Interview

2017.04.30

My Jeep®,My Life. ボクとJeep®の暮らしかた。 俳優・村上 淳

俳優・村上淳さんと、海へ。自身の原点と、現在を語る。

ウェブマガジン『フイナム』の人気企画「My Jeep®,My Life. ボクとJeep®の暮らしかた。」
これまでに、クリエイティブシーンの第一線で活躍する方々が登場し、さまざまなアクティビティと共に「Jeep®のある暮らし」をお届けしてきました。CREATIVE GARAGEでは、その内容をさらにグレードアップし、J-WAVE(81.3FM)のラジオ番組「Jeep® CREATIVE GARAGE」と連動した特集記事をお届けします。第一回目となる今回は、俳優・村上 淳さんが登場。自身で掲げる“人生は地続き”というテーマについてさまざまな角度から語ってくれました。

心のやり取りをすることが大事。

村上 淳はマルチな才能を持った人物だ。モデルや俳優としてさまざまなメディアでカメラと対峙する一方で、ときにはDJとしてフロアを湧かせ、またあるときにはデザイナーとしてモノに心を込める。フィールドを限定することなく、あらゆるシーンで才能を発揮する村上さん。その原点はどこにあるのだろうか? まずはじめに自身のルーツについて質問を投げかけると、意外な言葉が返ってきた。

「ルーツがないんですよ、ぼくは。それがなくて劣等感を感じているくらい。若い頃に刺激を受けた物事が、いまになって振り返ってみるとあまりピンときていなくて。年を重ねるたびに自分がどんどんアップデートされている感覚なんです。ただ、強いて言えばスケートカルチャーから学んだことは大きいかもしれない。スケートボードを手に都会の景色を眺めながら、今日はどこで滑ろうか考える。そうすることで街が遊び場に変化するんです。そういった思考の転換方法はいろんな場面に応用できるし、そうやっていろんな角度から物事を眺める習性はスケートで培われたといっても過言ではありません」

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80年代後半から90年代にかけて、さまざまな事象が交錯し新しいカルチャーが生まれたストリートで村上さんはスケートに没頭していた。電車に乗って都内のスケートパークへ行き、仲間たちとおなじ趣味を共有する。そんなときに村上さんはとある人物と出会う。この巡り合わせが彼の人生の大きな分岐点になるとは、そのとき誰も思わなかっただろう。

「藤原ヒロシさんに会ったんです。雑誌の編集をしている人を連れてパークに遊びに来ていて、『ムラジュン、雑誌に出たい?』って言われたんです。当時はスケートカルチャーが全盛でファッションとしても隆盛を極めていた。モデルに服を着せるよりも、ぼくが着たほうがリアルだし似合うというシンプルな理由で声をかけてもらって。それがきっかけで雑誌に出ることになったんです」

そうしてモデル・村上 淳が誕生し、大きな活躍を見せる。その延長線上で俳優としての仕事もこなすようになるのだ。芝居の世界に対して「いままでのキャリアがまったく通用しない場所だった」と彼は話す。

「はじめて演技をしたのはたしかハタチの頃だったと思います。モデル出身としてその世界に足を踏み入れたんですけど、芝居の現場ではそこにいるみんなが職人なんですよ。表舞台に立つ人も、裏方の人も全員。とても厳しい世界だということを痛感しました。それまで自分が培ってきたキャリアとか、ファッションやカルチャーさえも無に帰して、ひとりの男として見られている感覚がそこにはあった。だからこそぼくはこの世界に一生居続けて、自分の力を試そうと思ったんです」

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俳優としてのデビューを果たしてから20年以上の時が経過した現在も「この世界で一生、生きていきたい」という気持ちに変化はないそうだ。

「本当に好きでやっていますから、芝居を。ずっと現役でいたいなって思ってます」

芝居が好きで、ずっと芝居を続けていきたいと話す村上さん。そんな彼がカメラの前に立つときに、大事にしていることはどんなことなのだろうか。

「いまはそれを模索している時期なんです。ただ最近思うのは、心のやり取りをしなければいけないということ。芝居に対して誠実な気持ちを忘れないことが大事だと思うんです。イヤなことがあろうが、条件が悪かろうが、自分が好きならそれをやるしかない。そして好きでやるからにはしっかりと自分の考えを持って現場に挑む。守りに入ったらダメなんです。年齢を重ねるたびに技術や経験を身につけていかなければいけないと思うんですよ。人生は地続きだから」

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村上 淳がいま大事にしていること。

村上さんが語る「人生は地続き」という言葉。これは彼の人生観にも通じている。過去の積み重ねでいまの自分が存在しているのは重々承知。過去を重んじる気持ちを大事にしつつも、“現在(いま)”を一生懸命生きるのが彼の生き方なのだ。

「最近インスピレーションを大事にしたいなって思うんです。前情報を抜きにして、自分の感性だけを頼りに物事を眺めたいなって。今日持ってきたライカのカメラもそうなんですよ。人に譲ってもらった大事なレンズも含めて、関東カメラという工房に頼んでぼくはティファニーブルーにペイントしてもらったんです。昔からカメラが好きな人たちからは批判もあったんですけど、それと同じくらい『いいね』って言ってくれる人たちもいて。自分の知り合いの子供なんかも、これを見た瞬間にカメラに興味を持ったみたいで『触らせて!』って言ってくれたんですよ。それこそインスピレーションだと思うし、そうゆう感覚をこれからも大事にしたいなって思いますね」

演技でもインスピレーションを大切にしている、と話はさらに続く。

「やっぱり、演技はひとりでするものじゃないですから。同じ舞台に立つ人や裏方の人も含めて相手との波長や呼吸を見るようにしています。相手の役者さんとの波長というものは、カメラの前に立ったその瞬間にならないとわからない。そういう意味では演技においてもインスピレーションは大事になってくると思います。ぼく自身は、そこでお互いがいい演技ができればハッピーなんですけどね」

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愛犬との時間、クルマに乗っている時間。

演技についての話を聞いたあと、村上さんがいまどんな暮らしをしているのか尋ねると「仕事以外は家で犬と過ごしながら写真を撮っている」という答えが戻ってきた。とくに派手な生活はせず、ストイックに自分の好きなことに集中する。ある意味では俳優らしくない返答だが、村上さんらしい答えのような気もする。

「この子は『月』って言う名前なんです。実はもう一匹飼っていて、そっちは『ハイジ』っていいます。ぼくは仕事が終ればすぐに家へ帰る人間なんですけど、月とハイジがうちに来てからはその傾向がさらに強くなりましたね(笑)。一緒にいたいから。癒しとかそういう気持ちを通り越して、家族みたいな存在です」

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普段はあまり遠出をせず、家の周りを一緒に散歩することが多いんだとか。

「飼い始めてまだ1年とちょっと。海に連れてきたのもこれで3回目かな? 無邪気に走り回る姿を見ると、なんだか泣きそうになる(笑)。うれしそうに走るんで、ぼくの気持ちもなんだか穏やかになります。かわいいですよね」

愛犬と過ごす時間がある一方で、クルマを運転しているときも彼にとっては大切な時間になっているようだ。

「普段からクルマはよく乗ります。移動手段はほぼクルマだから。運転中は何かを意識的に考えるっていうことはしませんね。安全運転を心掛けるくらい。じゃあ何をしているかと言えば音楽を聴いているんです。環境としては最高でしょう? 運転に意識を傾けながら音楽を聴くのが、いちばん頭の中に入ってくるんですよ」

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長い道のりを移動するときは自身で作成したミックスを聴き直し、客観的にその作品を眺めたりもするらしい。そういった行動がDJ活動に活かされている部分もあるかもしれない。それ以外に、演技という事柄と適切な距離を保てているのもクルマがあってこそだと話す。

「俳優という仕事をする上で台本を読むことは重要な作業になるんですが、もらってすぐに台本を読むんじゃなくて、ぼくはちょっと間を置くようにしているんです。そういうときによくドライブしています。いつも通り音楽を聴きながら都内を走っているだけなんですけど、頭の片隅ではなんとなく出演する作品のことがあって。そうやって意識の流れを徐々に台本へと向けていって、しかるべきタイミングが来たときに家へ戻って読むんです」

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頭の中を整理しつつ、次の作品へと向かうための余白をつくる。ドライブは、その操作をするためにすごく有効的なアクティビティになっている。

「ぼくにとってドライブは、弓矢のつるを引く動作と同じです。まずはつるを緊張させるためにゆっくりと引っ張る。そうして放たれた矢はしっかり飛ぶでしょう? それと同じように、ぼくもドライブをしながら頭のネジを締めているんです」

「ジープ® ラングラー」はスタンダードなクルマ。

日々の生活においてドライブが欠かせないと話す村上さんに、ジープに対してどんなイメージを抱いているのか聞いてみた。

「やっぱり四駆のイメージは強いかな。それでどこにでも行けちゃう感じ。泥だらけになって汚れても、それが似合うのがジープだと思います。あと積み上げてきた歴史を大切にしながら、その時代に合ったクルマをつくっているブランドですよね、ジープは」

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今回乗ってもらったクルマは武骨ながら、モダンな存在感を放つ「ジープ ラングラー アンリミテッド」。どうやら村上さんはこのクルマを気に入ったようだ。

「このクルマは機能面がちょうどいいですね。最近のクルマってサービス精神が旺盛すぎるというか、便利になりすぎている気がするんです。ドリンクホルダーが必要以上に何個もあったりとか、快適なんですけどちょっと行き過ぎかなって。でもこのクルマに関しては必要な機能だけが備わっているでしょう? ナビがあって、エアコンがついてて、音楽が聴けて、走りに安定感があって。それくらいがちょうどいい。このクルマはある意味、スタンダードだと思いますね」

村上さんはこのクルマを運転するなら、どんな使い方をするのだろう?

「これに乗れるなら、ぼくは日本全国を廻りたいですね。昔ステーションワゴンに乗っていたときにレコードのハードケース4つと、CDのハードケースを2つ積んで、地方のクラブまで自分で運転してオープンからクローズまでずっとDJをしていたことがあったんです。それをまたやりたいな。車内空間が広いし収納力も抜群だからたくさんの荷物を詰められるし、走破性も安定感がある。当時は年間10万キロくらい走っていたので、この丈夫なクルマならなおのこと安心ですよね」

ほかにも村上氏はやってみたいことがあるそうだ。

「あとはハードトップを外してオープンエアでドライブを楽しむのも気持ちがいい。季節的にもそれができる気候になってきたし、普段のドライブとはまた違った楽しみ方ができそうですよね」

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日々無理をせず、昨日よりも今日をよくしよう。

村上さんにとって生きる上でのスタンダードはあるのだろうか?

「ぼくはやっぱり人を見るようにしています。どこどこの誰とか、そういうステータスを抜きにして、その人の本質の部分を見ながら対話をしたい。その上でやっぱりぼくは誠実な人に惹かれるんです。そういう人たちは守りに入らず、いまを生きている。そういう生き方がぼくは好きだし、ユニークだと思うんです。やっぱり『人生は地続き』というのがぼくのスタンダードかな。いまが大切なんです」

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過去に敬意を払いつつも、それに縛られることなく“いま”を生きる。そこにはやはり、人間としての力が必要不可欠になってくる。村上淳は毎日努力しながら、人間力を研ぎ澄まそうとしている。

「正直ぼくは過去のことなんて一切気にしていないです。『ムラジュンだからかっこいい』じゃなくて、知らない人が見て『あのオジサン、誰だか知らないけどかっこいい』というのがぼくの理想。そう思ってもらうためには日々自分をアップデートする必要があるんです。日々無理をせず、昨日より今日をよくしよう。そう思いながら毎日を過ごしています」

今回使用したクルマ

Jeep® Wrangler Unlimited Sport』 ボディカラー : ブラック C/C

【主要諸元】
全長:4,705mm / 全幅:1,880mm / 全高:1,845mm / 乗車定員:5名 / エンジン種類:V型6気筒 DOHC / 総排気量: 3,604cc / 使用燃料:無鉛レギュラーガソリン / 最高出力(kW/rpm):209(284ps)/6,350(ECE)/ 最大トルク(N・m/rpm):347(35.4kg・m)/4,300(ECE)/ 後2輪・4輪駆動(選択) / 全国メーカー希望小売価格¥3,963,600〜(消費税込)

Jeep® FREE CALL 0120-712-812
www.jeep-japan.com

Photo_Fumihiko Ikemoto
Hair&Make-Up_Go Takakusagi(VANITES)
Text_Yuichiro Tsuji
Edit_Jun Nakada
Produce_Kitchen&Company

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