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2024.10.03

新型 Jeep Avengerプレス発表会&Launch Partyレポート第1弾。アベンジャーはいかにJeepか。

2024年9月26日。東京・虎ノ門ヒルズ ステーションタワーのTOKYO NODEで、80年を超えるJeep史上初のBEV(バッテリー式電気自動車)となるアベンジャーのプレス発表会&Launch Partyが開催された。2回に分けてお届けするレポートの第1弾は、プレス発表会で紹介された情報から、BEVのアベンジャーがいかにJeepの血筋を受け継いでいるかを検証する。

新たな冒険心や探求心を呼び起こす起爆剤

TOKYO NODEのメインホールは、虎ノ門ヒルズ ステーションタワーのほぼ最上階に位置する地上46階。半円形の客席に招待された、約300名の収容人数に匹敵するメディア関係者は、開演まで眼下のステージに置かれた白い球体に注目していた。

定刻の午前10時、プレス発表会がスタート。間もなく白い球体が割れ、中からサンと呼ばれる黄金色の『ジープ アベンジャー(Jeep Avenger)』が現れた。

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その脇に歩を進めたのは、Stellantisジャパンの打越 晋 代表取締役社長。2022年に発表した『ジープ コマンダー(Jeep Commander)』以来2年ぶりのニューカマーに興奮したのか、自己紹介も忘れてアベンジャーの紹介に熱弁を奮った。

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▲Stellantisジャパンの打越 晋 代表取締役社長。

「誇らしいのは、Stellantisの7ブランド(ジープ、アバルト、アルファ ロメオ、シトロエン、DSオートモビル、フィアット、プジョー』)すべてでBEVの用意が整い、ガソリン車やPHVを含めた選択のよろこびを提供できたこと」

「ここまでブランドのイメージを表現できたBEVを見た覚えはなく、このアベンジャーが新たな冒険心や探求心を呼び起こす起爆剤になってくれることを願っている」
以上は、打越氏が行ったプレゼンテーションの骨子となった発言の主旨だ。これを受け、まずはアベンジャーがどんなクルマか、以下にその概略を報告する。

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「ラゲッジスペースにはJeepダックが2,443匹入ります」

Stellantisが有するeCMP2プラットフォームを活用し、ポーランドのティヒ工場で生産されるアベンジャーは、2023年に欧州で先行発売。すでに大ヒットモデルとなり、カー・オブ・ザ・イヤーなど、多くの賞に輝いているという。

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人気の軸になっているのは、コンパクトであること。Jeepの末弟ポジションの『ジープ レネゲード(Jeep Renegade)』より全長で150mmのサイズダウンを図り、まさしくラインナップ中最小となった。しかし小型化によって居住空間が犠牲を強いられていない事実を、打越氏に続いて壇上に上がったJeep プロダクト ジェネラルマネージャーの渡邊 由紀氏は、ユニークな計測法で示した。 

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▲ダックを手に持つ、Jeep プロダクト ジェネラルマネージャーの渡邊 由紀氏。

「水平基調のインテリアには、容量26ℓに達する数多くの収納スペースを設けました。そのすべてに詰み込めるピンポン玉の数は580個。また、物の出し入れがしやすい四角い開口部を備えた容量355ℓのラゲッジスペースには、Jeepファンのコミュニケーションツールで有名なJeepダックが2,443匹入ります」

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容量54.06kWhの搭載バッテリーによって駆動するモーターの最高出力は115kW。最大トルクは270N・m。BEVで注目される一充電総距離は最大で486㎞。ボディカラーはサン、グラナイト、ボルケーノ、スノーの4色。

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数字を並べた流れで価格に触れると、税込希望小売価格は580万円。特別装備を施した150台限定の『Jeep Avenger Launch Edition』が595万円。アベンジャーには、65万円のクリーンエネルギー自動車導入促進補助金制度が適用されるという。

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さらに先着500名のアベンジャー成約者には、全国の充電スポットで使える『Jeep Charging カード』をプレゼント。カード発行手数料に加え、普通・急速充電が使える月額会員料金および月180分相当の充電料金を6カ月間無償で提供する。

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以上がアベンジャーの概略。しかしJeepファンにすれば、この新型をファミリーに迎え入れる決定的な情報が不足しているだろう。見逃せないのは、「アベンジャーはいかにJeepか」に他ならないはずだ。

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JeepのコンセプトとDNAを存分に表現したBEV

「eCMP2プラットフォームを使いながら、600以上のポイントでJeep専用のセッティングを実施しました」
これは、アメリカからプレス発表会にオンラインで参加した、Jeepブランドのグローバル プロダクトプランニング バイスプレジデントのマック・ナイクイスト氏が明かした情報だ。

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▲Jeepブランドのグローバル プロダクトプランニング バイスプレジデントのマック・ナイクイスト氏。

20度のアプローチアングルと32度のデパーチャーアングルだけでなく、シティユースが大勢を占めるキャラクターながら200㎜の最低地上高を確保したのは、言わずもがなJeepがなすべき悪路走破性を発揮するためだ。ナイクイスト氏は説明を続ける。

「カテゴリートップレベルの486㎞の航続距離も、パワーユニットやバッテリーの見直し、ボディの空力特性の向上という小さな積み重ねによって達成しています」

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Jeep足り得る個性の構築は、プラットフォームだけに留まらない。アベンジャーは、Jeepブランドの前輪駆動車として初めて、Jeepの4WDテクノロジーである『セレクテレイン』と『ヒルディセントコントロール』を装備。

『セレクテレイン』システムには、ノーマル・エコ・スポーツに加えて、スノー・マッド・サンドの計6種の走行モードが設定された。加えて運転支援機能は、アダプティブクルーズコントロールやレーンポジショニングアシストなどを備えることで、米国のSAE(自動車技術会)が策定した自動運転レベルの2に該当する先進性を有した。

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そうした骨格と筋肉を蓄えたボディに、7スロットグリルと台形ホイールアーチというJeep伝統のデザインエレメントを融合させれば、プレス発表会の最後に登壇したJeep ブランド ジェネラルマネージャーの新海 宏樹氏の発言も自ずと納得できる。

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▲Jeep ブランド ジェネラルマネージャーの新海 宏樹氏。

「JeepのコンセプトとDNAを存分に表現したBEVがアベンジャーなのです。ボディ各所にはX-CAMOや隠れキャラを配置していますが、それもJeepならではの遊び心。かつてここまでワクワクさせてくれるBEVが存在したでしょうか。『その日常に電気が走る』。これがアベンジャーのタグラインです」

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今回に続くレポート第2弾は、プレス発表会閉幕の6時間後に同じ場所で開催された『Jeep Avenger Launch party』の模様に触れつつ、パーティに訪れたJeepレジェンドや、改めてインタビューした打越氏による、人肌が伴ったアベンジャー評をお届けする。

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ジープ フリーコール 0120-712-812(9:00~21:00、無休)
https://www.jeep-japan.com/

Text:田村 十七男
Photos:安井 宏充(Weekend.)

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