乗鞍岳新登山道 整備プロジェクトの現場

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協力しながらステップを設置。

1カ所の作業時間は10分から20分だが、登山道で必要な箇所を補うことは気が遠くなる。一度、人の手が入った山は継続的に手を加えないと山が壊れてしまう。里山と同様に人の手が入ることによって維持され、生物の多様性にも良い影響を与える。

整備前は登山者の踏圧と雨水の流れでこの有様。

ステップが完成するたびに、ところどころで歓声があがる。そのなかの完成したステップに田村さんも踏み入れる。
「すみません! いただきます! この場所にステップがあるだけで、格段に、登りやすい」と作る側の苦労を目の前にして、思わず出た言葉が、印象的だ。普段ならなんとも思わないステップも現場にいるだけで胸にくるものがあるのだろう。

このステップには参加者や企業が事前に彫刻刀で名前やマークを掘り、記念ステップとして登山道に残るようになっている。スマホで撮影してマッピングすれば、場所も分かるので記念にもなる。参加者のなかにはリピーターも多く、去年設置したステップを見つけては喜び「また来年も参加して、自分のステップを増やしていきます」と意欲満々だ。

作業終了後、下山する田村さんは「山にはもっとたくさんの人に来てほしいですね。このプロジェクトのように車と人と山がリンクしていけば良いと思います。歩きながら見える景色は最高で、そこに木が倒れているのも、苔が生えているのも、川が流れているのも、すべて地球の呼吸のように感じます。長い時間、自然のなかにいると自然とひとつになれる気がします。これを自然体っていうのかもしれませんね」と語った。

「きっかけは人それぞれですが、山で遊び、山を大切にする方々のご厚意で、登山道や自然が守られていることを知ってもらえればと思います。そして、こういう活動が地域と密着し持続可能なプロジェクトとして続いていければとも思います」とプロジェクトスタッフの高橋正行さんは言う。
安全に安心して山を歩けるのも、こういった“縁の下の力持ち”の存在のおかげだ。今後、登山道を歩くとき、少しでも作る側の気持ちを感じてもらえばと思う。

田村さんが同行したD班のリーダー坂田康裕さんは兵庫県からの参加。完成ステップにご満悦。

森にはイワカガミがチラホラ。

山をともに歩けば距離が縮まり会話も弾む。

登山道を整備することで人も山も満面の笑みに

日本全国から集まった整備隊。

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