているお父さんの言葉。
今回、地に足を着けた表現者としての姿を見せてくれた太田さん。彼女にとっての生きる上でのスタンダードとは一体どんなものなんだろう?
「まだデビューしたての頃、父に言われた言葉がいまだに忘れられないんです。『いまの仕事を続けたいなら自分のいる世界の外にはたくさんの世界があることを知りなさい。』それ以来、ずっとこの言葉を頼りにしてきました。」
モデルになりたての10代。華やかな世界で見たものを嬉々とした表情でお父さんに伝えたとき、釘を刺すようにその言葉を言われたという。
「自分のいる世界を全てと思って周りの人が自分の話に耳を傾けると思うな、ということだと私は解釈しています。その時すごく自分を恥じました。モデルという仕事を少し経験して、自分が周りから求められているような気になっていたから。本当の表現者でいたいなら、もっと広い視野を持って、どんな人に対しても尊敬を忘れちゃいけない。世界にはいろんな人がいて、いろんな魅力がある。そのことに気付けるようになったのは父の言葉のお陰なんです」
女優だからといって気高く振る舞うのではなく、しっかりと自分と向き合い、果たすべきことを地道にこなしていきながらステップアップしている彼女。その姿勢の中心にあるものが見えた気がする。
「ひとつの場所に身を置いて、そこの色に染まるのってラクだし簡単なんですよ。でもそれじゃダメなんですよね。いまだにあの言葉が忘れられないのは、いまもそれを必要としているからだと思うし、これからもずっと心のなかで響き続けるんだと思います」
今回使用したクルマ
『Jeep® Wrangler Unlimited Sport』 ボディカラー : ブラック C/C
Jeep® FREE CALL 0120-712-812
www.jeep-japan.com
Photo_Shinji Serizawa
Text_Yuichiro Tsuji
Edit_Jun Nakada
Produce_Kitchen & Company
Special Thanks_Nakamura Keith Haring Collection.