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2020.04.06

Jeep協賛の『世界の野球グローブ支援プロジェクト』現地レポート!

2019年からJeepが協賛を始めた、用具がなくて野球ができない世界の子供たちにグローブやボール、バットなどを贈り、コーチを派遣する『世界の野球グローブ支援プロジェクト』。本プロジェクトは読売巨人軍の協力も得ており、ジャイアンツアカデミーの西村健太朗コーチが南米のエクアドルを訪れ、子供たちに野球指導を行った。西村コーチが感じたことや野球指導の現地レポートをお届けする。

用具がなくて野球ができない世界の子どもたちにグローブやボール、バットなどを贈り、コーチを派遣する『世界の野球グローブ支援プロジェクト』。4年目の今年度は、前年度(4,902個)を大きく上回る8,664点の野球用具が集まった。寄贈先は世界19か国と日本国内の児童養護施設282カ所。読売新聞社が読売巨人軍や独立行政法人国際協力機構(JICA)などの協力を得て実施している活動だ。

活動の規模年々広がる

プロジェクトをスタートした16年度の回収用具数は1,649個。そこから回収数は年々増加している。寄贈先も16年度は5か国だったが、今年度は計19か国まで広がった。今後も活動を継続して実施していく予定だ。
用具の寄付は特設ウェブサイトを通じて募集したほか、今年度から全国のJeep正規ディーラーの店頭回収BOXでも受け付けた。その結果、19年7月~10月の募集期間中に2,399点の野球用具が店頭に集まった。そのほか、募集期間中に『ジャビットカップ』『シスタージャビットカップ』『ジャイアンツカップ』などの野球大会開会式でも野球用具を回収。多くの参加者らから用具が寄せられた。

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また、プロジェクトの賛同企業である日本マクドナルドが特別協賛する『高円宮賜杯全日本学童軟式野球大会マクドナルド・トーナメント』では、出場チームや関係者から野球用具が集まり、都大会優勝チームによる贈呈式が東京ドームで行われた。ほかにも、野球用具メーカーや団体からも多くの野球用具が届いた。様々な活動の様子は特設ホームページや、公式フェイスブックで随時紹介している。
用具は世界各地で活動する青年海外協力隊や野球普及活動を行う団体を通して、現地の子供達に手渡された。

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「野球はマイナースポーツとして位置づけられています。また、食べ物や生活用品ですら購入することが困難な現地では、野球の発展、技術向上には寄付に頼るしかありません」とジンバブエで野球指導を行う青年海外協力隊員は話す。

東ティモールでは、隊員が赴任時に野球の試合を映像で見せたところ、子供たちは「やってみたい!」と興味津々だったという。今回の寄贈を受けて、現地の学校からは「私たちは野球について学ぶことができ、本当にうれしく思います。野球用具を送っていただき本当にありがとうございました」との便りが届いた。

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日本式練習「悪戦苦闘」

本プロジェクトは読売巨人軍の協力も得ており、今年1月上旬、ジャイアンツアカデミーの西村健太朗コーチは現地の子供たちに野球指導を行うため、赤道直下、連日気温30度を超す南米エクアドルを訪れた。搭乗予定していた飛行機がキャンセルになるなど、アクシデントにみまわれたものの、エクアドル最大の都市、グアヤキルに無事到着した。

9歳から14歳までを対象にした初日の練習には、日本から元プロ野球選手が来ると聞いて50人を超える子供たちが参加。西村コーチはエクアドルで野球指導に取り組む青年海外協力隊員の高島駿輝さんとキャッチボールの基本から指導した。重点を置いたのは下半身を使って投げる意識付けだ。南米特有の上体に頼った投げ方が多い現地の子供たちに、ボールをキャッチしてから投げるまでのリズムを熱心に教えていた。子供たちも普段と異なる日本式の練習に熱心に取り組んだ。
もっとも、西村コーチは「参加人数が想定していたより多く、言葉もつうじないので悪戦苦闘の連続でした」と練習初日を振り返った。

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2日目は15歳から18歳が対象で、計15人が参加。目が行き届く人数を相手に西村コーチと子供たちのコミュニケーションもスムーズになった。バットをコントロールしてボールを投手に打ち返す練習では、苦戦する子供たちに、手本を示しながら練習の意義とポイントを伝えていた。練習に参加したエレーラ君(18)は、「一つひとつの説明がわかりやすく、これまでの練習より多くのことが学べた。将来は西村コーチのような指導者になりたい」と話していた。

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「将来はプロの選手になりたい」

3日目からはグアヤキルから車で約3時間離れたポルトビエホに移動して、2日間指導を行った。2日続けて参加する子供も多く、両日とも20人前後の子供たちが指導を受けた。西村コーチからひじや肩への負担の少ない体の使い方を教わった子供たちは、投げ方のコツがつかめたよう。2日目の練習ではフォームが目に見えて改善していた。
指導を受けたエスカローナ君(15)は、「教わった投げ方は初めてだったのでためになった。将来はプロの選手になりたい」と夢を語った。
最終日の5日目は現地在住の日本人とエクアドルの子供たちのチームの交流試合が行われ、接戦をエクアドルチームが制した。

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エクアドル野球連盟会長のホアン・キンタナ・アンドラーデさんとジャイアンツアカデミーの西村健太朗コーチに、今回の野球指導を終えての感想を聞いた。

──エクアドル野球連盟会長 ホアン・キンタナ・アンドラーデさん
「日本から元プロ野球選手の指導者が来訪するのは初めてで、子供たちも何日も前から楽しみにしていた。今回の指導は子供たちにはいい刺激になったと思うし、今日教わったことを今後も続けていきたい」

──ジャイアンツアカデミー 西村健太朗コーチ
「言葉も通じず野球のスタイルも異なる国でどうなるか不安だったが、ポルトビエホでは同じ子供たちを2日間指導できて、成長が感じられてうれしかった。日本の野球を取り入れようと努力する子供たちの姿勢も見ることができ、よい経験になった」

感謝メッセージ続々

2019年度は海外のみならず国内の福祉団体への寄贈も叶った。また、2月には野球用具を受け取った子供たちからメッセージが届いたので、メッセージの一部を紹介する。

「ボール、バット、グローブをくださりありがとうございました、僕は野球をしていたので、とれもうれしいです。大切に使わせていただきます。ありがとうございました。」

「野球道具ありがとうございます。大切に使います。高校へ行っても野球がんばります!」

「ぼくたちのやきゅうどうぐをくださりありがとうございます。れんしゅうをいっぱいがんばります。」

「来年度に県大会に行けるようにひたすら練習を一緒にしていきたいです。」

「ボールとバットありがとうございます。練習しながら大切に使いたいと思います。本当に感謝しています。ありがとうございました。」

との喜びの声が沢山寄せられた。
Jeepはこれからも子供たちの笑顔とともに冒険と未来を応援する。

Text&Photos:世界の野球グローブ支援プロジェクト

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