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2023.04.06

小さなモーターショーでラングラー ルビコン4xeを初公開!

3月第3週末、東京・世田谷の二子玉川ライズで自動車専門誌「ル・ボラン」の主催による「EV:LIFE FUTAKOTAMAGAWA」が開催。今年で3回目となる電動系のリトル・モーターショーに、Jeepはラングラー ルビコン4xeで初参加を果たした。このイベントでラングラーの4xeを本邦初公開とした理由から、JeepのPHEVが体感できる試乗会まで、当日の様子をリポートする。

TRAIL RATEDバッジまで青い4xe

あれこれ説明する前に、まずは噂の的になっていたラングラーのPHEV登場について触れる。先行販売されたアメリカ本国でもっとも売れているPHEVとなった『ジープ ラングラー フォーバイイー(Jeep Wrangler 4xe)』。日本導入に関してはSNS等で情報が出回っていたが、実車が披露されたのは今回が初めて。それゆえ注目度はひときわ高かった。

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何より「EV:LIFE FUTAKOTAMAGAWA」が行われた大型複合施設の二子玉川ライズに、Jeepの代名詞たるワイルドなラングラーが並んでいたことが、訪れた買い物客たちの最初の驚き。そのラングラーが先進のプラグインハイブリッド化を果たしている事実が、クルマに詳しい人々のさらなる驚きになったようだ。

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“アール”と呼ばれる斬新なボディカラーの『ジープ ラングラー ルビコン フォーバイイー(Jeep Wrangler Rubicon 4xe)』は左ハンドル仕様。一見する限りでは、従来のルビコンとの顕著な差異はない。室内やカーゴルームを除いても、PHEVに不可欠なバッテリー等の搭載による空間の犠牲は見受けられなかった。だが、ボディをつぶさに観察していくと、PHEV化に伴うJeepの遊び心が随所で発見できる。

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ボンネットの脇の“RUBICON”のロゴと、フロントフェンダー後方のJeepバッジのふち。さらには、これまでレッドを誇示してきたJeepの4×4性能最高レベルを示すTRAIL RATEDのバッジまで、Jeep 4xeシリーズのイメージカラーであるブルーが用いられていたのは新しかった。

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発表されているスペックによると、バッテリーのみの航続距離は約42㎞。エンジンの鼓動やサウンドがない状態で走るラングラーがどのような印象を与えてくれるのか。はたまたルビコンが有する地上最強の4WD性能と電気モーターはいかなる相性を見せるのか。このあたりは、やがて訪れるテストドライブでしっかり確認したいポイントだ。

今年はJeep電動化計画に伴う4xe元年

「4xe元年」。これは、「EV:LIFE FUTAKOTAMAGAWA」の初参加に当たりラングラー ルビコン 4xeを展示した理由について、Jeepブランドマネージャーの新海宏樹氏が語ったワードだ。

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▲Jeepブランドマネージャーの新海宏樹氏。

「Jeepには、2020年にデビューしたJeep史上初のPHEVである『ジープ レネゲード フォーバイイー(Jeep Renegade 4xe)』がすでにあり、今年はグランドチェロキーと、そして今回のラングラー 4xeの国内導入を行いました。アウトドア志向の高いJeepオーナーは長距離ドライブを楽しむ傾向にありますから、自然の中ではバッテリーを使い、長距離の移動には充電切れの心配がないエンジンを回すというような、PHEVならではのメリットを存分に享受していただけると思います。そうした電動化の流れを汲む中で、2022年9月の全世界同時オンラインイベント『Jeep 4xe DAY』で新たな方向性を示すことができました」

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『Jeep 4xe DAY』は、Jeepブランドがグローバルに向けて将来の電動化計画をプレゼンテーションするイベントだった。

「そこでJeepは、今後数年に渡って順次発売する予定のEVを発表しました。この計画に従い、新たなEVの国内導入予定も打ち出しています」

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その先陣を切るのが、すでにヨーロッパで生産が始まっている『ジープ アベンジャー(Jeep_Avenger)』。日本では2024年の発売が確定的だ。その後はラングラーの弟分に位置づけられる『ジープ リーコン(Jeep Recon)』が。さらに、アメリカンプレミアムの再定義を図るという『ジープ ワゴニアS(Jeep Wagoneer S)』の登場が控えている。

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▲『ジープ アベンジャー(Jeep_Avenger)』

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▲『ジープ リーコン(Jeep Recon)』

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▲『ジープ ワゴニアS(Jeep Wagoneer S)』

「電動化を軸に、Jeepの具体的な将来像を提示できたことで、2023年は4xe元年と呼ぶべき年になりました。初めて参加させていただいた『EV:LIFE FUTAKOTAMAGAWA』でラングラー ルビコン 4xeをご紹介できたのも、元年のスタートにふさわしい試みと受け取っていただけたら幸いです」

「今日1日だけでJeepのイメージが大きく変わった」

2日間に渡り、二子玉川ライズの中央を貫くガレリアと中央広場で行われた今回のイベントで、Jeepはすべての来場者に向けてノベルティグッズを提供するキャンペーンを実施。また展示ブースでは、モータージャーナリストの竹岡 圭氏によるトークショーでラングラー ルビコン 4xeの解説を行った。

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▲当日のノベルティのJeepグッズ。

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▲右:モータージャーナリストの竹岡 圭氏。

さらに訪れた人々を期待させたのは、参加した約15の国内外自動車メーカー&ブランドが展開した試乗会だった。Jeepはその一般向けテストドライブに、『ジープ グランドチェロキー フォーバイイー(Jeep Grand Cherokee 4xe)』を提供。ハンドルを握った方に話を聞く機会を得た。
試乗を楽しみにしていたという山崎さんは、神奈川県小田原市から来場。数ある試乗車からJeepを選んだのは、「以前からJeepに興味を持っていたものの、まだ一度も乗ったことがなかったから」だそうだ。

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「Jeepには、ゴツゴツしたイメージを持っていました。ところがグランドチェロキーの乗り心地は想像を超えて滑らかでした。今回の試乗では電気モーターのみの走行でしたから、こんなに静かに走れるんだというのも驚きです。今日1日だけでJeepのイメージが大きく変わったほどです。とても気に入りました」

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山崎さんの感想からもわかるように、イメージというのはなかなかに強固なもので、具体的な体験をしない限り変化しない特性を有しているのかもしれない。あるいはJeepが推進する電動化計画にしても、Jeepに一定のイメージを期待している人々にすれば、どこか否定的に映るのかもしれない。クルマの技術革新が幾多の社会問題を解決するために実施されている事実を承知していても。

「Go Anywhere. Do Anything.」が貫かれる限り

ここで改めて、本邦初公開となったラングラー ルビコン 4xeに視線を移してみる。冒頭で触れたように、内部ではPHEV化を実現させるイノベーションが尽くされていても、外部では4xeを示すささやかな装飾が施された以外は、従来のラングラー ルビコンそのままだ。走破性に関する様々なスペックもまったく変わっていない。

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今後発売されるという完全電動化のラインナップはどうか。すべて新型ながら、どれもJeep以外には見えないと感じているのだが、偏った意見だろうか。

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これは高確率で実証できるはずの仮定だが、Jeepはいつの時代もJeepをつくろうとしている。世界中のファンが抱くイメージを大事にしつつ、少し先の未来像を醸しながら。それが機能であれルックスであれ、「Go Anywhere. Do Anything.」のフィロソフィが貫かれる限り、Jeepは人々を興奮させる存在であり続ける。PHEVに始まり完全EV化に向かうラインナップを眺めると、そういう結論しか導き出せない。
今回のイベントで馴染み深い新顔のラングラー ルビコン 4xeと対面して、そんなことを考えさせられた。

今回使用したクルマ

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ジープ ラングラー ルビコン フォーバイイー(Jeep Wrangler Rubicon 4xe)』

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▲photo:安井 宏充(Weekend.)

ジープ グランドチェロキー サミット リザーブ フォーバイイー(Jeep Grand Cherokee Summit Reserve 4xe)

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ジープ フリーコール 0120-712-812(9:00~21:00、無休)
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Text:田村 十七男
Photos:大石 隼土