【Jeep×星野リゾートの温泉旅館「界 鬼怒川」】Commanderで体験する、移動と宿泊の贅沢を楽しみ尽くす旅
移動(クルマ)と宿泊(ホテル)という関係性で紡いできた、Jeepと星野リゾートのコラボレーション。3列シート7名乗りのミッドサイズSUV・Commanderで『界 鬼怒川』へ。
今回は、星野リゾートが全国に展開する温泉旅館ブランド『界』の中から、栃木県の『界 鬼怒川』に『ジープ コマンダー(Jeep Commander)』で訪れた。この旅で体験したのは、「それでしか感じられないよろこび」と「そこでしか得られない幸せ」。人生に不可欠な贅沢の魅力を、コマンダーが標榜する「7Adventures」に倣い、7つのコンテンツで紹介する。
1.それでしか感じられないよろこびに満ちたJeep
今から80年以上前に誕生したウィリスMBのイメージを受け継ぐ『ジープ ラングラー(Jeep Wrangler)』を野性的とするなら、コマンダーは高層ビル群に似合う印象を受ける、都会的なラグジュアリーSUVだ。ただし、いかに都会的であれコマンダーも暦としたJeep。それを示したのが、「7Adventures」というコピーだった。
Jeepの祖であるウィリスMBの顔に備わっていた7スロットグリル。コマンダーを含むあらゆるJeepがこの意匠を継承しているのは、可能な限りどんな場所でも走っていけるオフロード性能を有しているからに他ならない。
スムーズな二輪駆動と四輪駆動の切り替えなどを自動で行うJeepアクティブドライブ。さらに「SAND/MUD」「SNOW」「AUTO」の3モードの選択で、あらゆる路面状況において安定した走行を実現するセレクテレインシステムを搭載。これらのテクノロジーは、2.0ℓターボ直列4気筒DOHCディーゼルエンジンと電子制御式9速オートマチックトランスミッションとのマッチングによって、どこまでも安心して走っていける、JeepならではのラグジュアリーSUVを体現している。
もうひとつの7は、3列目シートによって最大7名分のシートを確保した装備にかかっている。10.1インチのタッチパネルモニターが目を引く機能的かつ上質なインテリアは、最後列までゆとりをもたらすだけでなく、家族の成長にも応じる懐の深さを見せてくれる。いわばコマンダーは、それでしか感じられないよろこびに満ちた1台と言えるだろう。
2.『王道なのに、あたらしい。』を育む温泉旅館ブランド。
日本人にとって「温泉に行こう」という言葉は、特にクルマで出かける旅の魅力的なきっかけになると思う。ゆえに全国の伝統的な温泉地で展開する星野リゾートの『界』は、星野リゾートらしい仕掛けへの期待と相まって、自ずとドライブの目的地候補に挙がるのではないだろうか。
「ご当地の魅力に出会える温泉旅館」「日本旅を演出する『王道なのに、あたらしい。』温泉旅館」。これは、星野リゾートのホームページで『界』を紹介するフレーズだ。それらが意味するところを、今回訪れた『界 鬼怒川』の藤永聖子総支配人にたずねた。
「私どもは、それぞれに個性を押し出したブランド展開をしておりますが、『界』は日本の温泉文化を継承しながら、星野リゾートならではのカルチャーで育む温泉旅館のブランドです。コンセプトの一つは、幅広い層に快適に楽しんでいただくこと。従来の温泉旅館が伝統とする女将さんや仲居さんを置いていませんので、特に若い方々には馴染みやすさを感じていただけると思っております」
これは、『王道なのに、あたらしい。』の説明に当たるのだろう。
「もう一つ大事にしているのは、地域ごとの魅力再発見のお手伝いをさせていただくことです。温泉地の過疎化が進む中で、他の場所にはないご当地の素晴らしさを絶やしたくないというのも、私どもの願いです」
3.『界 鬼怒川』が仕掛ける異世界感の演出
「2015年に開業した『界 鬼怒川』は、『界』ブランドで初めて一からつくった温泉旅館です」
これは、藤永総支配人が教えてくれた『界 鬼怒川』の特長だ。そのこだわりはエントランスから明らかだった。
これまた総支配人の言葉を借りれば、徹底した異世界感の演出。通りから敷地に入ってくる砂利道はわずかな距離ながら、木々で覆われているため微かな不安が立ち上ってくる。すっと空が開けたところにエントランス。それでも建物の全景は見えない。目に入ってくるのは、大谷石と黒羽藍染という地元栃木県の特産で構成された、車寄せ付近の特徴的な造形。それと背後の山々のみ。
フロント棟にはスロープカーで移動。ゆっくり時間をかけて登っていくのは、外界との隔離を覚悟させる仕掛けなのだろうか。
たどり着いた丘の上で目撃するのは、またしても中庭の緑。しかしこの中庭は、異世界感演出の最大の要だった。
エントランス周辺と同様、フロントまで来ても中庭の木々によって建物の全景がうかがえない。これは、非日常を感じさせる設計の妙だ。後々館内を歩けば、フロントの右奥にお食事処があり、反時計回りでたどれば大浴場につながるシンプルな回廊づくりが理解できる。ただ、どこに行っても緑に視線が向かうつくりは、緑と縁遠い暮らしをしている者にはそれだけで非日常的であり、自然回帰の気分を味わうことになる。
「あまりに鳥の声がよく聞こえるので、CDで流しているんですかと聞かれることがあります」
そんな錯覚をさせるほどの立地と構成は、総支配人の自慢らしい。
4.借景の巧みさに唸る大浴場
江戸時代に発見され、かつては日光詣の僧侶や大名のみが利用した鬼怒川温泉。アルカリ性単純温泉の泉質は、古くから火傷治療に効くとされてきただけに、肌にとても優しい。
その艶やかな湯に浸る大浴場もまた、自然と景色に意識が向く構成だ。なおかつ春は桜。初夏は新緑。秋は紅葉が赤く染まり、冬は雪景色と、四季の移ろいが楽しめるという。これは造園法で言う借景の巧みさ。
興味深いのは、露天風呂の目の前の生垣だ。デザイン的には壁の頂点まで成長し、目に映る景色すべてを緑にするのが狙いだという。開業から9年目の現在はまだ完成に至っておらず、その行方を見守る楽しみを残していた。
5.地域らしさを散りばめた『ご当地部屋』
『界』では、部屋の様式を地域らしさがあふれる『ご当地部屋』と称し、『界 鬼怒川』では、館内のいたるところに配置された大谷石や黒羽藍染、さらに益子焼や鹿沼組子をあしらった『とちぎ民藝の間』を用意している。
ちなみに、客室は全48室。そのうち20室が露天風付き。愛犬同伴の部屋が1室。広さはいずれも約40㎡。定員3名の設定は、ファミリー向けが多い周辺施設との差別化が理由だという。そのため、20~30代の夫婦やカップルの利用も多いそうだ。
6.「料理を通じて栃木の素敵さをアピールしたい」
ここまでの流れで、異世界感と並行してご当地感の演出にも力を入れていることはお気づきの通り。その集大成と言えるのが、温泉旅館ならではの食事だ。
季節の特別会席で供されたメインの台の物は、4時間かけてコンフィした夏から秋に旬を迎えるアユと、この日用意されたのは地元の霧降高原牛のフィレ。石焼きは、河原の石で食材を焼いて食する、栃木の伝統的な調理法から着想を得ており、食材の贅が尽くされたものだった。
朝食もまた郷土料理の満艦飾。初めて口にするのに懐かしさを覚える不思議さが楽しかった。
「東京生まれなので、ここに来るまで栃木の食を知りませんでした」と話したのは、調理担当者。若い責任者は、瞳を輝かせながら言葉を続けた。「探すほどに美味しい、そして体にいい食材と出会えるので、料理を通じて栃木の素敵さをアピールしたいです」
7.もてなしたい思いが伝わるアクティビティ
星野リゾートで特徴的なのは、スタッフが主催するオリジナリティ豊かなアクティビティの用意だ。『界 鬼怒川』では、鬼怒川温泉の基礎知識を学ぶ『温泉いろは』。早朝ストレッチの『木漏れ日体操』。益子焼の魅力を教わるご当地楽『益子焼ナイト」を体験した。また、部屋でも黒羽藍染うちわづくりと鹿沼組子コースターづくりが楽しめる。
アクティビティの参加はすべて任意。強制は微塵もないのだが、各催しを自分たちで考えて実行するスタッフからは、地元の良さを知ってもらいたい気持ち、またはおもてなしの思いが伝わってきて心が和む。もちろん、ご当地を知るきっかけにもなるわけだが。
余談だが、『界 鬼怒川』でベルギーから来たという、いわばインバウンドの旅行者と会った。3週間かけて各地を巡り、訪日の最後に鬼怒川を訪れたらしいが、現地でシェフをしているという男性は、日本の温泉旅館の食事体験もToDoリストに加えていたと思う。
旅とは、非日常の体験だ。そのために日常を働き、そのための時間を設けることが人生に不可欠な贅沢であれば、僕らはもっと贅沢を遊び尽くすべきだろう。
Jeepでしか感じられないよろこびと、『界』でしか得られない幸せ。そんなラグジュアリーの相乗効果が得られる旅を、ぜひコマンダーで。
『界 鬼怒川』周辺のドライブスポット2選
界 鬼怒川を訪れた際に立ち寄りたいスポットもご紹介。
●龍王峡
2,200万年前の海底火山の活動で噴出した火山岩が鬼怒川の流れで侵食され、文字通り龍王が棲むと形容された景観を見せる峡谷。会津鬼怒川線龍王峡駅付近のパーキングに駐車し、遊歩道で虹見の滝まで散策を。
日光街道に面する老舗和菓子屋『湯沢屋』の裏手の蔵をリニューアルした『鉢石(はついし)カフェ』の季節限定メニュー。日光三大氷室の一つ「松月氷室」の天然氷を使用。削り出しが薄く溶けやすいので、ソースは食べながらかけるのが美味しい頂き方。
今回使用したクルマ
コマンダーに関連する他記事はこちら!
カタログ請求はこちら!
ご試乗予約はこちら!
商品に関するお問い合わせは、Stellantisジャパン株式会社まで。
ジープ フリーコール 0120-712-812(9:00~21:00、無休)
https://www.jeep-japan.com/
【Information】
界 鬼怒川
〒321-2526栃木県日光市鬼怒川温泉滝308
予約TEL:050-3134-8092(9:30〜18:00)
URL:https://hoshinoresorts.com/ja/hotels/kaikinugawa/
Text:田村 十七男
Photos:濱上 英翔